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私達、『パーティ鷺宮』です。番外編  作者: ai-emu
鷺宮魔法学園の日常
13/13

メーリアのとある1日

5:30【起床】

おはようございます。メーリア=サンダレスです。突然ですが、私の『とある1日』を、レポート形式でお送りします。

ヒカリさんからは、起床時間は6:00でいいと言われていますが、長年染み付いた生活習慣は抜け出す事は出来ません。私がここ鷺宮家でお世話になる時に、最初にヒカリさんから出されて指令『30分間の全力疾走』。私は、5分も走ることが出来ませんでした。ちなみの30分間全力疾走できた人は皆無。コーチとして一緒に走っていたヒカリさんは、30分間走っても汗1つ掻いてなく、息も乱れていませんでした。私たちは全身汗まみれで息も絶え絶え。魔力強化もしていなかったらしいです(後で聞きました)。そこで出された課題が、『体力をつけること』。最低でも30分程度全力疾走しても、息が上がっていてはお話にならないそうです。欲を言うなら汗1つ掻かない事。

私は、寝間着から訓練着(長袖のTシャツにスパッツ)に着替えると、長い髪の毛を後頭部で1つに纏めると、朝露の残る鷺宮家の庭に出ます。

「おはよう、メーリアちゃん。」

「おはよう、テレサちゃん。」

「「2人ともおはよう。」」

「おはようございます。ハリス君、ワシスレア君。」

少し遅れて大親友のテレサちゃんも庭に出てきました。ワシス君とワシスレア君は、朝の鍛錬ががてら中央市場でバイトです。サエナちゃんとヘレンちゃんは、朝の食事当番のためこの時間は厨房にいます。初等部の4人はまだ夢の中です。

簡単な準備運動の後、私とテレサちゃんは、鷺宮家の敷地の外周(1ブロック500メートル四方)を軽くジョギングします。体力のあまりない私には、必修の日課となりつつあります。最初はじめた頃は、1周でもきつかったんですが、今では慣れてきたのか、約30分で3周できるようになりました。ジョギング中は、体力強化のため魔力強化はしていません。

ちなみにヒカリさんは、5:00からすでに光の大神殿で朝の神事を行っています。この神事に参加するために、旧市街に住む町の住民の一部(大神殿の近くに住む住民)は、光の大神殿に詰めかけています。

6:10【魔力循環訓練及び、今上流格闘術型及び組手】

ジョギングの終わる頃に、ヒカリさんが朝の神事から戻ってきます。私たちはそのまま鷺宮家の庭で朝の鍛錬を始めます。高等部の男性陣は、中央市場でのバイトのためこの時間は不在です。ここにいるのは、私とテレサちゃん、サエナちゃんとヘレンちゃんの4人と、ヒカリさんとタケシさんです。ちなみに私たち3人は、全身汗まみれです。息も少し上がっています。最初に比べれば、体力も若干ながらついてきています。

まずは魔力循環訓練です。ジョギングで軽く息が上がっている体で、大きく数回深呼吸をして、息を整えていきます。深呼吸をしながら体内を巡る魔力を意識します。神像のあたりに魔力を集め、それを血流に乗せて体全体に行き渡らせます。息を整えた後は、体中に行き渡らせた魔力を使い、魔力強化を施します。魔力強化は、体の周りに薄い魔力の幕を張り、魔力の膜を運動神経と繋げる事により、防御面の強化と運動面の補助を同時に行うものです。武闘大会期間中は、しっかりとお世話になった技術です。

その後は、今上流格闘術の組手稽古をします。2人1組で攻めと受けの型を1通りこなした後、10分間の全力戦闘訓練に移ります。魔法なしで、全力で攻撃を受けて躱します。攻守が激しく入れ替わり、どちらが勝っているのかも解らないほど動きます。

7:00【シャワー後、登校準備をして朝食】

朝稽古が終わり、汗だくでクタクタの躰に自ら回復魔法をかけます。その後汗を流すためにシャワーを浴び、制服に着替えて朝食です。食堂には、私たちの朝稽古の最中に起きてきた初等部組と、バイトから帰ってきた男性陣、ヒカリさんたち鷺宮家の方々が揃っています。私たち4人は、シャワーを浴びてくるので、いつも一番最後に食堂に入ります。

「それでは全員そろいましたので、朝食をいただきましょう。」

私たちが席に着くと、ヒカリさんの合図で朝食を頂きます。サエナちゃんとヘレンちゃん、料理の腕をあげましたね。とてもおいしいです。私とテレサちゃんも、夜は頑張って作らないといけませんね。

