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親友殴りに異世界へ  作者: ヒナの子
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第一話 オーバーワールド 序章

第一話 オーバーワールド


現在午前2時、俺が通っているこの高校でまだ校内にいる生徒はいないだろう。

何故俺こと夏目(なつめ) (あまね)がこの時間に学校に来ているかと言うと、短く言えば

親友で幼馴染の村秋(むらあき) (せん)に呼び出されたのだ。

しかし呼び出されたと言っても夢の中でだが…

この村秋 泉には昔から憑依能力という


「人に乗り移ることは出来ないが、憑依した人と夢の中で会話出来る」

と使い勝手がいい様な悪い様な能力だった。

先週のこの時間に泉と夢の中で話しているといきなり空間が割れ、眠りの中に引き戻されてしまった。

その時から村秋 泉は行方不明になっている。

そして昨日夢の中にほんの数秒

「明日の夜中の2時にいつもの教室で」

と言って消えてしまった。

というわけで現在、俺と泉のクラスである2-3の教室の扉の前にいる。

何故か扉の鍵は開いており、中に入ると、


「なんでお前がそこにいるんだよ!」


「なんであんたこそ、燈は泉くんに呼ばれたからよ」


そうこいつは水本(みずもと) (あかり)もう1人の幼馴染だ。泉のいわゆる彼女というやつで、俺とは何かと対立してきたやつだ。


「俺もお前と一緒だよ」


そう言って俺は机に腰かけた。

何故か妙だ。なぜ何も言ってこない…

まさか!!


「おい、お前は誰だ!」


これで普通の燈だったら「なにいってんの?」で終わりだが


「なにいってんの?まだ厨二病抜けきってないの?」

やっぱりか、

「やめとけ泉、いつから人に憑依できるようになった?」


「さすが俺の親友どこでバレたのかな?」

ちっ、やっぱりか


「お前はいつも一言多いんだよ。で、いつかから燈に憑依してやがった」


「さっきだよ燈が喋った直後からかな。

それとこっちでひとに人に乗り移れるのは今回だけだよ」



「で、お前はどこにいる。みんな心配してるんたぞ!何があった?」


「俺もお前と殺し合いなんかしたくないと思っていたんだよ。けど、会ってみると…」


「おい待て、さっきから何を言ってる。」


「向こうで会おう。その時しっかりと殺してあげるよ、弥」


「だから何を言って‼︎」

何だ何かがヤバイ、そうだこれは、あの時と同じ‼︎

バキバキ

やっぱりか、クソどうする?

「どうすることもできないよ。じゃあ一足先に行くよ」

泉の奴は何を、

「‼︎‼︎何で自分から!」

そう泉は自分から飛び込んだのだ、裂け目に

「クソ何なんだ…」

意識が遠のいて、

何故か懐かしい感じだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「何だったんだ今の夢は」


そう裂け目に吸い込まれたと思ったらなぜか

銀髪の幼女が立っていたそして額に口づけをされ、


今、目が覚めた。時計は午前2時から変わりなし、しかし体の中に何かがある。

「はぁ〜とりあえず帰るか。なんだ!‼︎」

扉を開けるといきなり光りだし、目を開けるとそこは牢獄だった。隣にあの銀髪幼女がそこにいた。

目を閉じた。


「ちょっと待って!いきなりかもしれないけど現実逃避しないで!」


「あー分かったから、抱きつくな鬱陶しい!」


「グサッ、これでも昔は美少女って言われてたのにぃ〜」


「うるさい」


「グサッ」


一体こいつはなんなんだ


「おい、ここはどこでお前は誰だ。」


「そうだね時間もないし、ここは貴方が元々いた世界でなくアンセムという別世界、

そして私は先代の彼が残したただの思念体」


「彼って誰だ」


「彼は先代精霊王ラティース、詳しいことは私には分からないの。与えられた役目を終えると消えるから。」


分かったのは先代精霊王ラティースがロリコン野郎ということだけだ。


「ん?お前に今も昔もあるのか?」


「ないよ」


コイツ、さっき言ったことは嘘か

「うるさいぞ」


ファンタジー感あふれる鎧着てやがる

「うるさいのはこいつだ。」


「何を言ってるお前しかいないじゃないか」


なるほどこの思念体さんは他の人に見えないわけか。

「おい、銀髪幼女俺は何をしたら帰れる」


「帰れない」


「もう一度言ってみろ」


「帰れない、何をしても元の世界には帰れない」

完全に別の世界か、


「泉はこの世界にいるのか?」


「?直前までいた子ならいないよ」


「精神の方だ」


「精神の方とか分からないよ⁇」

なるほどこいつはやはり何も知らないか


「そういえばお前の役目はなんなんだ?」


「あなたをこの世界に連れて来て、この牢屋からだすことだよ」


「ならさっさと出してくれ」


「いいけどもう1人の思念体の方がいつか接触して来たときはこの魔力を渡してあげて」

やっぱりあるのか魔力、てことは


「魔法あるのか」


「まぁそこらへんは1から自分で学んだ方がいいね。他に何かある?」


「いやもういい」


泉のことは後回しでいいか


「そうじゃあお別れだね、ばいばい」


その時俺の胸には光の刃が刺さっていた。

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