5話
「皇帝だと・・・」
デイマン子爵達と帝国軍は驚く
「負けているみたいだな。我々の軍は。少し残念だ」
「お待ちください!皇帝陛下!我々はまだ動けます!」
「この帝国軍の大将か?まだ動けるのは事実みたいだけどさ。既に別部隊は全滅しているよ」
「なっ・・・!?」
「別部隊だと!?」
デイマン子爵は驚くが既に壊滅していることに聞いて少し安堵した。キロスト公爵達は大丈夫だということを知ったからだ
「馬鹿な!俺の一番の部下のゲルデルが敗北しただと!?奴ならキロスト公爵軍に勝てると思ったが・・・我々の予想以上に強かったと・・・」
「別部隊を送る判断は正しかったけど君たちの英雄ー八英雄の団長がいたから負けただけだ。流石に八英雄団長が介入したら負けるだろう。仕方ない仕方ない」
「なっ八英雄がこの戦場にいただと!?情報部からの話にはなかったはず!」
「現在、情報部でも驚いているよ。そちら側も予想外みたいだからね。計画外なことが起きるのは仕方ないさ。だから今回はこちらの負けとするよ。この戦力では八英雄に全滅させられると困るからね」
「逃させるとでも?」
「勝つ気かい?辞めた方がいいよ。私はこれでも15魔将のリーダーなんだ、ここで君達を全滅させることは朝飯前さ」
『な!?』
またも王国軍と帝国軍は驚く
「・・・何故帝国も知らんのだ?」
「教えてないだけだよ。知っても面白くないし」
「面白くないのはよく分からないが凄まじい力なのは事実だな・・・」
ユウから出ている覇気に圧倒されるデイマン子爵
聖騎士である自分が相手しても負けると断言できる力の差。これがヴォールン族の最強なのか
「別に最強ではない」
「!?」
「私の能力上ね。心は読めるのだよ」
「!?何・・・心を読めるだと」
化け物めと呟くデイマン子爵達
「ではーーー少し面白いの見せてあげる」
「!?全軍!守りを固めろ!」
デイマン子爵はすぐさまに兵士達に言う
「火球」
下位の炎魔法だが威力は通常の数百倍、、、戦場全体を覆うほどのおおきさだ。だがデイマン子爵の指示がなかったら死者はたくさん出ていただろう威力が王国軍を襲う
「やるね。一人も殺さなかったか・・・防御力は少し予想外予想外」
「皆大丈夫か」
デイマン子爵が皆に聞くと全員が頷く
兵士全員が無事で死者は0名だ。
「どうしますか皇帝陛下?」
「君たちにーーー・・・いや、少し面倒がきたよ」
ものすごいスピードで飛んでくる物体ーーーアゼルが攻撃してそれを防ぐユウ
『!』
「初めましてかな?俺の名はアゼル。八英雄団長アゼルだ」
「初めましてだね。私は終の帝国の皇帝のユウだよろしくね〜破壊新王よ」
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「その名を知っているってことはかなり生きているのかな?」
昔の二つ名を呼ばれて驚くアゼル
「これでもヴォールン族の王の息子でね。自慢にならないか、でも少なくとも君より生きているよ。君の師匠とは知り合いで聞いていたから」
「師匠の知り合いだと?」
離れるアゼル
「ああ、彼とは古き知り合いでね。君のことはよく聞いているよ、一番弟子とか」
「その話からして俺のこと話しすぎたとかかな?」
「大丈夫だよ。彼はそこら辺しっかりしているし」
「アレが?」
「アレが」
『・・・・・・』
変な雰囲気になった2人。
「とりあえず敵でいいんだな?」
「うっうん・・・そうだよ。君の力を見ていきたいからここで戦うか」
二人は距離を少し離れてー始めた。
音速の領域レベルのスピードでの肉弾戦。デイマン子爵や帝国軍大将すら見えない速度での戦い
余波は凄まじく防御に集中しなければ死者が出る程だ
周りの兵士達は油断したら死んでしまうと言う恐怖を持ってしまって戦意がない
「これが化け物の戦いか・・・」
「ああ、まるで神話の戦いみたいだ」
少なくとも介入することが出来ない戦いだ。我々では死ぬだけ
しばらくしたら戦いをやめた
「ああ、残念だ。これ以上は互いに影響出るから終わりにしよう」
下を見て被害が大きくなる前に辞めた2人
「分かった。俺も賛成だよ」
離れた2人
宣言するユウ
「この場の戦いは君たちの勝利だよオリガット王国!次は簡単にいかないと思え」
ユウは魔法を発動して帝国軍全てを帝国へ転移させた
「次は死を与えてやる。覚悟しろ」
と最後聞こえた
戦争は終わり、オリガット王国軍の死者は思ったより少なかった。アゼルがいなかったらもっと死者が出ていただろうとキロスト達は次の戦争に向けて準備をしなければならないと数週間後に王都に向かうことにした
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オリガット王国の王都の聖教会では
数人の最高権力を持つ者達が集まっていた。
だが彼らの顔は白い布で全く見えない
「今回の戦争はこちらの勝利となったか」
「ええ、流石八英雄団長のおかげらしいわよ。どうやら地上に来たらしいわ」
「あの男か。妙にタイミングが良いのは私の気のせいか?」
「いや、あの男が来たことは我らの神の神託通りだった。流石は我らが神だ!」
「我が神の神託通りなのはいつもだろう?」
「それは当たり前だろうよ」
「我が主ー神から神託だ」
赤髪の亜人が来た
「どうだった?」
「次の戦に八英雄の数名が揃うと次の戦争は世界情勢に大きく変化するとな」
黒髪の人間は驚く
「我らも出るか?」
「必要ないじゃない?私たちが出る幕はないわ」
「アゼル達に任せるとしましょう。我々神の守護者の半数に勝てるならね?そんな戦力をあの帝国が持っているとは思えないけど」
「ああ、そうだな。その通りだ。我々に勝てる戦力なんぞ帝国にはない。では次の戦に備えるように公表しようではないか」
この場にいた5名の神の守護者
それぞれ種族が異なる
人間、亜人、天使がいる
「あの魔神はどうした?」
「あの方なら神のところにいるわ」
「そうかならいいが・・・あいからず我が神に守護していますね」
「気になる?キラ」
「特にありませんよ。私は別に大丈夫さ。では私はここから離れるとしよう」
キラ・オリガット。
神の守護者の7位でこの国ーオリガット王国の王である
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赤髪の男がオリガット王国の城の前に立つ
「20年ぶりの城だな。大きさからして変わっていないな」
中に入った男。
「団長は元気かな〜俺が心配するほどではないか」
と言うのであった。
次回はオリガット王国の城の中での話になります