トイレとステテコ
和装の基本を説明した本を開くと、和装ブラ&ショーツの上は、肌襦袢&(下着としての)裾除けか、ワンピース型の肌襦袢(和装スリップ)を着用していることが多い。私も最初は、家にあった肌襦袢&裾除けを使っていた。
でもこれ、あんまり着心地良くないんだよな~。
何が良くないって、夏の裾除け!当然ながら、内股にかいた汗は放置される。ふだんパンツを愛用しているせいか、汗をかいた内股が触れあったときが、とにかく気持ち悪いのだ。
そんなとき、ネットで、和装用のローライズステテコなる物が、この世に存在することを知った。言い換えれば、股上浅めのパジャマパンツだ。
作れるな。
ただ、トイレのことを考えると、普通のパジャマパンツにしてしまったら、ステテコでトイレの床掃除をしてしまうだろう。ガウチョパンツでトイレに行った時を、思い出していただきたい。
トイレ対策としては、裾にゴムを通すことにした。が、本当に裾に通してしまったらモンペになってしまうので、裾から10センチほど上に通すことにした。和装用ローライズステテコ・ドロワーズ風だ。
用意した生地は、柔らかい綿の楊柳。シボがあるので、汗をかいても肌に張りつきにくい。
パターンは、手持ちの履き心地の良いパジャマパンツから起こした。ポケットが必要ないので、脇に縫い目も必要ないと思い、前後続けたパターンにした。本体が左右2枚、それにゴムを通すベルト布、たった三つのパーツで作れる。
トイレ対策の裾ゴムを通すところは、可愛く仕上げたいときは、表からトーションレースをたたき付け、シンプルに仕上げたいときは、裏から綿テープをたたき付けた。ゴムの長さは、脹ら脛のサイズが良い。
なかなかの履き心地で気に入ったので、冬用も作った。生地はダブルガーゼ、もちろん綿100%だ。
ところで、着物の時のトイレ、皆さんはどのようにしているのだろう。全部一緒にまくってはいないだろうか?
まずは両袖を前に抱え、その後一枚ずつまくるのが、上手なトイレスタイルだ。その後、ステテコの裾ゴムを脹ら脛に引っ掛け、おパンツ諸共下ろしていただきたい。
この時、とても大切なのは、トイレをギリギリまで我慢しないこと!
お読みいただいたとおり、洋服に比べて、排泄までの道のりが長い。不幸な事態にならぬように、早めにトイレに行くことを心がけていただきたい。