2.デジタル行こう!
「ラノベちゃん意外とイラスト上手だね」
Twitterに上げた落書きを見て神絵師ちゃんはそう言った。
「そう? ありがとう」
「普通に上手いよ、ちゃんと仕事すれば普通に人気出ると思うよ」
「仕事ねー」
「とりあえず鉛筆書き止めて、デジタルに移行しよう?」
あー……デジタルか……。
あたしのパソコンって中学入学のお祝いに買って貰った7年前のパソコンなんだよなぁ……。
小説書いたり、Twitterするだけなら全然問題ないけど、イラスト書くにはどうなの?
スペック的に行けるのか?
「7年前のパソコンだけどスペック的にどうなの? いける?」
「買いなよ、貧乏なの?」
「貧乏ですが何か?」
「あーごめん……」
「素直に謝るなよ!! あたしがみじめになるだろう!!」
「ごめん、ごめんw」
「笑ってんじゃねー!!」
「お詫びにお古のパソコンパーツ上げるよ、今から行って新しいの組んで上げる」
え? 今から? データー移行が面倒さいなぁ……
何しろ7年間も弄ってない物だから、小説関係のデーターがバラバラに点在してるんだよなー。
「古いパソコンから提供できるパーツは無いから全部くれ」
「あー……まあいいけど。ハードディスクは新しいの買おう?」
「うーん、分かった、買い物も任せていい?」
「ラノベちゃんは乳母日傘だなぁ……。そんなだから友達私しかいないんだよ?」
「えー……あー……うん、二の句が継げない……おっしゃる通りで」
「素直に認められても困るけどね、面倒くさいから全部組んでお届けします」
「ありがとう海より深い感謝を!!」
「心がこもってないなぁ……」
「愛してるよ。結婚しよ?」
「ヤダ」
「つれないなぁ……」
神絵師ちゃんは昔から機械に強かったんだよね。
絵描きってなんか肉体派ってイメージがあるよね。
彫刻とかノミとハンマーだし、オブジェとか文化祭みたいに資材集めて切ったり貼ったりしてるしね。
発想が貧困? そうかもね。
※ラノベちゃんは心の中にエアラノベちゃんを飼っています。