2話
この星ールースは昔、数千年続くの戦争があった
人間と神話の時代から存在する種族との戦争は人々が終わりのない絶望の中でも続けた
だが1人の青年が立ち上がったことにより太古の種族ーヴォールン族は封印され、世界は平和になった
その男は後に英雄王と呼ばれる・・・
これはその男が英雄王となってから数千年後の未来の物語である
ある国ー長い歴史を誇る国オリガット王国王都から離れているオリガット王国の中で三本指の街の一つノック領
には祭りが行われていた
それぞれの人が楽しんで屋台で食べ物を注文したり、服など買い物したりしている
その中で服装で目立っている女性色んな屋台を巡っている
その女性は貴族や王族が着ているような服ではないが豪華な服装で屋台を巡っている、護衛はいないがその女性は屋台で買い物をして楽しんでいると貴族のような服装をした中年男性が女性に声を掛ける
「おや?サリエミ様、なぜここにおられるのです?おられたのなら何故私達にご連絡をしなかったのですか・・・また私が国王様に叱られますよ」
ため息して女性を見る男性
「あら?キロスト・・・お久しぶりね。それと領主が護衛なしで歩いて居るのも可笑しいわよ?公爵様」
「あはは・・・それは私自身が強いので。ですがサリエミ様は王女様です。たとえ、公爵である私でもこれに関しては見逃す訳にはいかないのですよ」
「真面目ね、皆が私のことを心配しすぎよ。私は日々魔法の修行をしていますので大丈夫なのに・・・自由な行動もできないのはあんまりだわ」
「それとこれは別です、此処が必ずしも大丈夫ではありません。私の屋敷へ来てください、至急、国王陛下にご連絡します」
彼ーキロストは王女サリエミに
「ご自分の立場を理解してください。ここがまだ治安がいい街だからと護衛なしでは誘拐されてもおかしくありませんよ。服装から貴族か王族なのか分かりやすい服を来ています。私が見つけなかったら王女様が誘拐されかけました。ですのでここは私に着いてきてください」
「分かった、行くわ」
と歩く女性に男性はため息する・・・
「やれやれ・・・昔の国王陛下に似て自由ですね。まぁ・・・それはそれでいいかと言われるとアレですが・・・」
「あら?喧嘩でも売っている?」
「いえ」
二人は歩き、屋敷へ着く
すると屋敷の執事が外にいた
「キロスト様・・・今日は屋台巡りで行っておられましたがもう早くに帰られましてどうされましたか?!?王女様!どうして此処へ?それに護衛は?」
サリエミを見て驚く執事
「王城からこっそり抜けてここまで来てこの街の屋台見ていたらキロストに見つかったのよ」
「左様ですか・・・これでもう何回目だと思っているんですか?王女様」
とため息する執事、王女様は何度もこの街を1人で歩いているので困っている。
苦情のよく来ているので胃を痛めているのだ
「何故貴方までため息を?」
「今年で何度目ですか分かりますか?」
「えっと・・・4・・・5回目?」
「違います。8回目です。王女様がこの街を1人で行く度キロスト様が各貴族方から叱られているのですよ」
「知っているわ」
「知っているのならもう辞めてくれませんか?私の胃がどれほど痛めているのか分かりますか?最近胃薬服用しているんですからね!いい加減辞めてください」
「ですがキロスト様も1人で行くのですから奥様に毎回叱られてますよね」
「今回は暗部に護衛してもらったから叱られないぞ」
「何故ちゃんとしましたみたいな顔ですか・・・それをいつもやってくださいよ」
「自由な人ね」
「それは貴方にそのまま返しますよ。ブーメランで当たっています。人のこと言えますか?」
「え?言えるわ・・・・・・よ」
「図星ですか」
大丈夫かこの方と思ったキロストはメイド長から国王に連絡したことを報告を受けてため息する
「また叱られるみたいだ・・・」
「大変ね」
「貴方のせいですよ」
泣くキロストを無視してサリエミは屋敷の中に入って客室に入った
執事は紅茶とケーキを用意して部屋に出た
「アレ?もう中に入ったのですか・・・」
キロストはサリエミと執事がいないことを気づいて自分の屋敷の中に入った
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「最近平和ね」
サリエミが言うと頷くキロスト
「まるでこの国が日々戦争しているような発言で少し疑問を抱きますが平和なのは事実。ここ10年は戦争をしてないので私達からしたら嬉しいことですよ」
笑うキロストにサリエミは反応する
「平和が1番と言いたいの?」
「当たり前じゃないですか。私は戦闘狂ではないので。平和が続くことを祈っているのは普通でしょう?悪いと言う話ではない」
