表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親友殴りに異世界へ  作者: ヒナの子
3/33

第三話 魔法とエリス 序章

「お母様、聞きたいことがあるのですが。」


「うんいいよ。なんでも聞いてね。」


「では、母様の魔法を教えてくれませんか。」


「うん、私の魔法は促成魔法と治癒魔法だよ。レビンの魔法は?」


「僕の魔法は転生魔法と精霊魔法がまだ使えなく、元素魔法と創剣魔法は使えます。」


「今精霊魔法って言ったかい?」


「はい。ですがシンティラ兄さんからとてつもない魔法量が必要だと聞きました。」


「ん〜世間ではそうなってるし、そもそも精霊魔法なんてエルフか精霊にしか得られなかったんだけど」


「そうなんですか。」


「20歳になるまで精霊魔法のことは家族以外に言ったらダメね。」


「分かりました。それともう一つ、寿命がないのであれば、人口が増えるだけじゃないですか。」


「うんうんそれはちょっと違うの。この世界の人口は変わらないの、人が1人なくなれば

1人生まれるって感じなの。」


なるほど、ということは

「子供が生まれるのはとても珍しいのでは?」


「いや、他の4国はよく戦争してるし、冒険者や探求者はよくなくなるから以外といるんだよ。」



チリーン、チリーン

「誰かなー、はーい今開けます。」


初めての来訪者か。この世界に来てもう1週間が経っている。


「あ!エリスちゃんいつもありがとう。」


「いえ、幼馴染なので。学校に入学するまでに目覚めてくれるといいのですが。

ではお邪魔します。」


コンコン

おっノックの音、ということは部屋に来るのか。初めてだな家族以外の異世界人は


「はーい。どうぞ。」


「お邪魔します。ってええ〜‼︎」


何をそんなに驚いているのだろう。何か忘れているような気がするが。


「えっとどちら様ですか?」


「あのーレビン君ですよね?」


「はいそうですよ?」


「私はエリス・レボルシオン・シュトラール

貴方と同じ8歳です。」


「僕はレビン・ツァオベライ・ハーシーです。でもまだ7歳ですよ。」


「いえ、私は毎年貴方の誕生日に来ているので間違いありません。私の誕生日の次の日ですから。」


「そうなんですか。あなたの魔法を教えてもらってもいいですか?」


「ごめんなさい。この歳になってまで心力の鏡を使えないの。だからまだ分からないの。

入学するまでには使えるようになりたいのだけど。」


そう言えばシンティラ兄さんが魔力を使うと言っていたがほとんどの人が5歳までに使えるようになるので気にしていなかったが


「ということはあなたは…」


「はい。私は稀にみるというか過去に2人の例しかない特異者です。でも本当に良かったです。眠りし者になった人は目覚めた例が特異者と同じく2人の例しかないので。」


おい、そんな事は誰も教えてくれなかったぞ

それに、


「僕が目覚めたと誰も教えてくれなかったのですか?」


「ええ、ここに毎年来ているのを知っているのは、シリカ様と、ステランス様だけなので。兄上様達は学校にいってらっしゃるので。」


なんか俺達同級生のはずなのに


「堅苦しいのはしんどいのでタメ口ではダメですか?」


「はいそうですね。でレビンはどんな魔法を使うの?」


「俺の魔法は使えるのが元素魔法と創剣魔法で、まだ使えないのは転生魔法だな。」

精霊魔法は伏せとくんだったな。


「凄いねレビンは。魔法を3つも持っているなんて。そろそろ帰らないとじゃあまた今度。」


「うん。魔法使えるようになるといいね。」


その夜


「失礼します。少し貸して欲しい文献があるのですがよろしいですか?」


「ああ、お前がこの部屋に来るのは初めてだな。で、何が貸して欲しい。」


そう俺はまだ2週間経った今まで父ステランスの部屋に来た事がなかった。ヘーブリヒ兄さんの部屋もないが明日行く予定だ。


「はい。特異者の例と眠りし者の例を」


「エリスと会ったか。特異者の文献はあるが、眠りし者の文献はない。確かこれだ。

