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第三鎚 ずんぐりむっくりとしたお爺ちゃん系鍛治師



「ん…ここは…」


 朝の爽やかな日差しが顔にかかって、もぞもぞと寝返りを打ちながら目を覚ます。

 まだ朦朧とする意識の中で目を開けてみれば、知らない天井。どこか中世を思わせるような、清潔ではあるけれど古臭いそれ。…気付かないうちに、巷で流行りの異世界転生でもしてしまったのだろうか。どう見ても自室の天井ではないそれを前にして、まだ醒め切っていない脳が混乱する。


 すると、コンコンと扉が優しくノックされてガチャリと遠慮がちに開いた。


「んお、よかった、起きてるな」

「…あぁ…ここどこ?」

「俺の家だ」

「……お持ち帰り?」

「違えよ!…いや、違わねえけど違え」


 そういえば、『EIL』の中に来ているのだった。

 そう思ったところで、断片的な記憶が思い起こされる。昨日確か、アイクさんと戦闘訓練をしてて。めっちゃ楽しかったから、終わるのが惜しいと思ったところで、何かよくわからない声が聞こえて、温かいものに手を引かれていくような感覚があったんだ。


 それからは…あ。


「あ、あの、アイク」

「ん?昨日のことなら別に構わねえよ。竜化なんて大層なことしたところで、どうせお前は未だレベル1のひよっこだったんだ。俺が負けるわけはねえっての」

「…いや、それはそれでちょっとイラッとくるものがあるんだけども」

「はっはっは!」


 豪快に笑い飛ばすアイクを見て、ほっと胸を撫で下ろした。

 昨日の記憶は、断片的だ。温かいものに包まれて、私の体は私の意思に関係なく暴れ回った。…それでも記憶を見る限り、あっという間に制圧されていたようだけれど。

 でも、私が竜化した時のアイクの驚いたような顔を見ると、なんというか、「してやったり!」みたいな感情が湧き出てくる。


「…あ、そうだアイク」

「なんだ嬢ちゃん」

「竜化って、なんなの?」

「んあー。そうだな…」


 アイクが説明するには、自分の中の強い意志でもって、一定時間種族本来の力を引き出すもの、らしい。曰く、『種族覚醒』。振える力は何倍にもなるが、使えるのはせいぜい三日に一回とからしくて、さらに使った後は一定時間強烈な脱力に見舞われるとか。ちなみに旅人達はこの世界に馴染んでいないために、そういった種族覚醒が使いづらいというような人もいるみたいで、旅人達はその分主神様達から力を貰って発動したりしているらしい。

 そう言われてステータス開いてスキル欄を見てみれば、竜化のスキルのところの表記が灰色になっていた。



 PN:Nina Lv.2

 《スキル》SKP:1

 鎚術 Lv.2

 逆境 Lv.2

 攻撃力補正. Lv.1

 闘気 Lv.2

 《固有スキル》

 竜化 Lv.2 (65:19:58)(01:19:58)



 自分のレベルと、あと結構スキルのレベルが上がってるなぁ…それだけアイクとの戦闘訓練が有意義だったんだろうか。

 竜化のスキルの右に表示されている時間が、おそらくリキャストタイム——次に使用できるようになるまでの時間だろう。…そしてその横が、竜化の反動、副作用的なものによるステータス低下の残り時間だ。

 ステータス低下の方はゲーム内時間でおそらく8時間。リキャストの方は、ゲーム内72時間、つまりは現実世界で一日。…そうだ、このことで思い出したけど、今現実世界では何時間経ってるんだろうか。


 入った時のこちらの世界の時刻が18時過ぎで、今は朝の6時くらい。…つまり、向こうでは4時間ほど経っている計算になる。

 向こうではちょうど昼ごはんを食べたばかりだったので、夕飯まで…だいたいこちらの世界であと8時間くらいは過ごせるのか。…ほむほむ。


「ねえアイク、今日は暇?」

「あ?…まあ、暇っちゃ暇だが…」

「じゃあさ、今日1日…いや、半日でいいから追加で私の教官になってくれない?」

「…まあ、暴走を許しちまったこともあるし別にいいけどよ。嬢ちゃんはそれでいいのか?」

「うん、じゃあ決まりね。あと、」


 追加で1日この彼をレンタルできることにホクホクしながら、私は言葉を続けた。


「私には、ニナという名前があるので。昨日だけの付き合いだったら別に嬢ちゃん呼びでもいいけど、今日も付き合ってくれるんだったらちゃんと名前で呼んでね」

「ッハ、竜化を暴走させるような半人前は嬢ちゃんで十分だ」

「むぅ…」


 恨めしげに睨むと、はっはっはと笑って誤魔化された。

 とはいえ、それも事実。自分の種族固有のスキルを暴走させているようでは、圧倒的な(パワー)には程遠い。でもまあ、リキャストタイムもあるから竜化に慣れるのは追々ということになるんだけど。