「ふ〜ん、あっそうだ貴方に伝えることがあったのよ」
サリエミはキロストに重要な話を伝えるのを忘れていたので今から言う
「伝えることですか、一体なんでしょうか?」
「母国オリガット王国の英雄ー八英雄の捜索よ」
「!?彼らを?今更何故その話が!」
「聖教会から国王に伝達があって西の帝国が戦争を勃発すると言う神託が来たのよ」
「なんと・・・まさかあの国が・・・」
10年前にオリガット王国と戦争をしていた帝国ー西の帝国、終の帝国と言われ、人間、亜人、妖精などを拷問などで殺すと言う、悪の帝国。
数千年以上前にとある種族ーヴォールン族を封印したがその残りの者達が国を作り、10年前まで戦争をしていた。
だがここ10年は侵攻がなく、動きが読めない状態であり、それと同時に平和が続いていた。
しかし、神託により動きがあると言われて現在の王都では戦争準備が始まっている。
「・・・神託の件は分かりました。ですが何故彼らを?もう20年以上前の昔ですから今どこにいるのかは分かりませんよ」
キロストは言った
「戦争に勝つためと言われたわ。1人は見つかったけど残りの7人が見つかってないの」
「1人は見つかっているんですね・・・あと7名ですか・・・私に頼むと言うことは八英雄の彼らがいた時代に私が騎士団長だったからですか?」
キロストは元オリガット王国騎士団の団長をしていた。当時の彼らと話したことがあるキロストなら何か知っているのでは?と国王がサリエミに命令したのだ。
ただ、国王本人は護衛なしでサリエミがすぐに城から出て行ったことを気づいてなかった
「残念ながら彼らの場所は私は知りませんがもしかすると故郷に帰ったのではないでしょうか?私から言えることはそれだけです」
八英雄ーーー
20年前に行方不明になった英雄達…数々の戦で勝利してきたオリガット王国最強の騎士団である・・・50年前から王国の騎士団として活躍して多くの人々から英雄と称賛した。
しかし、20年前にある任務に向かってから帰ってこない事件が発生した。
その理由は不明だが任務先で巨大な魔力が幾つも感知され、そのぶつかりによってとある都市 バルコックは建物などが消失し、とてつもない濃い魔力―聖なる魔力と闇の魔力のぶつかりによる次元の歪みが発生して異界が開く
異界が開いたせいで汚染された場所へと変わってしまった
住民らは避難していたお陰か死者は居ないが住めない場所化したため、各地へ散っていった…
「ええ、だからお父様から命令で私が来たのよ」
「何故来たのか理由は分かりましたがそれでも1人で来る理由とはなりませんよ」
ケーキを食べ終わったキロストは執事に命令してノック領の兵士たちを集めるようにした。
戦争になると言うことは西の帝国に隣接しているこの場所が戦場になる。
10年振りの戦争キロストは久しぶりの戦争に緊張をしている
「久しぶりの戦争で緊張しているの?」
「ええ・・・私が戦争の指揮官としてやらないといけないのですが・・・」
「貴方の行動次第で流れは変わるわよ。大丈夫?」
「ふっこのキロスト、国のためなら頑張りますよ」
「そう・・・」
「ではサリエミ様は王都へ避難してください。ここなは戦場になります、王女様がここにいる訳にはいきませんから」
「嫌よ」
「え?」
キロストはサリエミの発言に驚きを隠せない
「私は残るわ。少なくともお父様が私に命令した理由は私も戦争に参加すること、私のスキルがあれば味方の先が上がるでしょう?」
「スキルですか・・・」
能力ースキルとは生まれながら持っている魔力とは関係なく発動できる力であり、才能を持つ人より上手く作れたりできる…戦闘系のスキルは全体の2割しかなく、その他はサポート系、生産系などである
スキルの上位は悪魔系、天使系、天候系、そして数字系である、この四つの系統は戦闘系のスキルの中で100人もいないと言われる希少である
スキルは一つしか獲得できない為、複数所持することはまずできない
そして、サリエミの能力は[聖女]
聖なる力に特化した能力でサポート系の能力だ。
回復とステータス上昇の能力である彼女がいることで戦死する兵士も少なくなるだろう
しかし、相手は数千年の歴史を誇る帝国だ。
仮に王女様を敵に捕まれば王女様にどんな危険が及ぶのかわからない
キロストは断ろうとしたが王女サリエミの頑固に勝てるわけもなく渋々サリエミが戦場にいることという条件を飲んだ。
後に多くの貴族に叱られる未来があるが本人はまだ知らなかった・・・
いや、予想はできたかもしれないが止めなかった責任を負う羽目になるのは見え見えである