表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネタ帳  作者: とある世界の日常を
124/178

バロット

 虚空を切るその手が虚しくて、いつの間にか諦めが癖になっていた。

 求めなければ虚しくない。得られなくても何も感じない。

 でもそれさえ悟られれば、道場や憐れみを向けられると思うと嫌で、全てを隠すように笑った。


 手に入らないのではない。

 いらないのだと、自分さえも欺く。


「あなたもう、グチャグチャね。未熟なままで殻に閉じ籠もってる」


 哀しそうな優しい笑みを浮かべて、魔女は言葉を続けた。


「その殻を割れなくしてるのはあなた自身」


 遠くを見つめるその視線の先に、何かがある訳ではなかった。


「言葉にするのは簡単だけど、得るのは難しい。私には何もしてあげられない。心は、見えないものだから」


 魔女が何を伝えたいのか、よく分からない。ただ同情して、哀れんでいる事だけは分かる。


「私には何も出来ない。でももしかしたら、ほんの少しだけ、可能性を広げる事に繋がるかもしれないと思ったの」


 遠回しの言葉を紡ぐ声色はとても切実で、苛立ちにささくれ立ちながらも、その言葉を聞くことができた。


「あなたの心は、あなたにしか守れない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