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第17章 時の過ぎゆくままに

 バタバタと忙しい日々を過ごし、一週間が過ぎた。


 この間にあったことといえば、マーレイの料理に磨きがかかり、豚カツ、かつ丼、鯛めし、鯛の漬け寿司、山羊乳と卵を使ったカルボナーラなどのメニューが増えていた。

 豚カツを作る際、小麦粉をまぶして卵をくぐらせ、その後パンを細かくちぎったものをまぶして揚げると教えると、ものすごく面倒くさそうな顔をしていたが、やって食べてみると、味のとりこになり、今では頻繁に作っている。

 鯛をフライにして、タルタルソースで食べる方法も教えたので、近いうちに食卓に並ぶだろう。


 ドーゴ温泉への道路は百メートルを超え、半分近くできていた。


 ドーゴ温泉は床と天井が張られ、今は壁を作っている最中だ。

 露天風呂は周りの石積みを組み始めていて、源泉と川からの水での温度調整用の水路もほとんどできていた。

 約束していた四十日目の五百万ケルンも無事支払いを終えた。


 養鶏場、山羊牧場は、ともに柵が強化され、今は小屋と住む家を建設中だ。


 頼んでいた卓球セットも完成し、温泉ができるのを待って、納入が決まっている。

 すでに完成していた卓球一号台は、食堂から別の広い部屋に移され、仲間たちの娯楽として定着し、俺の勝てない奴が増えてきた。


 ディーコンさんから指輪も届き、綺麗に彫られた幅広の金の指輪が、俺の机の奥にしまわれている。

 指輪の納入が遅れたのは、オリビアを連れていくのが遅くなり、サイズの決定に時間がかかったためだ。

 ディーコンさんのせいではない。


          ◆


 屋敷に馬車が来た。


 長髪でどこか虚ろな目をした男が、馭者の席から降りてくる。

 丁度玄関に出ていた俺を見つけ、話しかけてくる。


「頼まれていた皿やタオルを持ってきたけど、取り次いでくれないか。」


 そういえば、今日はイマリ焼とイマリタオルが届く日だ。


 ということは、この人がレノンさんかな。

 そう思っていると馬車の荷台からヨーコさんが降りてきた。

 やっぱりそうだ。


「お客様、ご注文いただいた商品お持ちしました。レノン、この人が注文してくださった方よ。」


 そういって、ヨーコさんが俺を紹介してくれた。

 レノンさんは少し怪訝そうな顔で、


「そう……ですか、ありがとうございます。どこに商品、運べばいいですか?」


 俺は、屋敷に入り、新人を呼び出し、馬車から調理場に運ぶよう、指示を出した。


 レノンさんは、俺を単なる下働きと思っていたのか、それを見て驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になり、


