表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

第8話 やる子、やれる子、やられる子?

生徒会選挙が終わり、結果を見ると惨敗だった。現生徒会副会長が、次期生徒会会長に当選した。でも、雅ちゃんはやり切ったような顔で笑っていた。


そして、生徒会長となる2年の日ノ本渉ひのもとゆずるさんは、役員として雅ちゃんを指名した。雅ちゃんのスピーチを聞いて、一年生でここまでこの学校を知っているのか、と感心したそうだ。先生たちからの評価もよかった。


「房子ちゃん、ありがとう。それと、いい原稿をくれたのに、勝てなかったわ。ごめん」

選挙の開票が終わって、彼女はそう言った。私はそんなことない、と言おうとして、

「スピーチはよかったわ。ただ、やっぱり私のことを知らない人が多かったり、1年生だからと敬遠されちゃったみたいね。また来季こそ頑張るわ。スピーチの原稿、またお願いね」

彼女のつづけた言葉に遮られた。ありがとう、そういって彼女は、自分の教室に戻っていった。


「雅ちゃん、残念だったねー。でも役員って、大抜擢じゃない。すごいねー」

帰り道、春香ちゃんはそういった。

「1年で立候補するとか、すごい行動力だよねー。まねできないや」

「そう?春香ちゃんって結構決断力とか行動力ある気がするけど」

「ないない、私は結構優柔不断よ?今日もガリガリ君でソーダにするか、梨にするか迷ってるし」

ショーケースの前でうなっている春香ちゃんを想像して、笑ってしまった。

「あー!信じてないね!ほんとなんだから」

頬を膨らませて、怒りをあらわにする。喜怒哀楽が読みやすいというか、読めるように表情を出しているというか…春香ちゃんは結構表情が豊かだ。

「でもさ、前におばあちゃんが道路を渡れてないときあったじゃん?あそこで『荷物持ちますよ!』って言って、横断の手伝いをサッとできるって、行動力あると思うんだけど」

「そうかなー。困ってる人は助けるって普通じゃない?」

「いやいや、思っててもできない人のほうが多いよ」

それもそっか、と春香ちゃんは言った。

「それじゃ私は行動力あるほうなのかな?なんか自信が出てきた」

「それはよかった。春香ちゃんはそうじゃないと」

「えー?自信満々じゃないと私じゃないっての?」

いつものようにふざけながら帰るその道は、いつも通り短く見えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