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35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~  作者: 出雲大吉
第6章

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244/256

第244話 好きです


 話も終わり、各々が思い思いに過ごしている。

 ミリアムはコタツに引っ込んだし、モニカは本を読み始めた。

 キョウカはルリを抱きながら一緒に雑誌を読んでいる。


「こういう感じの服も可愛いと思うよー」

「へー……」


 どうやら2人はファッション雑誌を読んでいるようだ。


「そろそろ暖かくなるし、こういうのもあるんだよ?」

「こんなに足を出すんですか?」

「このくらいは普通だよ。お姉ちゃんの制服もこんなもんでしょ」

「うーん、似合うかなー……」


 ルリに似合わないものはないよ。


「じゃあ、明日、お姉ちゃんとお出かけする? 服とかを見て回ろうよ」

「……行ってもいいですか?」


 ルリが確認してくる。


「いいよ。せっかくだし、お姉ちゃんに選んでもらいなよ。好きに買っていいからさ」

「でも、高い……」


 雑誌に載っているのは高いかもな。


「大丈夫、大丈夫。報奨金もたんまり入ったし、来週も春休みもちょっと頑張る予定だからさ。それに俺もルリの可愛い服が見たいよ」

「…………じゃあ」


 ルリがちょっと頬を染めながらこくりと頷く。


「好きなだけ買っていいからね」


 うへー、可愛い!


「うへー、可愛い!」


 キョウカがルリを抱きしめ、頬ずりをする。


「お姉ちゃん、暑い……」


 キョウカって体温高そうだしなー。


「まあ、楽しんでおいでよ…………モニカ、モニカ」


 キョウカがお膳立てしてくれたのでモニカに声をかける。


「何でしょう?」

「明日、暇? 俺達も出かけようよ」

「是非。どこに行きますか?」


 モニカは笑顔で頷いた。


「モニカってさ、スマホを持ってないじゃん。買いに行こうよ」

「スマホですか? でも、私はあっちの世界の人間ですし、繋がりませんよ?」


 まだ、電波を繋ぐ魔道具はできていない。


「ほぼこっちにいるじゃん。出かけた時に連絡が取れる手段はいるし、手元で物を調べたりするのは便利だよ?」

「なるほど……では、お願いしたいです」

「じゃあ、明日、お出かけした時に買いに行こう…………ミリアムー、スマホいる?」


 コタツをめくり、一応、ミリアムにも声をかける。


「いるわけないにゃ。猫だぞ。そもそも私はお前のそばにいるにゃ。それが使い魔にゃ」


 うへー、可愛い。


 俺はミリアムを引っ張り出して膝に置くと、背中を撫でる。

 非常に温かいし、毛並みは最高だ。


「よしよし。温泉ができたら一緒に入ろうね」

「それは嫌にゃ」


 猫はなんで濡れるのを嫌うんだろ?




 ◆◇◆




 翌日、キョウカが朝から来ると、ルリを連れて出かけていった。


「ミリアム、留守番をお願いねー」

「わかったにゃ。いってらっしゃいにゃ」


 俺とモニカは車に乗り込み、携帯ショップを目指す。


「昨日のケーキバイキングはどうでした?」


 助手席のモニカが笑顔で聞いてくる。


「ロザリーのことが衝撃的だったけど、ケーキ自体は美味しかったよ。ただやっぱり量は食べられないね」

「キョウカさんは?」

「幸せそうに皿いっぱいのケーキを食べてたね」


 昨日も家まで送っていったのだが、走るって言ってたな。


「ルリさんもですけど、キョウカさんは甘いものがお好きですからね」


 量は食べないけど、モニカもだけどね。


「せっかくだし、ケーキバイキングとは言わないけど、どこかのスイーツが美味しいところでも行こうか」

「タツヤ様は昨日の今日で大丈夫です?」


 無理。

 昨日のアジの塩焼きは美味かったわー。


「モニカのためだよ。俺はコーヒーでいい」

「付き合わせているみたいで悪いような……」

「気にしないで。昨日のキョウカもだったけど、モニカに喜んでほしいんだよ。昔はさ、ずっと1人でご飯を食べていたけど、今は皆と一緒で楽しいんだ。だから逆に付き合ってよ」


 パパ活って言いたくないけど、一緒にご飯を食べるのが良いという気持ちはわからないでもない。

 けっしてパパ活じゃないけどな。


「わかりました。でしたら是非とも連れていってください」

「うん」


『うーん、モニカは可愛いな。それにこの子はきっとどこまでもついてくるだろう……よし、正妻は娘と出かけたし、このままモニカと2人っきりで静かになれるところにでも行こう』


 ロザリー、うっぜ……


 俺は無視無視と思いながら車を走らせ、携帯ショップに向かった。

 そして、店員さんの説明を聞きながらモニカ用のスマホを購入する。


「ありがとうございます。やっぱりすごいですね」


 車に戻ると、モニカがスマホをぽちぽちしだした。


「操作はわかる?」

「ええ。大体はわかります。何回かルリさんにお借りしましたし」


 もっと早く買ってあげるべきだった……


「別に用がなくても連絡していいからね」


 すでに俺の連絡先は入れてあるし、メッセージアプリもインストールしてある。


「どうですかねー? ありがたいことにほぼ顔を合わせていますのでそういう機会もなかなか……」


 まあ、そうなんだけどね。

 キョウカも少なくなってきているし、ルリなんかも『帰りにあれ買ってきてください』くらいだ。


「他愛のないことでもいいよ。試しに送ってみてよ」

「わかりました」


 モニカがスマホを操作すると、俺のスマホの通知音が鳴る。

 何て送ったのかなと思って見てみたのだが、4文字の言葉だけだった。


 おー……


 めちゃくちゃドキッとした。


いつもお読み頂き、ありがとうございます。

コミカライズが更新されておりますのでぜひとも読んで頂ければと思います。(↓にリンク)


よろしくお願いいたします。

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