「こちらの幹部の方でしたか。失礼しました。この度は大量のご注文ありがとうございます。あっ、割れ物だから丁寧に運んでよ。」


 俺を幹部と知って、口調は丁寧になったが、運び始めた仲間への注意もしっかりしている。

 ま、気にするほどじゃない。


「初めまして、レノンさんですよね。いいものを仕入れてくれて、ありがとう。」


 俺がそう言うと、


「他にご入用なものがあれば、言ってくだされば、何でも仕入れてきますよ。今後ともよろしくお願いします。」


と、答えてくれた。

 これから、何かあったら頼ることにしよう。

 結構行動派のようだ。


 俺は早速食堂に向かい、運ばれてきた皿とコップ、それとタオルを点検した。

 丁寧に包装されていた陶器は欠けもなく、大きさの違う大中小の皿、大小のコップ、各々百個が、机の上に並べられていく。

 タオルは、温泉でお客様に使っていただくのに丁度良いサイズで、持ってみるとフカフカと手触りも良く、満足できるものだった。

 一緒に確認していたレノンさんとヨーコさんにお礼を言い、次からもよろしくと伝え、お引き取りを願った。


 調理場からマーレイが顔を出し、皿とコップを見て、


「この皿に料理盛って、このコップで酒を飲む。贅沢だなぁ。料理人冥利につきるなぁ」


 いつから、あなた、料理人になったのでしょうか……今更か。


 ま、マーレイも贅沢だと言ってくれたし、お客様を満足させる演出のひとつとしては合格だろう。


 その後、割れないように、また梱包して倉庫にしまった。温泉ができたら運び込もう。


 現在メイデン組の資金は約千七百万ケルンある。

 こまごまとした出費はあったものの、商売は順調で、温泉の残りの支払い七百万を引いても、一千万以上残る。

 それにこれからは、パープル会から毎月三百万も入ってくる。

 当初困っていた資金繰りも、今は何の心配もない。

 残念ながら俺の金は三百万ほどで、最近はディーラーに立っていないため、さほど増えていない。

 とはいえ、使う当てもないし、十分な小遣いが手元にある。

 地球での暮らしへの未練など、毛ほどもない。


 だってオリビアがいる。


 この夜から、俺とオリビアに出される食事だけ、イマリ焼の器になっていた。


 温泉完成まであと三十三日……宇宙戦艦か。


 翌日俺は、ハリソンさんのところに行き、食材の情報を集めた。

 サイジ周辺の食材については聞いていたので、他の町や村でとれる食材を教えてもらった。

 交通手段が馬車と限られており冷蔵庫もないこの世界では、生物は腐らないように運ぶことが難しく、入手できないと言われた。

 腐らないものは、サイジでも採れるので特にこれといったものはなかった。


 無駄足になったが、この世界を知ることは、俺にとって大事なことなので、良しとしよう。


 次にレノンさんのところに行った。

 ここも同じく情報収集のためだ。


 サイジ以外の町の特産品を教えてほしいと伝え、北に二日行ったイマリで陶器とタオルが作られていることは分かっているが、それ以外は何も知らないと言うと、親切に教えてくれた。


 イマリから西に向かってさらに三時間ほど行ったところにキマクという村があり、そこの特産品に屋根瓦があることが分かった。

 ただし屋根瓦は数も少なく、値段も張るので、エメヒの首都のマチャマのお金持ちや特権階級の人たちが使っているとのことだった。

 ちなみにマチャマはキマクから南西に向かってさらに二日行った先だと言う。

 その先にもエメヒの町はあるらしいが、レノンさんはマチャマまでしか行ったことはないとのことだった。

 どうやらレノンさんは、マチャマとサイジを往復しながら商売をしているらしい。


 キマクの屋根瓦に興味を持ったので詳しく聞くと、一枚あたり銀貨二枚で、安いと思ったが、屋根全体に使うため小さな家でも千枚以上必要となり、二十万ケルン以上かかる。

 これは一般家庭の収入九ヶ月分近くになる。

 このあたりは激しい雨もあまり降らないため、木の屋根で十分なこともあり、金持ちのステータスとしての需要がほとんどだという。

 ドーゴ温泉の屋根を瓦にすると、いったいいくらかかるのだろう。

 ざっと計算して、多分金貨千枚……今は無理だ。


 結局今日の仕事に進展はなかったが、こんな日もある。


 明日からがんばろう。

 今日の成果は、オリビアのおやすみのキスだけで十分だ。


 翌日、朝から来客が相次ぎ、バタバタと一日を過ごした。


 顔を知らない人も多く、メイデン組の古くからのお客様や、ディックさんやハリスさんの友人を無視もできず、会うことになった。

 今度開業するドーゴ温泉の噂を聞きつけ、挨拶かたがた様子見に来たようだが、ここ最近のメイデン組の羽振りを知っており、その原因が俺であることや、何より、ボスのオリビアを口説き落とした男である俺を品定めにきた、というのが本音のようだ。

