妖怪屋敷Ⅲ
「ったく、なんなんだよ
なんで、俺は行っちゃ行けたねぇーんだよ...」
「仕方ありませんよ
音羅様にも何か思われたことがあるのでしょう」
「だけどよ...
俺が拾ってきたっていうのによ~」
「まぁまぁ」
そう宥めている風雷の後ろに1人の妖怪が立っていた
「風雷」
「なんだい、影」
「あの娘、もしかして...」
「それは、本人から聞こう」
「...あぁ」
「それにしても
若様もえらい拾い物をしたものですね」
音羅が、歩いてきた
「皆は居るな」
どーされたのです、総頭領様
「うむ、実はのぅ
この娘がこれからこの屋敷に住むことを言っておこうと思ってな」
!?
本気ですか!!総頭領様
「本気じゃ
それから、古株の幹部を呼んでくれ」
分かりました、幹部様方にはなんと?
「至急、重大な会議が出来た
急いで来られよと」
分かりました
いいのかな...
私がこの屋敷に居ても...
きっと、私が居るせいでこの場所は多くの妖怪に狙われてしまう...
それでも
「私は、此処に居てもいいんでしょうか...」
杏がそう呟いた
「良いのですよ」
「あっ、」
「そうだな、逆に居てもらわないと俺達が怒られるな」
「貴方達は知っているんですね...」
「まぁ、我々も居ましたからね」
「そーいう訳だ、安心しろ」
「ですが...」
「貴方が居てくれたらこの屋敷は安泰です
確かに狙われる事もあるかもしれませんが、それでも貴方はこの屋敷には必要不可欠な存在なのですから」
やっぱり、優しい人が多いわね
この屋敷には...
「ありがとうございます(笑顔」
「「!?」」
「?どうかしましたか?」
「いえなんでもないですよ」
「そーですか」
「杏や、少し良いかのぅ」
「あっ!はい」
杏が居なくなった
「あれは、反則だろ
なぁ、風雷」
「あぁ、そうだな
影」
((若様が心配になるはずだ...))
「「ハァー」」