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アコウクロ 第二章  1

暖かい光に包まれながら自然に目が覚めた



夢の中を思い出していた



「あれはいったい誰だったんだろう・・・」



懐かしい香りがした様な気がした・・・


ちぃでは無いそれだけは分かっていた。



毎日繰り返される様なフラッシュバック・幻覚 どれが夢でどれが現実なのか・・



頭の中で混乱しそうだった。



ちぃの服を抱いたまま暫くの間、動かずに顔を服に押し当てた



まるでそれは 母親に抱かれるような安堵にも似た安心感があった。




「母性の強い子だったな・・ちぃ・・」



夢で見た夕焼け、「これからだね」の意味・・



何かこれからに関係するような気がしてやまなかった。



シャワーを浴び出かけようとした時、首の痣を見た。



あの時にはくっきり出ていた痣が消えてなくなっていた。



「やはり 夢だったのだろうか・・」



現実とフラッシュバックの境界線が崩れ始めていた 


どれが幻想でどれが現実なのか・・



シャワーを浴び終え出発の準備をした。



京都駅に向かう途中、昼の賑わう街並みをのんびり眺めながら 歩いた。



しばらく歩くと以前住んでいたマンションが見えてきた。



よく朝まで飲み何度もフラフラになりながら帰宅した。



そんな事も懐かしく感じた。



「たまには故郷もいいもんだな・・・」



駅に着き、新幹線のチケットを購入した。



「そう言えば 梨花ともよくここには来たな・・」



ちぃの事ばかり考えていた、京介は自分の過去に付いて少し思い出していた。




故郷と言うのはそう言うものなのか・・



住んでいる時は何も感じなかった。



こんなつまらない街は早く飛び出しもっと違う場所へ・・



生き急いでいたかの様に感じた。



ホームに向かう時 声を掛けるものがいた




『京介ちゃん!』




声をする方を振り向いた



そこには梨花がいた。



『なんや?お前』




『偶然やし(笑)』





梨花は京介が今日旅立つと聞いていたので待っていた。





『これ』





『何?』





梨花はあるものを手渡した





それは御守りだった。




『なんやねん・・こんなんいらんわ』




『そんなん言わんと持っていき、誰かの為に行くんやろ?』




『・・・ワシ、そんなん言うてたか?』




『あと、これ・・』





京介は夕陽の写真を出す時に何枚か持ち歩いていた、ちぃの写真を落としていた。




『なんでお前が?』




『昨日、店で・・』




『そうか・・ありがとな』




『大事な人?』




梨花はにこやかに聞いてきた。





『あぁ・・愛しているんだ・・誰よりも、誰よりも・・』




『ムカつく(笑)うちの時もそんなん言ってくれたら良かったのに・・』




『あぁ・・そうやな・・ごめん・・』




『冗談やん(笑)』




『もう・・いな・・』




『えっ?』




『もう・・この子はいないんや』




『いないって?』




『死んだんや・・』




『そうだったの・・ごめん・・』




『ええねん・・ワシが殺したようなもんや、だからな・・だからこそ・・行かな・・あかんねん』




『そうなんや・・それやったらお守り、意味あるやん無事に着かんとね』




『そやな・・おおきに』




『それとね 報告!』




『なに?』




『うち・・子供出来てん。幸せなる』




『そうか・・良かったな・・幸せにならなあかんで・・それじゃまたな・・』





梨花は笑顔で京介を見送った




京介は一度振り返り手を振った



梨花もそれに答えるように大きく手を振っていた




新幹線に乗り夕陽の写真を見た





「どこの景色なんやろな・・」




「・・海・・海かもしれんな・・」





夢で見た浜辺を思い出した。





写真の裏を見てみた 




「2007 8・7」 と書いてあった・・




「・・・・と」名前の部分が薄くなり読み取れなかった。





「裏にこんなものが書いていたのか・・」





「ちぃ・・必ず行くからな・・」






















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