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悪夢の実験場  作者: 焼き芋さん
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不死身の剣士

運動場に落ちて潰れた生徒の死体に闇子が近付いてくる。実はこれも活用方法があるらしい。


「せっかくだから魔物に変えちゃおうかな」


しかし死体が凄い早さで動き出し、闇子の心臓に剣を突き刺した。やがてその死体がユウトの姿に変わった。


「なんだ…いったい…

馬鹿な…こんな事が…しかし、我が輩…身代わりは…成功したのである…お逃げ下さい…室長…」


しかし、その闇子の死体も刺されて黒い燃え上がる影に変化しながら消滅した。それは翔太もユウトも知らないシャドウ・ナイトメアの死体だった。


「これでいい、元々闇子さんを倒すんじゃなくてお前を狙っていたしな、ところで翔太君、遅くなって悪かったな。」


「ユウトさん、今のはいったい?」


「結界を張ってる奴を倒した、もっとも効率よく楽な方法でな。これで町中の洗脳は溶け、やがてこの学校への不審も広がるだろう。人殺しのモンスターが先生をやってるのとかな。

さて君たち、もうお家に帰って良いぞ、モンスター退治は俺に任せとけ」


クラスメイト達は門へ走り、ユウトを通り過ぎる際に「ありがとうございます」と何人にも感謝されていた。

翔太のクラスメイト20人ぐらいが家に走って逃げ帰った。


「翔太君、下がっててくれ、俺一人で十分だ。

さて…俺に挑んでみたいチャレンジャーはいないのかな?」


ユウトが短剣を地面に突き刺すと地震が起こり辺りが揺れ始めた。


「うわあぁぁっ!!」


ユウトは転びそうになった翔太を手で引っ張った。


「ごめんよ、奴らをおびき出すために、ちょっと脅かしただけなんだ」


ユウトは運動場の校門前で小さな短剣を構えて待っている、背中の大剣は抜く気はないようだ。


すると校舎の屋上から、ピエロの仮面を付けて服を着た闇子が飛んできた。闇子は飛びながら巨大な火の玉をこちらに撃ってくる。


「よくもシャドウを!ワタシの最高傑作をよくも葬ってくれたな!お前だけは絶対に許さない!」


「お、さっきは悪かったな闇子さん、そんなピエロみたいな格好してないで是非また素顔を見せてくれよ」


ユウトが指で掴むようなしぐさをすると、闇子の周りに檻が現れ捕まってしまった。


「くっ、なんだこれ、魔法が使えない…力も入らない…」


闇子が捕まったのを見ると他の先生達も運動場に続々と現れた。


「女性を檻に入れるのは趣味じゃないし寧ろ心が痛むんだが、しばらくそうしててくれよ闇子さん」


一番最初に向かって来たのはグール・ナイトメアだった、何らかの接近攻撃をしてくるつもりなのか走ってくる。


「さて、俺もさっき闇子さんがやってた技をやってみるか

「ファイヤーボール」」


闇子のとは違い黒い火の玉が飛んでいきグールに直撃した、しかしその効果は違っていた。

グール・ナイトメアは一撃で消滅したのだが、地面には丸い穴が空いており地面ごと消滅していた。


「馬鹿な、威力が違いすぎる…こんな事があるのか…」


闇子は小さな檻の中でユウトを見ながら驚いていた。グールの後ろから来ていたスライム、ゴーレム、リザードマン、ゴブリンもそれを見て動きを止めた。


「お、スライムがいるな、どうだ?お前俺の仲間にならないか?」


「私は闇子様のものです、あなたなどお断りです」


スライム・ナイトメアがユウトを補食しようと巨大化して覆い被さってくる。


「はぁ…残念…」


ユウトが指を指すと指先から先ほどの黒い火の玉のファイヤーボールがモンスター達に直撃する。


「グール、ゴブリン、ゴーレム、スライム、リザードマン…」


闇子は倒されていった者の名前を呼びながら悲しんでいた。


「姉さんを放せ貴様!」


闇子と同じような仮面を付けた男が空を飛んで来た、そして指を鳴らす。


辺りが真っ暗になり夜になった、そして辺り一面が煉瓦で包まれた迷路の景色になった。


「うわっ、ムカデに毛虫に…なんだこりゃ、毒持ってそうな生き物ばかりだ、しかも人間の言葉を話してやがる…」


迷路の壁を毒虫が大量に這っていた。人間の言葉を話しながら。それを見てユウトは驚いていた。


「私は夜神三郎、お前も虫に変えてやろう…何が良いかな、やはりムカデかな。」


三郎は指を鳴らす、しかしユウトの身には何も起きなかった。続けて何度も鳴らすがやはり何も起きない。


「そうやって自分より弱い人間を虫に変えてたのか?

