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ネタ帳  作者: とある世界の日常を
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多分こうなる

 じめりとした居心地の悪さで目が覚めた。湿度が高く、鬱蒼と繁る馴染みのない木々に夢を見ているのかと思った。

 湿気た土の上に横たわっていたのだから、当然服も肌も泥で汚れている。枯れた小さな枝葉までも体に張り付いて、酷く不愉快だ。


「なにこれ・・」


 覚えている事は何もない。とはいっても記憶喪失な訳ではない。自分の事は覚えている。ただ何故ここにいるのか、どうしてこんな状況なのかが全く分からなかった。


「頭痛い・・」


 恐らく軽い脱水症状だ。湿気と暑さで体力も奪われているのだろう。立ち上がるだけで酷く疲れた気がした。これではあまり長くは動けないだろう。

 泥が絡んだ髪が頬に張り付く。


「汚いなぁ」


 やり場のない苛立ちは声に出せば多少はスッキリするかと思いもしたが、何の解決にもならないそれはただ虚しいだけだ。叫びでもすればストレス解消にもなるかもしれないが、こんな訳のわからない状況で不用意に大声を出すのはとても悪手に感じた。

 手についた泥をスカートで拭き取り、髪の泥を手で子削ぎ落とす。再び汚れた手をまたスカートで拭う。少し泥の取れた髪をぐちゃぐちゃになっている髪とまとめてバレッタで留める。本当は今すぐ風呂に入るか髪を切りたい。不快感に顔をしかめながら、じっとりと濡れいる服を絞る。多少水気がきれたものの、服は湿ったままで依然として不快感は拭えない。



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