 最初俺は会う必要はないと断ったが、押し切られてしまった。

 結局当たり障りのない話をして、お引き取り願ったが、俺の一日がつぶれてしまった。


 この日はメイデン組恒例の、十日に一度の宴会があり、オリビアと一緒に楽しんでいると、ハリスさんとマドンナさんがやってきた。

 いつもはハリスさんを怒鳴りつけているマドンナさんが、珍しくハリスさんの後ろでもじもじと赤くなっていた。

 何かあったのかと聞くと、


「ボス、リュージ、相談、いや聞いてほしいんだけど……。」


 ハリスさんが口ごもる。

 マドンナさんに後ろからつつかれて、


「えっと、実は俺たちに子供ができたみたいなんだ。」


 えっ、こ、子供……。

 いや、夫婦なんだから、おかしくない……。


「おめでとう、ハリス、マドンナ。で、いつ生まれるの?」


 オリビアはさも当然というふうに、聞き返す。


「多分、まだ三ヶ月だから、もう少し先だと思う。」


 マドンナさんが後ろから小さな声で答える。


「そっか、楽しみだね。」


 オリビアの目がキラキラしている……可愛い。

 申し訳なさそうな様子で、ハリスさんが口を開く。


「こんな忙しい時期に、すまねえ。俺が二人分働くから。」


 そんなこと気にしてたのか……慌てて俺はフォローする。


「何言ってんだよ。めでたいことだろ。仕事なんかいいから、マドンナさんも身体を大事にして、丈夫な赤ちゃん産まなきゃ。」


 二人は少し微笑んで、


「「ありがとう。」」


と言った。

 幸せそうだ。

 ホントよかった。


 俺は近くにいたディックさんを呼び、今から皆で乾杯しようともちかけた。

 ディックさんはこのことを知っていたようで、大きな声で皆に伝えた後、


「マドンナさんに似た子が生まれますように、乾杯~。」


 ハリスさんに似ちゃダメなのね。

 そう思っていると周りから、


「ディックさんとブロンディさんもあやかりますように、乾杯~。」

「ブルースさんとクアトロさんにも授かりますように、乾杯~。」


 皆、思い思いの言葉を口にして、乾杯の大合唱となる。


 俺はオリビアを見つめ、マーレイはリンダさんを見つめ、それぞれの思いを込めて乾杯した。


 マドンナさん、飲んじゃダメだからね……。


 メイデン組の夜は、いつも楽しい。


 次の日、昨夜のことを思い出し、いつかは俺たちも……そう思っていると、パープル会から金貨三百枚が届いた。

 そっか、もう一ヶ月経つんだ。

 あれから何も言ってこないから、多分うまくやってんだろうな。

 また今度様子見にでもいってみよう。


 とりあえず今はやることやらなきゃ。

 温泉完成まであと三十日。


 まだ一部のメニューは決まっていないが、開業に向け、大量の食材を注文しなければならない。

 食材以外は、おそらくすぐに対応できるだろうから、今から急ぐ必要はない。


 開業前に結婚式をするために、衣装を決め、皆に出す料理も準備しなければならない。

 メイデン組の仲間うちでする予定だが、皆が楽しめるよう、何か考えなければならない。


 温泉開業初日は、招待客を決め、お披露目パーティも予定している。

 もちろん無料ご招待だ。

 温泉に料理に博打に卓球、全て楽しんでもらえるよう、この準備も大変だ。


 さしあたって今日から本格的に宣伝活動を始めよう。


 それに今日は新人面接もある。

 

 とりあえず、賭博場と宿泊所に『近日開業、ドーゴ温泉』の宣伝文句を大きく書いた板看板を設置した。

 メイデン組の経営する第二の娯楽施設であることを、大々的に伝える。


 温泉は、いつでも入れる暖かいお風呂、ゆっくり浸かれば疲れもとれ、健康美容に最適などと、根拠もなく適当な文句を並べた。

 薪で沸かした小さなお風呂しか知らないお客様に、温泉がいろいろな効能を持つ大きなお風呂であることを説明した。


 温泉で出す料理も、いままで食べたことのない特別に美味しい料理が、朝昼晩と三食全て食べられることを伝え、最近販売しているクッキーやスポンジケーキを例に出し、メイデン組が作り出す新しい味に、乞うご期待と銘打った。


 メイデン組発祥のルーレットについても増台することを告げ、博打だけではなく卓球という新しい遊びも是非一度お試しくださいと書いた。


 最後に、一泊お一人様三千ケルンと書き、価値のある極上のおもてなしとつけ加えた。


 更に同じ内容を示す羊皮紙の大きなポスターを作り、職人街や商人街の取引先の店先に貼らせてもらって、町中への宣伝もする予定だ。


 温泉旅館への宿泊予約も、『来週以降メイデン組本部の屋敷にて受け付け』と併記し、様子見をすることにした。

 お客様にどれだけ関心を持っていただけるか、今から楽しみだ。


 開業初日は招待客のみとしているため、二日目以降の予約となるが、今現在招待客は決めていないため、メイデン組をご贔屓にしてくださるお客様を選定する試金石ともなる。

 今日からの一週間が勝負だ。


 宣伝用の板看板の作製と設置、町中に配布するポスターの作製で一日が過ぎた。


 明日、町中の取引先にお願いし、ポスターを貼らせてもらおう。

 もちろんポスターをお願いする取引先は、初日の招待客にするつもりでいる。


 看板作成を仲間に任せ、ディックさんと新人面接をした。


 今回は男二人、女四人で、前回に続き女性が多かった。

 聞くと、最近のメイデン組が活気に満ちており、町の人の役に立つ事も多く、特にハンディモップが女性に受けており、そのため女性の組員希望が増えているようだった。


 女性の中に、ひとり猫耳の可愛い少女がいて、一瞬ときめいたことは内緒だ。


 翌日、フレディさん、メイさん、ロジャーさん、ディーコンさん、ハリソンさん、レノンさんの関係する全ての店に、大きな羊皮紙に文字やイラストが書かれたポスターが貼り出された。


