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混沌
男が王である場合、女の腹から生まれる子の種が王のものでない可能性がある。
王は王であるが故に、欲しい女をその権力で手中に収める。女に思う相手がいても、女が王を好いていなくても関係ない。無理矢理手籠めにされた女は、従順なふりをしてその腹に愛する男の子を宿し、その子を王にすることで権力への復讐を成す。
女が王であれば、それが誰の子供であろうと王の血を引く子となる。そこには確かな血筋があり、疑いの余地も生まれない。それでもなお女が王の国が少ないのは、出産が生死を分かつからだ。出産で王も後継も失えば国は荒れる。
ただ、それだけの理由なのだ。




