趣味のコスプレです
親しい友人達は、私が着物姿でふらふら歩いていても、もう何も言わない。それどころか、着物で来るようにと指定されることもある。私としては、うれしい限りだ。
しかし、知人に着物姿を見られたとき、いちいち説明するの面倒だな、と思うことがある。面倒でなくても、説明出来ない状況の時もある。
その時の決まり文句が「趣味のコスプレです」だ。
今のところ、全員それで納得してくれている。
着物ネタのエッセイを読んでいると、見知らぬおば様方に、その着方はどうなの!?とか、その合わせ方はどうなの!?とか詰め寄られ、怖い思いをしたことがある人が、いらっしゃるようだ。
幸い、私はまだそのような目には合っていない。
そもそも、暮らし全般が、昔に比べてカジュアル化しているのに、着物だけ昔ルールを適用するのはおかしいと思う。フォーマルな席でもない限り、好きに着たので良いではないか。
しかし、実際におば様方に詰め寄られれば、なかなか反論できないだろう。
そのときに、この言葉が使えたら、決まり文句から魔法の言葉に格上げだ。
一生、格上げの機会に恵まれなくていいけどね……。