星に願いを
数日前にこの世界に召喚された私はやる気に満ち溢れている。
「ニーナ様、どちらに行かれるのですか?」
「修練場です」
「まあ、またでございますか。聖女であるニーナ様がそんな事をなさる必要はございません」
「私がしたいんです。でないと、足を引っ張ってしまいますから」
「騎士様方が守って下さいます」
「最低限、できる様にはなりたいのです」
ニーナがこうして鍛える事に賛同しない者は多い。聖女である前に女だからだ。この国で戦う者は皆男で、女は家にいるものなのだ。
「約束の時間ですので、失礼します」
「ニーナ様」
世界を救えば、一つ願いを叶えるとその神様と名乗る得体のしれない存在は言った。ニーナはそれを受け入れ、世界を救う為の努力をする。
ニーナは人を信じない。自分さえも信じておらず、興味がない。それ故に、人に興味を持てず、愛する事もできない。ニーナはそれが哀しかった。それを変えたかった。
その願いを言葉にするのは難しく、どのように願えば望みが叶うのか、ニーナは悩む。悩みつつも、それが本当に叶うかさえも疑っていた。
だがそれでも僅かな希望を切望して抗う。
私は、変わりたい。