陰湿な奴だなお前…どーせ嫌いな奴を虫に変えて踏み潰してたんだろ…」


「そうだ…お前は何故虫にならない!俺の魔法が効かない!」


ユウトは呆れた様子で答える。


「あのな、例えばお前の仲間のゴブリンとかリザードマンにその魔法効くのか?効かないだろ?

魔法耐性がある奴にそんなギャンブルみてぇな魔法まず効かないんだよ!

効くのは耐性がない人間だけだ!」


「つまり、貴様にも魔法耐性があると…ふざけるな、あってたまるか!」


ユウトはここで、背中の剣をはじめて抜いた。

そしてユウトが大剣を一振りすると迷路の世界はガラスが粉々になるように崩壊し元の運動場に戻ってしまった。


目の前には真っ二つに斬られて死んだ夜神三郎の姿があった。


「よくも三郎を…弟を…」


檻の中で闇子が涙を流して怒っていた。それをみたユウトはまるでツッコミを入れるかのように答えた。


「いや、自分の気にいらない人間を虫に変えて踏み潰してたような奴だよ?

例え斬られて死んでも仕方がないでしょ…」


「うわあぁぁっ!!!」


キレた闇子が檻の中で暴れていた、ユウトに襲いかかろうとしている。


そこへ、校舎の屋上から羽を広げてサキュバスが飛んで来た。彼女の名はサキ・ナイトメアだ。


「あなたが例の最強剣士ね?恐ろしいわ、近付くだけで自分の死が見えてくる…」


「サキ、駄目だ、相手が悪すぎる、こっちに来るな…」


「おっほぉっ!」


ユウトが喜んで気持ちの悪い声を上げている、そしてサキの目の前まで歩いていき一礼をした。


「なんて美しいサキュバスなんだっ!君に出会えたのは運命かな?

君を是非お食事に誘いたい、今晩は暇かな?」


「褒めてくれるのは嬉しいけどお断りよ、アタシを殺すならとっととやってよ」


ユウトは何も言わなくなり悲しそうな表情になった。


「俺は女性は殺さないんだ、それを証拠に闇子さんも君も殺していないだろ?」


「そ、でもアタシはあなたに攻撃するわよ、闇子ちゃんみたいに牢屋に閉じこめるの?」


ユウトは闇子の檻を解除して、背中の剣をアイテムボックスにしまい丸腰になった。


「防御魔法もすべて解除した、つまり今の俺は丸腰で生身の人間と変わらない…

君達の気が済むまで…やってくれ…」


ユウトは目を粒って運動場で正座をした。


「はぁ?何を

やってんだあんた!」


校門入り口前にいた翔大はあまりにもびっくりしてユウトさんに叫んでいた。


「ふぐうぅぅっ!!」


直後ユウトは闇子に炎の纏ったパンチを顔面にお見舞いされて顔が焦げていた、


「舐めやがって、貴様はここで死ね!今すぐ死ね!」


闇子はユウトを炎の纏った拳で何度も殴り続けていた…ユウトはすべてのダメージを受け止めボロボロにされている。


そしてサキが空を飛びながらトラップを発動させる。


「闇子ちゃんどいて、

トラップ発動、

「封印!」」


しかしユウトには効かなかった…


「なんで効かないのよ!」


「これは元々の魔法耐性があるからだ…すまない」


闇子が指を鳴らすと斬撃がユウトの背中を走った。


「くっ…ぐあぁぁぁっ!!」


ユウトは痛みに震えているのに闇子は納得が行かない様子で怒っている。


「何故だ、何故身体が真っ二つにならない、いったいどれだけ硬い筋肉、骨をしているんだ。」


「でも効いてるわ闇子ちゃん…こいつが無抵抗なら倒せる!」


サキが空を飛びながら詠唱をして炎に包まれた槍を取り出した。

そしてその槍をユウトめがけて投げつけた。そしてそれは見事に刺さった。


「ガフッ…ウウゥッ…

げほっ、げほっ、げほっ…」


サキの放った槍はユウトの胸を貫通していた。ユウトは口から地を吐き膝をついた。


「流石サキの最強の技「悪夢の槍」、心臓を貫通したかな?」


「あぁ…貫通している…」


そしてユウトは意識を失い運動場で心配停止した…


しかし、その直後にユウトの体が消失し、少し離れた場所で復活した。

ユウトはいま、死んだのに生き返ったのだ。


「そんな…生き返った」

「確かに死んでいたのに…」


闇子とサキが驚いているとユウトが立ち上がった。


「ふぅ…痛かった…サキさん、闇子さん、まだやるかい?今日は気が済むまで付き合うぜ?」


ユウトはまた丸腰でサキと闇子の前に立つのだった。

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