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実際の高校生ってこんなもん

私の通っていた学校には学園のマドンナなんて居ませんでした。

「ようこそ、勇者の皆様。」

荘厳な衣装に身に纏い、そう言っているのはこの国のおーサマ


いや知らんけど、多分そうだろ


まあこの後の展開は見え透いているので現実逃避がてら現状確認でもするか、


1、授業中にクラスの皆んなと共に謎の光に包まれた


2、中世ナーロッパっぽい世界のいかにもな城の玉座の前に案内された。


3、王様(多分)が自分の半分も生きていないガキども(つまりは俺ら)に世界を救ってほしいうんたらかんたら言ってる


うーん、従兄弟の顔よりは見たことのある光景だ。


と言うか、今どき異世界転生するにしてもここまでベッタベタのテンプレってあるんだ。正直もう廃れてるパターンかと思っていたのだが






……というわけで皆様にはこの世界を魔族脅威から守っていただきたいのです。」


っと、説明が終わった。

まあ、予想どうりの内容だったわけだがクラスの反応はっと、



「皆んな聞いてくれ、こんな非道は無視できない。たとえ世界が違っても助けるべきだと俺は思う」

世界を救わなきゃっと正義感に燃えるクラスの中心メンバー達


「ふざけんなよ!ただの誘拐じゃねえかよ、元の世界に返せよ!」元の世界に返せと要求する常識人達(僕はこの派閥)


「えっなに、どういう事なの?嫌だよこんなところ!」

状況が把握できずに混乱している人達(女子はここ、あんまりラノベ読まないからね)


「………」

多分内心「ハーレム来たー、チート無双来たー」とか思ってそう(偏見)な俗に言う隠キャ達




テンプレどうりなのは僕のクラスメイトもだったみたいだ。


えっ、お前も隠キャだろって?

まぁ、ここまでラノベ展開だとかテンプレだとか言ってればそうも思うだろう。

がしかし、断じて現在進行形でメイドさん達(多分ハニトラ)に性的な視線を隠そうともせずに向けてるステレオタイプ的な奴らとは違う。


もちろんラノベは好きだし、良く読んでいる。だからといって学校内でも堂々と一般ウケはしないだろう所謂オタク趣味に属するものを公開していない。


1クールに一つか二つある、一般層でも人気のあるアニメの話題には参加するが、マニアックな性癖や妄想の具現たるラノベについての話題には触れない。

学校での僕はそんな感じだ。


もちろん友人も人並みにはいるし、放課後にカラオケに行ったり、昼休みに小テストに焦ったりと、そんなありふれた高校生活を送っていたし、満足もしていた。


だから、いくら魔法やスキルがあってハーレムの可能性があると言っても、スマホもテレビもないこの世界で生きていく気はさらさらないのだ。


まあ、異世界でハーレム築いてその世界に永住する先立の方々もいるようだが、あの人達はあれだけ自分をオタクだの隠キャだの名乗っておいて、追っていたアニメやラノベの新刊はもう良いのだろうか?


僕は嫌だ。放課後試聴するはずだった覇権確実の神アニメ、一巻からずっと追っている名作ラノベ、高校生にしてはそこそこの金額を費やしたグッズの数々、それをあっさりと諦めるのは無理だ。


したがって、僕の行動方針はとにかく生存し続けることだ。

魔王やら、美少女のピンチだとか、そういったイベントは先に述べた世界救済派かハーレム形成派のうちの誰かがチートスキルに覚醒して解決してくれる筈だ。

僕はただ主人公がエピローグを迎えるまで生存していれば良い。それまでこの王城で引きこもっt





っえ、パーティーを組んでもらう?

魔族との戦いに備えて冒険やダンジョンで経験値を積む?



え、は、まじで?











『第六勇者パーティー』

それが俺の所属するパーティーらしい。

僕の他にメンバーは3人


剣士   高身長で凛とした剣道部の藍原華憐


魔法使い クラスの才女で文学少女の水瀬玲奈


僧侶   小柄で穏やかな保健委員の白河真昼





はっ、ただのハーレムじゃねえかよタヒね

お前さっきまでのセリフなんなのバカなの?死ぬの?

地味にハーレムの属性バランス取ってんじゃねえよ、クソが!


などと非難したいだろうが少し待って欲しい。

もちろんこんな編成望んでいないし、変われるのなら是非変わりたい。あわよくば生産系スキルが発現した生徒の集団に。


さっきの紹介では勘違いを産んでしまっただろう。

では改めて、これから僕が()()()()()()()()()()()()()()仲間を修飾語を欠かさずに細かく紹介しよう。


















古武術なんて当然習っていない、血の出ないスポーツで、普通公立高校の部内で主将になれない程度の『剣士』




あくまで地方公立校では優秀で、毒とか銃とかの作り方なんて知らないし、地球上では役に立つ科学知識や雑学を蓄えた『魔法使い』




学園の女神とか言われてなくて、保険教員の手伝いで怪我を消毒してガーゼを貼ったり、熱中症の友達の世話をしてくれた『僧侶』





で、

実は隠している真の実力とかないし、なぜか美少女とフラグを立てたりもしていない、急に「殺す覚悟はできている」とか言えたり、初対面の奴隷少女のために命懸けで裏社会の権力者に刃向かったり出来ない僕。







このパーティーでナーロッパ(チート前提の世界)を生きていけと?







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