甘い香り
私は距離を置きたかった明石と自宅の自室のベッドの上で営みに及んでいた。
「アミ、以前より感度が良くなってるね。多呉くんのお陰かなァ?」
「そんなことぅ……はぁんぅっ、ハァハァ……華菜子のせいだって」
裸の明石にアソコの奥、膣内を指で刺激されていて、喘ぎ声を漏らさないことに必死になっている私だった。
厳しい寒気に責められているのに全裸で居られる訳もない。
エアコンの暖房を効かせているのだ。
明石から冬休みに入る前に大晦日は私と過ごしたいと押し切られる形で約束を交わした。
そう、今日は大晦日である。
両親は旅行に出ている。
自宅には一人だけである。
明石華菜子は私を叶わない相手の代役として相手している。
彼女は好き放題——絶頂かせたり絶頂かされたりする見返り——対価としてケーキを買ってきた。
彼女の七指で私の身体は快感を抱き、絶頂きそうになっていた。
5分かからずに絶頂ってしまった。
「早く絶頂きすぎなんだけど。彼氏とどんだけやったの、あははっ」
彼女は濡れた二本の指を舐めながら、呆れてから快活に笑った。
「言うほど早くないって……今度は私が絶頂かせたら良いの?」
「あぁー……うん。あっちょタンマ!」
彼女が片腕をテーブルに伸ばし、スマホを掴み取り、操作して、先程の位置に戻す。
「なんだったの、さっきの?」
「レイの先輩に初詣の誘いをね!」
彼女が憎たらしく片眼でウインクして応えた。
「ふぅーん……可哀想な娘」
「なにをーっ!生意気なヤツめ!!」
怒り狂った彼女が私の胸を鷲掴みにして、またも彼女のターンが始まった。
私は四つん這いにされ、アソコに大人の玩具を挿れられ、反応を愉しまれた。
時刻は10時18分だった。
未だにキスをされなかった。
私はアソコから白い体液を垂れ流し、彼女のご機嫌をとっていた。
「ハジメテのときもキス、してくれなかったけどなんで?」
「キス……?そういやそうだっけ……所詮代わりだから、かな?」
彼女は平然と応えた。
私には憮然と応えたように見えた。
そう……聴こえた。
「じゃあ……さぁくんも本気じゃないって言うの!?ねぇ華菜子っ!?」
「なんなの急に……男子のことなんか知らないって。そのマジさをぶつけてよ、私に!!」
私は正気を失って、焦燥感を彼女にぶつけた。
彼女を辱めて、痛ぶって、笑えなく——した。
私は実際に明石を、彼女の身体の何箇所かを叩いた。
私の八つ当たりを軽やかにかわして、彼女が笑っていた。
「なっ……なんで、笑って、んの、華菜子ぅ?」
「アミがエネルギーをマジでぶつけてくれたことが嬉しかった……愉しめたからなんだけど」
理解が出来そうな表情を浮かべていなかった彼女。
私は明石華菜子の歪みには干渉出来ないらしい。理解すら出来ないようだ。
私は、またも彼女の核には触れられず、恐怖を抱くだけだった。
私は彼女に絶頂かされる瞬間にだけ、甘い香りを嗅ぐ。
甘い香りの正体は——私には測り得ない。
いつか——この香りの正体に辿り着けるのだろうかな。




