好きでもないのに
私は八佐視にラブホテルに連れて行かれ、後から合流した素性も知らない橋本という男性に好きなようにサれていた。
八佐視に橋本が友人だと紹介され、簡潔な自己紹介をした橋本が彼に確認を取り、私の胸を揉んできた。
「いつもよりハイじゃん、コウセイくん!ははっ、初めてが沙奈で良かったね〜!」
「んぁあ〜っ……んんっ……はぁんっっ、ねっねぇ、祐斗ぅ……んぁあっっ!止めさせぇ……んっぁあっっ、ぅんあぁあ〜っっ!ちょっ、はぁあぁぁああ〜〜っっっ!!」
「縞那賀さん、僕に集中してくださいよぅっ!八佐視くんは居ないと思ってですよ!」
私が往生際悪く縋った彼氏は応じることもなく、橋本が胸を揉みながら不満を漏らした。
八佐視は片手に携えたカメラのレンズを私と橋本に向けている。
彼のあの部分が盛り上がっていて、自身の世界に身を落としていた。
私は橋本という男性を拒んでいるのに、彼は金山にヤられている私を見つめていたような表情を浮かべている。
私の身体は橋本の触り方と彼氏の歪んだ性癖に震えていた。
橋本の手が腰に触れ、片腕がスカートの中に侵入して、ショーツ越しに指で擦り出した。
「あれだけ嫌だって拒んでたくせに感じてるの沙奈?そうそう、その表情だよ……沙奈。いつもみたいに、可愛い声を聴かしてよぉ沙奈ぁ〜!」
「んっぁああっっ!わぁっわたぁあっ……私が怒らぁ〜ぁあぁぁっっ、したからぁあぁぁっ……んっあぁんんっ!しぃいぃっんんっぱぁあ……いぃいいでぇえっっはぁっんあぁああーーっっ!」
「コウセイくんが適任だったのを思い出しただけで、そんなつもりじゃないよ沙奈ぁ。でもしつこくはあったから、こうなってるのもあるかな」
橋本の指がショーツをずらし、ワレメに触れ、濡れだした敏感なとこを弄りだし、膣内に指を挿れる。
脚の力が抜けていき、喘ぎ声が大きくなっていく私だった。
太腿の内側を伝っていく溢れた自身の淫らに感じた体液に不快感を感じながらも、震えた脚で踏ん張っていた私。
「じゃ、脱ごっか、縞那賀さん」
立ち上がって私の顔を見つめながら囁いてきた橋本に、後退りをしたが左手の手首を掴まれ、逃げられなかった。
橋本は私の前で再び屈んでスカートのファスナーを下ろし、スカートを脱がせ、立ち上がり両腕を天井に上げさせ、ブラウスも脱がしていく。
彼は私の背後に立ち、ブラジャーの上から再び胸を揉んだ。
彼がブラジャーを剥ぎ、ショーツを下ろし、脱がして、壁に埋まった大きな鏡の前に私を連れていき、自身のアレを私の膣内に挿れると両手の手首辺りを掴んできて、激しくアレで突きだす。
私は鏡に映る好きでもない素性の知らない男性にアレで膣内を突かれながら舌を挿れ絡められて絶頂く全裸の自身に、涙が溢れていく。
快感からの涙ではないのは確かだ。
私は立てなくなり、橋本の肩を借りて引き摺られ、ベッドに寝かされた。
抵抗する腕の力もなく、橋本が覆い被さるように四つん這いになって唇を私の唇に重ねたのを疲れた身体が拒絶をしなかった。
私は橋本が満足するまで絶頂かされ、疲れ果てた身体は浴室に向かうのですら出来ずに、ベッドの上で仰向けになり、天井を見つめていた。
ラブホテルに来る直前に叩かれた右頬の痛みが今更だが、増してきた。
「ゆぅ……祐斗ぉぅ、ねぇ……私のこと、愛してる?応えて……祐斗ぅっ……私との……満足し、ない?」
「愛してるよ、ボクは沙奈のこと。満足もしてるよ、でもさぁ……コレは沙奈でないとダメなんだ。ふぅはぁぁあぁぁ〜これで眠れる!」
「祐斗ぅっ……何でなんでなのぅ……」
浴室から出てきた橋本は上機嫌に八佐視と会話を交わす。
「八佐視くん、今日はホントありがと。ゴムしてたけど、ホント良かったの?恋人なんでしょ、縞那賀さんって」
「俺の方こそありがと、助かったよ。実はこういうのが好きで。可愛い女子とヤりたいって言ってたから、もしかしてと思って誘ったんだよ」
「へ、へぇ。それでなんだけど、さっきのカメラで撮った動画、ほしいんだけどダメ?」
「駄目だね、コウセイくんの頼みでも。幾ら積まれたってもダメだよ。連絡先も教えない。俺の知らないとこで会われるのはどうもね……」
「ダメかぁ〜!優しい八佐視くんでもくれないのか……残念」
橋本は会話を終え、ベッドに歩み寄って、私を見下ろしながら声を掛けてきた。
「僕は慣れてなくて痛かったならごめんね。もし縞那賀さんがヤってもいいなら、また次の機会にヤってくれると嬉しいな。今日はありがとうね……じゃあ八佐視くんまた〜!」
「コウセイくん、またね〜!」
橋本は八佐視に手を振りながら部屋を出ていき、帰っていった。
時刻は22時を経過しており、八佐視に言われるままにラブホテルに一晩泊まることになった。
歩くことすら出来ない私は八佐視に浴室まで連れて行ってもらい身体を洗ってもらった。
私は八佐視以外の男性と身体を重ね、不覚にも絶頂かされ、彼氏以外の穢れた体液を至る所に浴びせられ、説明の出来ない何かに身体が蝕まれているのを自覚しながらボディソープの泡を纏った肌を撫でた。
浴室を出た私は、彼氏からカメラに収められた私の痴態のデータを渡されることを告げられた。
「これでも私は傷ものだよ、祐斗ぅ……」
「沙奈はまだ傷ものじゃないよ。痛みは引いた?」
「もう痛んでないよ……大丈夫」
「そう……ごめんね、沙奈」
嘘を吐いた私に、八佐視は両腕を広げ、背中に回し抱きしめて謝った。
彼は頬を叩いたことに対してだけを、謝ったのだと——私には解った。
八佐視祐斗は、そういう恋人なのだ。