7話
10年ぶりの戦争が始まる前
神界では
「暇だ」
と呟く男がユウに言う
「何が暇だよ」
「反応が悪いぞ。ユウ、私は暇なんだ。仕事がない」
ユウに話しているのは高身長の銀髪の男がユウを睨む
「お前は暇なんだろうが私は暇じゃないんだ」
「お前は確か・・・帝国の皇帝だったか。お前はこれからどうする気だ?私は何もしないが」
「いきなりだな。地上をめちゃくちゃにしても?」
「まずやらないだろユウ。私は別に世界の管理者ではないからな。興味ない」
「この前招待されていなかったか?あいつから聞いたけど」
「断った」
「暇じゃないの?さっき言っていたし」
「面倒事はごめんだ」
「ヒョウお前な・・・何をしたいのだよ」
「それは私のセリフだよ。この世界の管理者しゃないのに何故そこまで頑張る?ユウよ。私からしたら別に皇帝なんてしなくともいいと思うが」
「封印を解除しないといけないからね」
「あの女が介入するぞ。あのクソ野郎が介入するのは面倒だぞ」
「予想内だよ。これでも元神の種族だから」
「かつて神が堕落したことにより生まれたのであったよな?事実なのか?」
「ああ、事実だよ。でも何の神が堕落したのかは知らないけど。この話は私が生まれる遥か昔だ」
「神話の時代たったっけな〜当時は人間いないほどの大昔らしいが」
「アレは破壊神の魔力で生まれたではなかった?」
「正確には元々人間は存在していたが破壊神の魔力汚染によって人間にも能力が持つようになったってくらいしか知らない」
「なら人間どこから来たんだよ」
元々この世界に人間なんて存在してなかったが突如人間は生まれた。生まれたというより、現れたと言えばいいか
真相は当時生きていた者達しか知らない
2人はある程度会話した後ユウは地上に行ってアゼル達のところへ行った。
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聖教会では侵入者が入っていた
西の帝国の調査員数名が聖教会本部の中に入ってきたのだ
侵入者である
「ここが本部か」
「謎だから油断はできない」
「ええ、分かっているわ」
3人は透明になる魔法を使って奥深くまで来た。
しばらくすると祭壇まで来た
「あっさり侵入できたな」
「警備ガバガバすぎない?」
「偶然だろ。たまたま警備が緩い日だったとかさ」
3人は祭壇を調べていた。結果は何もなし
祭壇には神聖エネルギーがすごく、人間でも死んでしまう程の場所だった。
神聖エネルギーに耐性がある人間が耐えるのに難しい場所
そんな濃い神聖エネルギーが祭壇から溢れている
「神聖力の量がやばいわね」
「だがそれ以外何もない」
「ただの祭壇?それかーーー」
『!?』
調査員1人が頭を切られた
「侵入がバレた!?」
「ありえぬ」
2人は距離を離れて仲間を殺した人物を捉える
金髪の女性だった。服装は全身白色で顔は仮面で見えないが体格からして女性だ。謎なのは返り血を浴びてない事だ、切られた遺体から大量の返り血を浴びるはずだがその女性には一切血の痕などはない
「神の場所に侵入するとはいい度胸ね。この私が神の代わりに相手してあげる」
「何を!私達はこれでもエリート部隊!貴方では勝てないわ」
1人は突っ込む。実力は本物でゲイデル以上の実力者だ、一人一人がエリートクラスだが無動作に頭を切断する
「!?エルマが!」
動揺したもう1人も切られて即死
3つの遺体は祭壇から溢れている神聖エネルギーによって消えた。
祭壇の神聖力は遺体まで消滅してしまう。
女性は任務を終えてフードと仮面を外す。
金髪ロングに青色の目を持つただしからぬ美貌の持ち主だった。
祭壇に向けて頭を垂れて言う
「神。侵入者を始末しました」
と言う。女性以外に居ないはずの祭壇に声が聞こえる
『任務ご苦労であった。勇者ハルシカ』
ハルシカー数千年前にヴォールン族との戦争時代に活躍していた勇者。その実力は戦争時代の15魔将の1人を倒した程の強者だ
その伝説の勇者に話している者は
「我が神 レイ様の為にやったことです」
オリガット王国の宗教の神 レイ
初代オリガット王に導いたとされている神
その実力は不明
神の守護者の1人であるハルシカは神の守護者の中でまだ若く、神の実力はあまり分からない
その実力を知っているのは神の守護者の上位だけ
序列1位 魔神
序列2位 亜人
序列3位 人間
序列4位 天使
序列5位 亜人
序列6位 人間 キラ・オリガット
序列7位 天使
序列8位 竜
序列9位 竜
序列10位 人間
序列11位 人間
序列12位 人間 ハルシカ
序列13位 人間
ハルシカが知っているのは種族くらい。ハルシカより若いキラは異例で過去神の守護者になっていた初代王以外は13位の最下位。
初代王は現在3位である。
初代王が生きていることは世間は知らない。
数千年前の人物は亡くなったことにしているが存命である。
それと神の実力を知っているのは5位までの5名しか知らないとされている
『では次も楽しみにしておこう』
神の声は聞こえなくなった。
「はっ!」
ハルシカは祭壇から離れる
オリガット王国の秘密はまだ誰も知らない
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帝国では
「失敗したか。やはりあそこは危険だな」
ユウが言う。
調査員の目を通して見ていたが勇者があの国に居たことは予想外だった。
正直現在に勇者はいないと思ったからだ
「勇者がいるのならこちらも警戒しないといけませんね」
ロックスは勇者ハルシカの強さを知っている。
先代の副リーダーを倒した勇者であの時代ではトップクラスの勇者だった。
だがある神との戦いによって歴史から消えていたので死亡したのでは?と思った
しかし、生きていることに驚く
「聖教会には手を出さないことにしますか?王子」
「ああ、後回しにする。勇者くらいで私は負けないのは問題はない。しかし、教会に対して下手に問題を起こすと面倒なことになる」
「過去に何度も勇者との戦いで勝利してましたね王子」
「あの勇者が当時より強くなっていたのなら君は警戒する必要があるよ?下手したら自分より強いとかね」
「ふはは!それはないです。私はあの時代に本気出してませんでしたよ」
ロックスは強い
数千年前の戦争で彼は無敗を誇っていた。
英雄王すら倒せなかった男でユウの次に強いのだ
それ以上にユウは強い。
英雄王達により行なった封印の場所にユウはいたが封印はされなかった。
それはユウが強すぎるあまり封印が出来なかったのだ
それがユウの能力 『賢者』
あやゆる魔法の創造ができる最強の能力
『賢者』は能力『勇者』『魔王』に匹敵する能力されている
現在 『魔王』の能力を持つ者は存在していたが死亡。
『勇者』を持つ人間は誰もいなかった。
だが彼を倒せる者が何人もいる。
ソラやアゼルの師匠などが
「さてロックス。あと今何処まで進んでいる?」
「あと2ヶ月は必要です」
「いいだろう。2ヶ月後。魔界とベルカ王国に侵攻しろ」
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真っ黒な空間に全身黒色の服に顔が見えない大きさの仮面をつけた者がいた。
「・・・あと数ヶ月経てば戦争が始まるな。計画は順調だ」
あともう少しで自身の目的が果たせる
「目的が果たせた時・・・必ずお前を殺すぞーーー光の始祖」
復讐する相手に復讐をするまで
第7話が終わりました。
主人公達の活躍が全くありませんでしたね。
いつ登場するのでしょうか?
ユウの出番が多かった今回の話
次回はアノカ達の話になります