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ネタ帳  作者: とある世界の日常を
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人もケモノ

「結婚しないの?」

「ん〜、したくない訳じゃないけど、難しいよね」


 曖昧に濁した言葉は、色々な思いを隠している。本音で話せる人はいない。知り合う人は常識に囚われている人が多いし、並べ立てる言葉はは綺麗に飾られているか、誰かに対する不満ばかりで、中身がない。

 そんな人に思ってる事を話しても、理解されないしその言動に引かれるだけだろう。とはいえ、私も何も考えていない人間の一人だ。私は何十億といる人間という動物のたった一匹でしかなく、世界を変えるほどの発見も、研究も、発明も、それどころか自国の行く先を変える力さえ持たない群れの一員なのだ。

 それも繁殖という生物的本能を無視した類の、どちらかというと種族繁栄の支えにはならないタイプの人間だ。

 まあ、長くなったが、本音で話せばこうだ。


「まあ、結婚という行為に魅力を感じないよね!」


 いわゆる、一般的と言われる男女は素晴らしい。だって結婚しているんだもの。他人という面倒臭い相手と長期間同一空間で過ごし、物事の決定権を共有しなくてはならない関係へと進むのだ。まあそれだけならまだ私も出来るような気がする。

 しかしだ。生憎私は女なのだ。

 まあ私は昔から恋愛をちゃんと経験したことがない。付き合うという感覚がなかったというか、そもそも男友達もいなかったし、付き合うという事に魅力を感じていなかったのもあると思う。

 だから付き合うという事がどういう事なのか、現実としては知らないのだ。私が知っているのは、友人の話だったり、漫画、テレビ、映画、小説。あとはインターネット上の嘘か本当かも分からないような話。そういったあらゆるものから、私は結婚が面倒臭いものだと導き出した。導き出してしまったのだ。


「まず最初のハードル。ずっと一緒にいるとかヤダ」


 一人の空間、時間がなくなる。考えただけで絶望だ。好きな人と結婚すれば、もしかして苦痛じゃないんだろうか。そんな希望を抱いたこともあったが、やっぱり一人の時間は必要だと思う。

 まあ思うところは沢山あるが、結婚やお付き合いで犠牲になるのは一人の時間だ。歳を重ねるごとに一人の時間というものの大切さを身に沁みて感じている。


「自分のペースで過ごせなくなる」


 ある程度は多分、恐らく我慢できる。かもしれない。私は結構な面倒臭がりのズボラなやつだ。多分想像している十倍はズボラだ。勝手にやってくれるなら歓迎だが、指図されるのは死ぬほど嫌いだ。

 多分指図されたら一瞬で心の壁が三枚くらい増えるほど嫌いだ。心の壁は他人との距離。遠ければ遠いほど他人で、私の性格を理解していない発言も他人だからなで許容できるようにするための距離。他人の発言なので当たり障りなく聞いてるフリだけして忘れるやつだ。うん。それが他人の距離。基本的にその瞬間しか関わらない覚えておく必要性のない人たちのことだ。

 それくらいに指図されるのが嫌いだ。これも年とともに自覚したというか、確立した自我なのだろう。


「子供はともかく、大人の面倒見なきゃいけないのは絶対に嫌だ」


 ご飯は自分の作るついでにちょっと量を多めに作って分けるだけなら多分面倒くさくない。と思う。食器を私が洗うのがさも当然な態度取られたら多分殺意湧く。一回なら許す。でも翌日出ていって欲しい。

 どうしても自分の事は自分でしたくないというならば、家政婦雇えるくらいに稼いでねとしか言えない。私は自分一人でいっぱいいっぱいよ。

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