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親友殴りに異世界へ  作者: ヒナの子
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第十一話 シャルロットが… 入学編

「どうだった?」


「全部。」


「嘘!レビンも?二人とも凄すぎだよ!」


「レスティアはどうだったんだ?」


「闇と水と風だったよ。マナ量もアレスと変わらない。アレスの火が水になっただけって感じ。」


「ちなみに闇ってどんぐらい?」


「百八十六だね。レビンは何が一番高かったの?」


「闇だね。マナ量は四百。どうだすごいだろ?」


「レビンって種族人間だよね?」


「いや細かく言うとエルフのクォーターだよ。」


「そうだったんだ。まあエルフのクォーターが特別高いなんて聞いたこともないしね。」


「あれもう来てたんだ。どうだった?」


「アレス、どこ行ってたんだ?」


「ベントがね、少し暴れてたんだ。それでエリスと止めに入ろうかと思ったら、シャルロットが取り押さえたんだ。魔術を使って。それでシャルロットが先生に呼ばれてて目撃者としてついていってたんだ。」


ベントがね、もしかしてマナ測定悪かったのかな?プププ


「怪我人は出なかったの?」


「出なかったよ。ベントの行動が少しおかしかったから、見てたら近くの女子に殴りかかろうとしたんだ。一秒もかからずに取り押さえられたから気づいていた人はほとんどいなかったんだ。」


それはもうどうでもいいけど、シャルロットが魔術をつかったのは少し気になるな。

ヘーブリヒ兄さんも魔術は学校が一番いいって言ってたし、ほとんど入学前に教えてもらわないはずなんだけどな。


「それでどうだったの?」


その後軽く自慢し、人間かどうか聞かれた。


放課後、、、

掲示板に各適性値のランキングが張り出された。


「「「「「んな馬鹿な…四百と三百五十ってなんだそりゃー!」」」」」


クラブの勧誘に来た先輩達の第一声だった。

四百は俺、三百五十はシャルロットだ。

その中には会長もいた。


「なんでそんなに高いのよ。ツァオベライ家はまだあるの?」


とよく分からない独りつぶやきながら帰ろうとしたら下に消えた。

詳しくは足元にゲートのようなものが出て落ちた。


「失礼します。一年B組のレビン・ツァオベライです。」


「今日は何もないよ。ってバレるよね…」


消えた直後、会長が魔力が動力源の簡易携帯(通話のみ)で連絡しているのを見たからここに来てみると、案の定シャルロットとアクトン先輩がいた。


「アクトン先輩の魔法、中々に規格外ですよね。」


「僕の魔法は三文字だから。」


「三文字ですか⁈その歳で?」


「僕は生まれつきだったよ。時空間魔法。」


三文字とは魔法を鍛えていくと魔法が昇華することがあり、三文字魔法は未だ十数個しか、発見されていない。


「それにあなたマナも混ぜたわね?」


「これは驚いた。狭間を使用者以外が見ると飲まれる可能性があるから目に簡単な闇のバインドをかけさせてもらった。

それと先輩には敬語。」


「で、用は何ですか?」


「シャルロット・コード、貴女に理事長からのお手紙ですよ。」


拝啓シャルロット殿

生徒会の誘いを断らぬよう。断っても推薦するので良い判断を。


ビリビリ

シャルロットは容赦なく破り捨てた。

そして燃やした。


「分かりました。生徒会に入りますよ。」


「そうかそうかそれは良かったよ。

でも今日はさよならだね。

その手紙破ると転移するんだって。」


ヒュン

転移した。


「さてレビンも帰ろうかシャルロットと一緒の所へ。頑張ってね!」


会長楽しそうだなぁ、呼び捨てになってるなぁなんて思ったら…落ちた。

一瞬だった。転移は予想できていた。転移先は分からなかったけど。一瞬だったのは会長への気持ちだ。呼び捨てで仲良くなったかと思えば、クラブ勧誘の真ん中に落としやがって。



その後はマジで地獄そのものだった。

シャルロットは転移したと同時に空中から手紙が落ちて来て、クラブに入る羽目になった。結局俺は男子魔庭球部に、シャルロットも女子魔庭球部に入った。

魔庭球はこの国で最も人気のスポーツだ。

テニスとルールは同じ、魔力で身体能力を向上させ魔術をつかって相手を妨害する競技。

瞬歩があれば楽勝だ。


改めて掲示板を見ると全適性は三人、

俺、エリス、シャルロットだった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


仕事だ。仕事は嫌いだ。血を見るのは嫌いだ。こんな生活は嫌だ。普通の生活をしたい。あの四人全員普通だった。私と秘密の大きさは違えど、ここまでなぜ差が開く?

ガサガサ、ガサガサ

はぁ、今日も仕事だ。


「王様のおつかいがこれかよ。よく分かんねえなぁ?奪っちまえばいいのに。」

黒ハットの男がいい。相手が身構える。


「冗談だ。取引だからな。信用が大事だ。」


三、二、一


「羅刹。エンチャント煉獄鬼火」


「チッ!処刑人か。最近多いねぇ。

取引失敗、韋駄天!」


逃げられたか、まああいつを仕留められるとは思っていない。


取引相手の二人は跡形も無く灰となって消えた。


「ご苦労。」


「いえ、ヘーブリヒさんがここに来るなんて珍しいですね。」


「ああ、黒魔導師ネビュラ・ラシッドの可能性が高かったからな。お前には死んでもらっては困る。」


知ってたなら出て来てくれれば良かったのに。


「貴方の息子さん一番規格外なんじゃないですか?八番目の私に闇の適性で勝ってましたよ。」


「そりゃ驚くな。隔世遺伝が同時にでたか。」


隔世遺伝、確か祖先の特徴がいきなり現れるというやつ、それが関係あるのかな?


「エリスは試練に合格してしまったんですね。」


「ああリュンヌース先生が言ってたからな。」


「見つかったんですか?賢者は。」


「いや、分身体が連絡に来たんだよ三年前ぐらいに。レビンも予言の子なんだと。

お前と同類以上かもな。」


確かに予言の子ならば私と同じかもしれない。


「後一週間ですよ。間に合うんですか?」


「ああ母さんには話してある。今夜行う。」


レビンも不運なもんだ。いや、知らぬが仏か。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「レビン、、、」


どこか寂しげにも見える表情で聞いて来た。

家にかえり、シンティラ兄さんは留学、ヘーブリヒ兄さんは仕事で帰れないことを言われ、大事な話があると言われた。


「どうしたんです?」


「今日のマナ測定どうだった?」


「全適性で闇が四百でした。」


「四百っ!そうやっぱりね。

レビン、精霊魔法は何歳って言ったっけ?」


「二十歳だったと思います。」


「そうよね。ごめんね。少し事情が変わったの。」


悲しげに、何かを怖がるように


「そうですか。で、何歳なんです?」


「今夜になるわね。ちょっと時間がかかるから身支度して来てくれる?」


今夜⁈まだ約八年あると思ってたのに、

でも悪いことではないか。


「分かりました。出かけるんですか?」


「まあ、そうね。」


不思議に感じながらも、制服から着替え下に降りた。


「扉は私が開くから、あなたが一人で入るの。ごめんね私本当はハーフエルフじゃないの。本当の事は来るべき時に言うわ。

気をつけて。」


母が何もない空間に手をかざす。

魔法陣が現れ別世界への扉が開かれた。



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