 昼に、最近マーレイのお気に入りであるかつ丼が出てきた。食べ終わった俺は、丼を見つめ、考えていた。

 かつ丼、玉子丼、親子丼、天丼、牛丼、うな丼、中華丼……丼は宇宙だ。

 丼だけにドンドン拡がる。

 マーレイに伝えよう。

 まだまだメニューは増やせる。


 玉子丼と親子丼はすぐにでもできる。

 牛丼はこの世界に食べる文化がないとハリソンさんから聞いた。

 中華丼は無理っぽい。

 残りの天丼とうな丼、食材があるのか。

 確かめる必要がある。


 思い立った俺は、フリップを呼んで、サイジの北の漁師に会いにいくことにした。

 サイジから一時間ほどだと聞いているので、すぐに分かるだろう。


 馬車に揺られて一時間もかからず、海が見えた。

 この世界で初めて見る海だ。

 俺の記憶にある海は緑がかったもので、ゴミも多く浮かんで、あまり良い印象がなかったが、この世界の海は真っ青で、近づくと透明度が高かった。

 何十軒かの家が建っていて、近くに小さな船もつながれている。


 比較的大きく、つながれている船の多い家を訪ね、話を聞くことにした。


「こんにちは。どなたかいらっしゃいませんか。」


 そういうと、中から、


「誰だぁ。」


 という声と共に、真っ黒に日焼けした逞しい男が現れた。


「サイジの町で旅館を経営しているリュージと言います。この海で捕れる魚について教えていただきたく、よければ売っていただきたく、やってきました。」


 簡単に自己紹介をし、目的を伝えた。


「そんなこと聞いてどうする。俺たちゃ毎日食うだけで精一杯で、他に回す余裕なんてねえぞ。それに俺たちが捕って余った魚は、回す先も決まってるから無理だぞ。」

「回す先って、もしかしてハリソンさんですか?」

「なんだ、旦那を知ってるのか。なら、旦那に頼んでくれ。」


 俺は、フリップを呼び、サイジにいるはずのハリソンさんに来てもらうよう、頼んだ。


「ハリソンさんは、懇意にしている方です。こちらに来てもらえるよう頼みましたので、それまで、ここらで捕れる魚について教えてください。」


 それから約二時間、いろいろと教えてもらった。

 近くの猟師にも声をかけ、実際に捕れた魚を見ながら説明を聞いた。

 ほとんどが今まで聞いていた小魚だったが、鯛も数匹混じっていた。


 それよりも気になったのは、外道として漁師しか食べていないというエビや、よっぽど不漁の時しか食べないという、蛇のような魚、ウナギがいたことだ。

 それと、魚を捕る方法は釣り竿とのことで、網というものが存在していないことに気がついた。

 説明しようとしたが、網を見たこともないし、素人が何を言うと返され、それ以上の話はやめた。

 町に帰ってメイさんにでも作ってもらおう。


 そうこうするうちに、フリップが帰ってきた。

 馬車からハリソンさんが現れ、一緒に話をすることにした。


 前にハリソンさんに教えてもらい、現在取引きしている鯛は、優先的にメイデン組に売ってもらうことをお願いし、加えて、ハリソンさんも漁師も商売にならないと言っているエビやウナギを買い取りたいと伝えた。

 エビについては、外道と言いながらも漁師たちはその味を知っており、見た目が嫌われて売れないと嘆いていた。

 ウナギについては、ぶつ切りにして煮て食べているようで、味も良くないから、食うものに困ったときに仕方なく食べるというものだった。

 俺がこれを買いたいというのを、漁師たちは一瞬あきれていたが、商売になるなら大歓迎だと受け入れてくれたので、ハリソンさんに仕入れをお願いした。


 いまのところ、エビもウナギも滅多に取れないとのことだったので、これは網を作って試してもらうことで、数を確保しようと考えていた。

 これで、天丼、いや天ぷら定食もできるし、エビフリャアもできる。

 俺の大好物であるうな丼も食べられる。


 そう思って、俺の楽しみが増えた。

 漁師村に来てよかった。

 帰りにお土産として、エビ五匹、ウナギ一匹を貰った。


 町に帰り、早速メイさんを訪ねた。

 網の形状を説明し、水の中で使うので、丈夫な繊維で作ってほしいとお願いした。

 メイさんは現在布団づくりに忙しいとのことだったが、俺の頼みなので、無理を聞いて作ってくれることになった。


 屋敷に帰り、調理場のマーレイにお土産を渡し、エビの天ぷらとウナギの蒲焼をお願いした。

 エビの天ぷらに説明は必要なかったが、蒲焼の説明は苦労した。

 ウナギを切って開き骨を取る方法は、口では言えるが俺は料理ができないので、マーレイの包丁さばきを横で見ながら説明して、何とか形になった。

 醤油と砂糖と焼酎を煮詰めた適当なタレをつけながら、薪で炙って、その後蒸して貰った。

 ご飯に載せ、タレをかけて待望のうな丼が完成した。


 早速食べようとすると、苦労したのは俺だと、マーレイに取られ、味見味見と言いながら、半分以上食べられてしまった。

 これは美味いと絶賛したマーレイが、隣でものほしそうな顔をして見ていたリンダさんに気付いて、丼を渡してしまったため、残りはリンダさんの腹の中に納まり、全て無くなった。


 その後作ってもらったエビ天は、オリビアと分けて食べた。


 美味かった……けど、俺のうな丼を返せぇぇぇぇ。


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