 今日は何をやろうかな…うーん、竜化の反動が消えるまでは町でも回ってみようかな。


「と、いうことで。今日はまず街に行きたいと思います」

「了解した、お姫様…の前に、まずは朝飯だな」


 アイクは意外にも料理上手だった。

 ゲーム内でも空腹を感じることに不思議な感じを覚えながら、アイクが作ってくれた簡素な朝食を食べ切って、そんなこんなで、私たちは街へ繰り出すことになった。









「昨日戦ってみて思ったんだけど、私、手数と威力を増やすために両手にハンマーみたいな鈍器を持って暴れてみたいんだよね」

「はんへ???(なんて???)」





  ◆  ◆  ◆





 今更だが、私たちが今いる街はアインという街らしい。

 べステラング王国という国の、王都からは結構離れた、国土の端のやや大きめの街。この地域は王国が主神の神託を受けて積極的に開発したという経緯もあって、ここのモンスターは基本弱い。そういう比較的安全な場所だからこそ、私たち旅人が最初に降り立つことになったんだろうけど。


 近くに別の国との国境はないけれど、海が近いために王国内での交易の拠点として、また近隣の村々から冒険者志望の若者が出てくる場所として、結構な活気がある。

 当然色々な店が出ているわけで、商業区の大通りには活気があった。


 でも、私がアイクに連れられてきたのはそんな商業区の中心からは外れて、活気の少なくなったようなところだった。


「おし、ここだ」

「おー?」


 アイクに連れてかれてきたのは、彼が贔屓にしているという武器屋だった。

 ……扉のところに一見さんお断りって書いてある。…え、高級店ですか??

 狼狽えている私をよそに、アイクはズカズカと店の中へ入っていってしまったので、慌ててそれを追いかける。…アイクの紹介みたいな扱いなら大丈夫なんだろうか。


 カランコロンという音を鳴らす扉を開けて入ってみると、中は存外質素な作りだった。

 質の良さそうな木製の内壁に、品のいい幾らかの装飾と、それにかかっている数々の武器たち。…心なしか重武器が多い気がする…というかほとんど重武器だ。置いてあるのはタワーシールドや大剣、ウォーハンマーやハルバード、ランスに野太刀、棍棒やメイスに戦斧、マニアックなのだとモーニングスターや大鎖鎌とか。小さくても両手持ちのロングソードが最低サイズで弓矢なんかは置いてない。

 これぞロマン!!って感じの武器が置いてあって、私は大満足です(性癖)。


「あん?おお、アイクか、久しぶりだな」

「ようクソジジイ。元気してっか?」

「てめえのその減らず口は相変わらずじゃねえか。…そいつは?」

「俺の連れだ。紹介しておきたくてな」


 店の奥に座っていたのは、まさしく「ずんぐりむっくり」という言葉を擬人化させたような人物だった。

 袖を捲った丸太ほどもありそうな腕には剛毛がびっしりと生え、体格は太っている、というよりかは(パワー)のありそうな巨体だ。大きな頭には茶色っぽい色のバンダナを巻いていて、刀疵(かたなきず)で片方の目が潰れている。口元に生やした髭は白く染まっており、老練な雰囲気を醸し出していた。

 腕や足は短いし、毛深い。…特徴的にドワーフという種族だろうか。それにしても大きな体だ。


「あ、どうも。ニナと申します」

「おう、俺は鍛治師のゴヴニュってんだ。…アイクが連れてきたってことは、お前さんも重武器使いか?」

「あ、はい。ゆくゆくは両手に鈍器で戦いたいです」

「はっはっは!そいつぁいい」


 第一印象はめちゃくちゃ怖そうで気難しそうな人だったけど、話してみれば意外に陽気で親しみやすい人だった。この場には重武器好きが三人。趣味の合う人間同士、話はそこそこ盛り上がった。

