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第一章 3

しばらくの間、京介は気を失っていたようだった・・。



気がつくと目の前には、めぐから貰ったブーケがあった。



無意識に持ったのであろう 


ちぃの衣類を抱きしめていた。




「すぅー・・はぁ・・・」




匂いをかいだ・・




『ちぃ・・は・・もう・・いないんだな・・』



天井を眺めてしばらく 黙り込んだ・・・



体を起こし 


台所に行き冷蔵庫を開けた


今考えると、京介は冷蔵庫なんて開けたことがなかった。



「こんな事すら知らない事なんだな・・・」



「ガバッ」



冷蔵庫には京介の好きな 


ブラックコーヒーが大量に買い込んであり 


その他にも、ちぃが作り置きしたものがあった。




「あぁ・・俺はなんて事をしてしまったんだ・・・」





些細な幸せ 





些細な気遣い





相手を笑顔が見たい・・




そう言う、ちぃの気持ちを 



ちぃを亡くしてから気づかされた・・・





「残された者の運命・・・しなければならないこと・・・プランなんて・・どうでもいい・・




俺はちぃを知らな過ぎてのかもしれない・・」


京介はHEAVENS CAFEのシークレットルームへ向かった



ジャニスに作らせた冷凍保存のガラスケースを眺めた・・



そこには、変わらぬ姿でいる、ちぃの姿があった・・





ガラスケースの中の ちぃ・・・。



ウエディングドレスを着たまま・・



そこには、沢山の希望や願いがあったのだろう・・・










壁中に貼られていた京介の写真



二人で写した写真は数枚しかない  


殆どが京介一人の写真であった。





その写真、には口紅らしきものがうっすらと付いていた。



ちぃは京介と会えない日・・・




朝、帰宅後、寝るとき、写真にキスをしていた




「・・・」





目をつぶった






ちぃの事が深く知りたい・・・





出会い・・




別れ・・・





数々の思い出や言葉・・





生い立ち・・






本当のちぃ。








互いの傷跡に気づき、そこにあった本当の意味を考えた




『夢・・あいつの夢はお嫁さん・・って言ってたな・・こんな俺のどこが・・』





京介は思い出した・・


沢山の写真の中にあった一枚の写真がった



夕焼けの写真・・・



「これは・・・」



京介の知る、ちぃは星が好きだったはず・・



京介の写真のほかに貼れてた一枚の写真。






「この夕焼けは・・どこだ・・」






生まれた場所や今までの生きてきた道も・・何も知らなかった。



京介はその写真を持ち、ちぃのガラスケースの前へ行った






『ちぃ この夕焼けが好きなのか?』





目を瞑ったままのちぃが微笑んでいるように感じた。






『・・同じ景色を探しに行くよ・・ちぃ・・』






ちぃを知るための旅に出ようと決意をしていた・・。








その晩から京介に異変が始まった・・・・。










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