しかし、内容はエリスには伝えるな。」


「? はい。しかし、いえなんでもないです。

そう言えば、お父様の魔法を教えてもらってもいいですか?」


「ああ、俺の魔法は時剣魔法と聖剣魔法と虚空魔法だ。だが、聖剣魔法以外はまだ使えないが、もう二百年以上魔力量のトレーニングをしているがな。」


まるで剣士の中で最強になれそうな魔法名だな。


「僕の魔法は元素魔法、創剣魔法が使えます。転生魔法、精霊魔法は使えません。」


「なるほどシリカから聞いていたが、クウォーターで発現したのは初めてだな。」


「では、失礼します。」


やはりか、眠りし者は転生魔法の持ち主だと予想しているが。


この2人か、

レビィア・ホトレイン・シュトラール、

アルエット・セルフィア・シュトラール、

なるほど真名であるシュトラールが鍵ということか。


そう言えば今は5つの国だが昔数千年前まで3つの国が治めていたはずだ、その1つが天上の国シュトラールだった。

シュトラールの場所もこの国と隣の魔の草原。


ということはシュトラールの末裔なのか?

しかし末裔が特異者だとすると2人は少なすぎる。

それに2人とも戦死とは、帝国は魔法を使えないと知っていただろうに。


「ヘーブリヒ兄さん、少しいいですか?」


「ああ、いいぞ。」


「ヘーブリヒ兄さんの魔法を教えてくださいませんか?」


「俺の魔法は聖剣魔法、螺旋魔法、叡智魔法だ。まだ叡智魔法以外使えないがな。」


「叡智魔法の能力を教えてもらっても?」


「ああ、叡智魔法はその情報が真実かどうか、後は意識操作系の魔法への耐性と、解除ができる。しかし、かけた相手の魔力によって効果は左右されるが。」


なるほど、これは中々便利ではないか!


「それは、とても便利ですね。」


「そうでもない。」


うわーすごくうれしそうだ。

これはチャンスじゃないか?


「ヘーブリヒ兄さん!1つ頼みがあるのですがいいですか?」


「いいぞ」


頼りにされて嬉しそうだ。


「ここに書かれている情報が真実かどうか見て欲しいのです。」


「これは!いや今ならば‼︎」


ヘーブリヒ兄さんの左手に光が集まる。

だが本に手をかざして数秒後、光が弾かれた。

「ヘーブリヒ兄さん!大丈夫ですか?」

かなり消耗しているように見える。

「ああ、だが成長していた。親父も呼んで来てくれ。」


「ヘーブリヒどうしたのだ?」


ヘーブリヒ兄さんは本を父に見せると、

父は驚きを隠せないでいた。


「レビンか?」


「そうさ、さっきこの本を持って来たんだ。」


「何か分かったのか!」


「ああ、この2人の戦死の部分が真実じゃない。だが、真実は分からない。」


「やはりそうか。」


「あのお父様?」


「すまない。エリスの事だな。」


「はい。ヘーブリヒ兄さんも知っているのですか?」


「いや俺は何も知らないが、レビンが4歳ぐらいのときに近所の人が同じ歳の子を養子に取ったということ。

その子の名前がエリスということだけだ。」


「レビン、お前はどこまで知っている。」


「僕が知っているのは、エリスのフルネームと、特異者だということです。」


「お前の考えを言ってみろ。」


表情がやけに硬いな


「では、まずエリスは天上の国シュトラールの末裔、その中でも今の帝国の脅威になりうる魔法を持って生まれた。そして帝国は戦争に出れるようになる12歳に殺され、隠蔽される恐れがあること。」


父の顔はどうだろう?

…驚きすぎて口が開いている。

まさか!


「お父様?もしかしてこれは事実なのですか?」


「ああ、ヘーブリヒのおかげで確証した。だがエリスの事は忘れろ。エリスはただの女の子だ。」


ん?どういうことだ?


「あのそれはどういっっ‼︎」


父の左手に鍵がそして右手には魔法発動のための光が。


「後は頼む。すまないヘーブリヒ。」


そしてエリスの秘密は封印された。

父は長い長い眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