 やれハルバードは万能武器だの、やれバスターソードは重武器に入るだの入らないだの、やれ大鎖鎌は扱いが難しすぎるだの。やいのやいのと雑談をしていたところで、ゴヴニュが口を開いた。


「おう、気に入ったぜニナの嬢ちゃん。…ところでおまえさん、武器は今何を使ってる?」

「あ、これです。この世界に来た時に最初にもらったものなんですけど」

「…うむ、とにかく頑丈に作られていやがるが…その分攻撃性能は低いってところだな、特殊な効果なんかもねえし、でも悪かねえ武器だ」


 インベントリから『始まりのメイス』を取り出して見せれば、じっくりと眺め回した後に返してくれた。

 初期武器ということもあって、耐久性はバカみたいに高いらしいが、ステータス画面にあるように武器の攻撃性能値であるATKはたったの3である。…これ、どれくらい低いんだろうか。


「あの、あそこに飾ってあるウォーハンマーってATK(攻撃値)いくらですか?」

「あー、確か90くらいだったかなぁ。…ある程度の筋力がねえと扱えねえよ。アイクは持ち上げることはできるがそもそもスキルがねえから満足に扱えるかどうか」

「俺は大剣一本で全てを切り開く男だ。他の重武器に浮気をするつもりはねえよ」

「…まあ、そういうことでな。こいついっつも大剣しか買わねえし大剣の整備しか依頼しねえんだ。つまんねえ客だぜ」


 ATK90。私のメイスの30倍。

 アイクが持ち上げられるということは、大体レベル40から50くらいの筋力があれば持ち上げられるのだろうか。レベルアップごとに手に入るステータスポイントを筋力に重点的に振り分ければ、あるいはもっと早く使えるようになるかもしれないが。

 あのウォーハンマーもいいけど、他の重武器も楽しそうだ。目指すは両手にハンマー二個持ちだけど、たまには他のものも使ってみるのもいいかもしれない。…今度、鎚術以外の重武器関連のスキルでも取ってみるかな…いや、あんまり初期に目移りするのは良くないか。鎚術はハンマーだけじゃなくメイスや棍棒にも効果が及ぶみたいだし、今はそれで我慢しておこう。


「つってもまあ、ニナの嬢ちゃんはまだレベルも低いだろうし、金もねえだろ?」

「あ、まあ、はい」

「んじゃ、今新しい武器を作っても仕方ねえな。もっとお前さんが成長したら、またウチへ来な。お安くしとくぜ?」

「本当ですか!?ありがとうございます!」


 ぺこりと頭を下げてお礼を言う。

 このお店を紹介してくれたアイクには本当に感謝だ。ゴヴニュもいい人だし、いい出会いに恵まれた。


「あ、そうだ爺さん。さっきのメイスと同じくらいの性能のメイスってあるか?」

「おん?さっきのより耐久値は低いが代わりに少し攻撃値が高めのやつならあるが…どうすんだ?」

「嬢ちゃんがな、鈍器両手持ちで戦いたいとか言い出すからよ。そう言うことなら早いうちから使ってスキル手に入れといた方がいいからなあ」

「え、でも私お金ないよ?デスペナ…戒めのせいでもう1500Gしか…」

「まあこんな失敗作のメイス一本500Gありゃ売ってやるが」

「ほんと!?」


 詰め寄ると、若干身をひきながらもコクコクと頷いてくれたので、すぐさまインベントリから500Gを取り出してゴヴニュに渡す。

 引き換えに受け取ったメイスは、確かに耐久は比較的低めだったが、その分攻撃値が5もある代物だった。両手にメイス2本を顕現させてみれば、ずっしりとした感じがとても良かった。


 そろそろ竜化の反動も切れる頃合いなので、ゴヴニュには別れを告げて店を出る。最後まで朗らかだった彼は、改めてとてもいい人だった。…なんで一見さんお断りだったんだろうか。彼ほどの腕があれば、もっと大々的に売り出せば儲かるだろうに。

