昼前から飲む酒
俺は浮気をされ、縞那賀に金山と淫らな行為に及んでいる姿を見せろと要求した日から一週間が経過して、縞那賀と変わらない日常を過ごしていた。
この日は、朝から雨が降り続いて、午前中の10時過ぎた頃から二人して、酒を呑んでいた。
俺は缶を開け、缶から直接ビールを呑んでおり、縞那賀はレモンサワーをグラスに注ぎ、呑んでいる。
ダイニングテーブルには昼食のナポリタンが二食と白米が盛られた茶碗が二膳載っている。
夏の風物詩の素麺は、既に飽きた二人で食事のおかずで頭を悩ませる頻度が増えていた。
彼女がフォークにナポリタンを巻きつけ、口に運ぶ。
彼女のスマホから、サザンオールスターズの『雨上がりにもう一度キスをして』が流れている。
ピーマンと玉ねぎのシャキシャキという咀嚼音をさせ、何十回目になるか分からない懇願をしてきた彼女。
「ねぇ〜祐斗ぅー、海水浴に行きたぁい〜!行こうよ、海水浴にさぁ〜!」
「行かないよ、俺は。わざわざ炎天下の中で、身を焦がさなきゃならないの。明石らとでも行けばいいじゃん」
俺は三本目の缶ビールを開けながら、彼女の懇願を断った。
「祐斗が一緒に行ってくれたら、日焼け止めを塗らしてあげるんだよ。私の身体の隅々までベタ〜ァっとさぁ!祐斗にとっては断るなんて勿体無いじゃん!そうでしょ、祐斗!もしかして、ナンパが気掛かりで?それなら、祐斗が阻止したら解決するよぅ!」
「金山くんに迫られてシた沙奈が何言ってんだよ。ナンパされたら断りきれないくせに。俺の前でナンパされるなんてまっぴらだ」
「それは……言い訳のひとつもでない。祐斗は……私の水着を見たくないの?」
「うっ……見たくないわけはない……その瞳は卑怯だぁ」
アルコールが身体に回った瞳の潤みではなく、制御が出来る瞳の潤みで、俺を誘ってきた彼女。
睫毛に掛かる艶やかな黒髪の前髪を甘えるように弄りながら、潤ませた瞳で見つめてきた彼女を卑怯と非難せずにはいられない。
紺のキャミソールを着て、刺繍とレースがあしらわれた刺激的な水色のショーツを穿いただけの縞那賀は、行儀の悪い右脚の踵をダイニングチェアの座面に載せ、右脚をダイニングテーブルから飛び出した姿勢で食事を摂っていた。
「……わかった。行こうか、近いうちに。けど、俺が帰ると言ったら、素直に帰ると約束するか?」
「うん、約束する。はい、祐斗」
可憐な笑みを讃え、右腕を俺に伸ばし、右手の小指だけをピンと伸ばし約束を交わすのを促した彼女。
俺は彼女が差し出した右手の小指に左手の小指を絡ませた。
昼食を済ませた俺と彼女は、空き缶を片付け、食器を洗い終え、休憩を挟んでから、身体を抱き合う。
テレビを点けることなく、カーテンが締め切られた寝室で淫らな行為に及んで、夏季休暇の一日を溶かした。
寝室でもサザンオールスターズの色んな曲が流れている。
俺は彼女が舌を絡ませて、ねっとりと二人の唾液も絡んでいくのは愉しい。
◇◇◇◇
私は昨夜も八佐視祐斗に抱かれ、絶頂かされた。
彼の身体は鍛え抜かれたと言える程に硬い身体ではないが、程よく鍛えてはあるので、十分だ。
サザンオールスターズの程よいエロさを味わえる曲を聴きながら、彼に抱かれ、お互いのかいた汗を混ざり合わせ、気持ちよくなるこの行為はやめられない。
高校を卒業するまでに何人かと交際はしたが、キス止まりでキスよりも先の行為に進展させたいと思える相手は現れなかった。
金山裕紀とは、私が誘ったということはなく、金山がシないと帰してくれそうになかったので、彼とセックスをしたまでのことだった。
金山が私に迫ることなく、帰してくれたら、八佐視との交際に歪みが生じることなく、彼の性癖を識ることはなかった。
金山がお土産として持ってきた酒類に手を付けるのは、複雑な感情ではあるが、有り難く消費しないと友人として付き合えない。
八佐視が金山に対し友人としての交際を絶たず関係を続けており、私は彼との縁を絶てずにいる。
私は八佐視に両耳を舐められ、胸を揉まれ、膣内に彼の指が挿れられ、快感を感じ、気持ちよくなっていく。膣が彼の指で刺激されて、淫らではしたないぐちゅぐちゅと物音をたて続ける。
私の身体のいたる箇所が感度を上げていき、明石やその他の友人には見せられない痴態を晒していく。
私は酒を摂取したことも相まって、どれほどの痴態を彼氏に晒しているかが分からずにいた。
私は自身がかいた汗と彼に舐めまわされたベトベトな唾液で不快感を感じてはいたが、思考がまともに働かずに、絶頂かされ続けた。
彼の大きくて太いアレは、オトナの玩具では満足出来ない快感を味わえる。
私がもし、彼が交際相手ではない見ず知らずの関係であって無理にオカされたとしても抵抗は出来ないだろう。
彼が交際相手なのが幸いではある。
「はぁはぁ……祐斗ぅの……太いぃ……ぁあんんッッ……気持ちいいぃっっ……もっとぅぅもぉっとぉぅ〜〜んあぁぁああぁぁああッッッッ!ぁあぁんんっっ……はぁっぅ……はぁぅはぁっ……」
私は八佐視祐斗に抱かれ、彼との間に授かった子供と幸せに暮らせれば、それだけで良い。