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第二章  5

「特別な場所・・・」


誰かと行っていた場所・・・ 



「必ず ここに来る・・」 



「 私も・・」



この言葉が頭に残った。



「あっ・・ そっか・・ あの場所か・・」




京介と知り合う前によく行った場所が思い浮かんだ。




「場所は分かったけど・・・なんの約束だったんだろう・・・」



夕陽の写真をしばらく眺めた。



何故か懐かしい気持ちになっていた。




「また・・見たいな・・東京ではこんな夕陽、見たことないな・・・」




ちぃの携帯が鳴った・・



「逢いたくて・・逢いたくてあなたに・・すぐに・・」

(千佳着信音♪早春物語)



「あっ!京ちゃんかな(*´∀`*)?」



携帯にはメモリーされていた番号と名前が表示された



「誰?・・わかんない・・」



恐る恐る携帯に出た・・



「はぃ・・」



「あっ・・ちぃちゃん?どうしたの全然連絡が取れなくて心配したんだよ!」



電話の先の人間はいきなり大きな声で言ってきた



「だれ・・・?あなたはだぁれ?」


「ちょっと ちぃちゃん 大丈夫?」


「だれよ・・だれなの・・恐い・・ちぃ こわい・・」


「え?・・え・・?ちょっと ち・・・」



話の途中で電話を切った・・



携帯の電源をおとした




「ちぃの事・・知ってる・・誰?・・・分からない・・・」



考え込んでいると自我が目覚めてきた・・・



「あっ・・交代か・・」



そう呟くと自我の意識が話しかけてきた




「いまの電話」



「あっ・・聞いてた?・・分からないの誰か・・」



「・・身内の人だと思うよ・・」



自我が答えを出した。



「えっ?分かるの?」



「ちぃの記憶、全部ちぃが持ってる・・だから分かる・・」



「・・・あぁぁぁ・・」




自分の記憶は自分で思い出せるのはほんの僅か・・・


自我は子供じみてるが記憶は制御されている事を示しつけられた。




「だいじ・・」



「うん・・・もう・・私、眠りたい・・あとはお願いね・・」



「まって」


「お願い・・一人になりたいの・・」



本体は心の奥底へ沈んだ。



自我は悪気は無いが本体の心までは読みきれるほどでは無かった。



京介の帰りを待つ間


壁に貼られた写真に大喜びし、部屋の中をぐるぐる回りながら帰りを待った。



京介はそれから、直ぐに帰宅してきた。




『ただいま』


『(*´∀`*)だいじぃ!』


『おぉ・・自我か(笑) おいで』




自我のちぃは飛びつくように胸へ飛び込み甘えてきた



『いつもはこの時間帯は本体だろ?今日はどうした?』



『本体、眠い、寂しそうだった』



『どうしてだ?見てたんだろう言ってごらん』



『電話』


『電話?』



京介はちぃの携帯を見た。



メモリーからの着信があった。



『ちぃと同じ苗字だな・・身内か?』


『うん』



『分からなかったんだな・・誰か・・』



『うん』



『そうか・・可愛そうな事をしたな・・』



『大丈夫!眠いって言ってた』 



『・・・そうか・・悪いな・・・』



『ん?』



『我・・最強なり・・』




ちぃの体は反応した・・



「ビクン・・・」



『ちぃ・・』



『あっ・・あぁぁ・・ 京ちゃ・・ん・・』



『ただいま』




ちぃは少し哀しげな表情ではあったが呼び出された事が凄く嬉しく感じていた・・




























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