 そんな私の思考を読んだように、アイクが口をひらく。


「爺さんが一見お断りの紙を貼り出したのはつい最近でな。マナーの悪い旅人に嫌気がさしたからだそうだ」

「…あー…」


 昨日話しかけてきたプレイヤーが蘇る。あんなのがたくさんいたら、そりゃ嫌気もさすか…

 そのせいであんなに細々とやっているのだとしたら、少し申し訳ないな…


「飾ってある武器を勝手にペタペタ触ったり、身勝手な交渉をしようとするもんだから、あいつの上さんが怒ってな…」

「え、奥さんいたの?」

「ああ。今はちょっと遠くの山まで素材を狩りに行ってるらしい。…ちなみに、超おっかねえからな。下手な口聞くと手に持ったハルバードでこう、ドーンと…」

「うわ…バイオレンス」

「おまえさんが言えた義理じゃねえけどな」


 何はともあれ、ゴヴニュと…まだ見ぬ彼の奥さんが楽しくやれているならば、それで十分なのではないだろうか。アイクみたいな贔屓にしてくれるお客さんはいるだろうし、私もこれからたくさんお世話になるだろう。


「んで、嬢ちゃん。この後の予定は?」

「んー、ちょっと街の外でレベル上げしてから、お昼食べて解散?かなー」

「あいよ」

「ってことで早速…れっつらごー!」

「…なんかそれ、聞いたこともねえのに古臭い感じするよな」

「なんだとぉ!」





  ◆  ◆  ◆





 『EIL』では、レベルが1上がるごとに5のステータスポイントがもらえる仕様だ。初期値は全てのステータスが10で、種族によっては得意なステータスの初期値が15だったりするが、全ての種族でステータスの合計初期値は同じだ。そこからレベルが上がるごとに手に入るステータスポイントを割り振っていくことで、プレイヤー間で様々な個性が出始める。

 ちなみにステータスポイントはレベルアップ以外にも、特別な経験を積むことでもらえることがあるらしい。一番手頃なのはボスモンスターと呼ばれる…平たく言えばその土地の主みたいなやつを倒す、とかだそうだ。


 ここアインの街の外に広がる平原にはボスモンスターはいないが、アインの街とその次の街であるツヴァイの街を隔てている森林地帯には、そのボスが潜んでいると言う。そしてプレイヤーは、そのボスモンスターを倒さなければツヴァイの街まで行けないと言うことらしかった。

 まあ調べた限りの推奨レベルは5人パーティーで平均レベル10以上、みたいな感じだったので、挑むならもう少しレベルを上げてからかな、なんて考えている。


「よし、着いたね」


 アイクと適当な雑談をしつつ、レベルが2になったことで増えたステータスポイントを気前よくSTRに全部振ったりしながら歩いていたら、気づけば昨日の夜も潜った大門の目の前だった。

 ちなみにステータスポイントは、STR以外にもDEXやTECにも少しづつ振るつもりだ。ゴヴニュがその辺の値は武器を装備する際のステータス条件として提示される場合があるとかなんとか言ってたからね。でも最初のステータスポイントだったから、気前よくSTR(パワー)に振らせてもらいました。


「こんちはー」

「おー、こんにちは」


 昨日とは別の陽気な声に押されて、アイクと共に街の外へ出る。

 真っ暗な夜だった昨日とは全く別な一面緑色の草原が目に入る。爽やかな風が吹いて、思わず深呼吸をした。


「んー、空気が美味しい!」

「別に変わんねえだろ」

「こう言うのは気持ちの問題なのです。…っと」


 言い争いをしていると、ガサガサと言う音と共に目の前の草むらが揺れる。

 …デジャヴ。


「グルル…」

「またお前か…」


 出てきたのは、昨日と同じ黒色の狼で。しかし、彼の頭上に表示された文字はだいぶ違っていた。



 〈グラスウルフ〉Lv.3

 120/120



「あれ、なんか弱い…」

「まあ、夜のモンスターは大体一律でレベルがプラス5くらいされるらしいからな」

「…じゃあ、リベンジにはならないか。今度夜にもう一度お前に挑むとして…今は、倒す!」


 インベントリから2本のメイスを取り出して、一本づつ持つ。

 ちなみに左手が〈始まりのメイス〉で、右手がゴヴニュからもらったメイス…〈ラッシュボアのメイス〉だ。この猪は、丁度この先の森で出てくるモンスターらしい。それはそれとして、初期のメイスに大まかな形と大きさがよく似ていて、若干重いが程よくバランスが取れている。


 …どう攻めようか。向こうもこちらの様子を伺っているようだし、均衡は保たれたままだ。


「じゃ…二度目の先手必勝!」


 私は懲りずに、昨日と同じくこちら側から距離を詰めるべく狼に駆け寄った。

 と言っても、昨日みたいなにバカみたいに真正面から行くわけではない。少し弧を描くように、相手に的を絞らせないような軌道で。ある程度の距離まで来たら、右手のメイスを振りかぶって、狼に振り下ろす!


「っらぁ!」


 避けられた。昼間で夜の狼よりは遅いとはいえ、その素早さは健在のようだった。それでも、昨日のようにメイスを地面に叩きつけるなんて真似はしない。振り下ろした勢いを利用して、体をメイスを中心に移動させて狼との距離を詰める。振上げるようにして狼に迫り行くのは、左手のメイス。


「ギャウッ!?」


 突き上げるようにして腹にメイスが突き刺さって、狼が悲鳴を上げて吹き飛ぶ。

 相手のHPを確認すると、大体三割ほど削れていた。それを確認して、私はさらに踏み込んだ。


「《三連撃》!」


 鎚術がレベル2になって、新しく手に入ったアーツ。手数型だけど、後隙が少ないので使いやすいと言うのはアイクの言だ。

 私は両手にメイスを持っているので、繰り出される三連撃はさらに早い。全ての攻撃が相手に直撃した。


「ガッ…」


 うめき声ひとつ残して、狼はモザイクのような粒状の粒子…ポリゴンになって、後にはいくつかの毛皮や牙や肉だけが残った。


「よし!」

「おう、おめっとさん」


 私のは初討伐を目にしたアイクがそう言って、両手をあげて喜ぶ私の頭をポンポンと撫でてきた。…今は気分がいいので許してやろう。



 そんなこんなで私は草原を駆け巡り、エリア一帯に潜んでいたモンスターに片っ端から喧嘩をふっかけては吹き飛ばして行ったのだった。



 ちなみにその最中に、取得可能スキル欄に現れていた〈重武器片手持ち〉のスキルをとってみると、持っていたメイスの重さがふっと軽くなった。

 重武器両手持ちで私が征くためには必要なものなんだけど、使いやすくなった事実に反して、腕にかかる重さが少なくなったことに残念がっていたら、アイクに笑われました。ケッ。

・tips


草原にいるらしい魔物一覧

・スライム

 王道of王道。別に服を溶かすとか、まとわりついて窒息死させるとか、実は高レベルかつ最凶モンスターとかではなく、序盤の雑魚敵。一定以下の打撃や斬撃に耐性があるが、アーツを使えば抜けるレベルなので結局カス。


にな「なんかちょっと可愛かった。ぶっ叩けば水みたいに弾け飛んじゃったのでちょっと残念」


・アルミラージ

 角が生えたうさぎ。狼と戦闘スタイルが似ていて、基本ヒットアンドアウェイ戦法。ちなみに獲物の体に自分の角が深く刺さると自力では抜けられなくなり、仲間に助けを求めることも。


にな「速さを追求したのはいいんだけど、動きが直線的すぎるかなー。その早い足をもっと撹乱とかに使えばいいのに」



・ステータス


PN:Nina 《悠久の契約を結びし者》

Lv.6

Race:龍人/人間

Job:戦士(鈍器使い)

Faith:雷と契約の神

1000G


《ステータス》STP:0

HP 150/150

MP 150/150

STM(スタミナ) 100/100

STR(筋力) 32(+2)

DEX(器用) 17

AGI(敏捷) 13

TEC (技量) 13

INT(知力) 10

VIT(耐久) 10(+4)

LUC(幸運) 10


*()内の数字はスキル或いは装備による強化分


《スキル》SKP:4

鎚術 Lv.3

逆境 Lv.2

筋力値補正. Lv.2

闘気 Lv.4

重武器片手持ち Lv.2(NEW!)


《固有スキル》

竜化 Lv.2(unlocked:雷竜)


《アーツ》

・重撃

・三連撃

・大回転



《魔法》

なし


《装備》

頭:なし

胴:始まりの胸当て(VIT+2)

腰:始まりのスカート(VIT+1)

足:始まりのブーツ(VIT+1)

右手:ラッシュボアのメイス(ATK:5)

左手:始まりのメイス(ATK:3)

アクセサリー1:なし

アクセサリー2:なし

アクセサリー3:なし

アクセサリー4:なし

アクセサリー5:なし

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