朝食後、地下鉄に乗り込んで鷺宮魔法学園に登校します。ちなみに、朝の地下鉄車内は、通勤通学のお客さんでごった返しています。地上を走る各線も同じなんですけど。

7:30【学園登校】

「メーリアちゃんおはよう。それから武闘大会完全制覇おめでとう!」

「おはよう、マリカちゃん。その話、もう広まっているの?私、昨日の午後に帰って来たばかりよ。」

「そりゃあ、我がら1年1組のアイドルメーリアちゃんの事なら、追っかけが全て教えてくれるのよ。例えメーリアちゃんが、この国の皇太子であっても、私たちのは関係のない話だわ。そんな事気にするようでは、このクラスで生きていけないからね!」

「それもそうね。このクラスには王族の私を始め、各州牧の子息令嬢、はたまた鷺宮家に連なる者までいるからねえ。」

「そうそう、それでね。今度、メーリアちゃんが武闘大会で使った魔法、一度見せてくれないかな?」

「別にいいけど。あの魔法は、ヒカリさんから使うのを禁止されているから、ヒカリさんの許可が降りたら見せてあげる。聖剣の方は、別に見せても構わないと言われているから、…見てみる?」

「いいの?じゃあ、午後からある鍛錬の時間にでも見せてね。」

「いいわよ。」

こうして私の、鷺宮魔法学園の1日は始まる。

ちなみにマリカちゃんは、カラン在住の私のお友達である一般庶民だ。貴族や王族だからと言って、遜らない態度が、私は好きだ。ここの領主の娘でもあるテレサちゃんとも仲がいい。

カランに住む人たちは、私の事を『ちゃん』付けで呼んでくる。誰も『様』付けしてこない。みんな私が、この国の皇太子だと知れ渡った後でも態度を変えなかった。ヒカリさんの事も、大神殿内では『光の神子様』とか『ヒカリ様』と呼んでいるが、町の中では『ヒカリさん』もしくは『ヒカリちゃん』だ。ここの領主の長女であるテレサちゃんも、もちろん、町の中では『ちゃん』付けで呼ばれている。その態度が私には新鮮で心地よく、この町が大好きな理由の1つでもある。

8:00【一般教科】

「起立、礼、「「今日もおよろしくお願いします!」」、着席。」

私の号令で、クラス全員が先生に挨拶をします。今日の一般教科は、1時限目数学、2時限目化学、3時限目物理です。一般教科は、日替わりで学ぶ教科が変わり、国語、社会、数学、物理、化学、魔法学、魔法薬学、魔導工学を学んでいます。

10:30【生活実技】

この時間は、冒険者なり騎士団なりで活躍する時に、出来ていたら良い事を学びます。礼儀作法、ダンス、野外料理、応急修理を日替わりで学んでいます。今日の授業は礼儀作法。ここでは、食事のマナーから、謁見の間でのマナーまで幅広く学びます。謁見の間での作法については、あまり知られていないため、主に私やテレサと言った王族や貴族が講師役になります。

11:30【昼食及び昼休憩】

お昼のご飯は、学園内にある学生食堂で、私、テレサちゃん、サエナちゃん、ヘレンちゃん、マリカちゃんの5人で1つの机を囲んで食事をするのが日課だ。広大な学園には、たくさんの生徒が在学している。そのため学生食堂だけで1つの建物(3階建て)になっている。中は、異なる料理を出す食べ物屋を集めたフードコートになっており、ガラス張りの店内からは、大きな池を中心とした庭を楽しむことが出来る。学生食堂のため、1食当たりの値段が、300~600テラと安く、鷺宮食堂ヒカリさんとサトミさん監修の料理は、とてもおいしく学生たちに大人気だ。

ちなみにここの学生は、現金を一切持ち歩いていない。ここ学生食堂を始め、学園内にある購買、町の中に点在する雑貨屋などのお店には、スキルカードによる決済が可能なため、カランで暮らしていれば現金を持ち歩く必要がない。そのため、落としたり、カツアゲに遭ったり、スリに遭ったりと言ったお金に関するトラブルが一切ない。

私がいつも頼んでいるのは、450テラする『日替わり定食(小)』だ。パンとスープ、プレートに盛られた4種類の料理と飲み物(5種類の中から1つ飲み物を選べる)が付いてこの安さ。駅前にある鷺宮食堂で食べると、同じような定食でも700テラほどする。お金にあまりない学生に優しい値段設定なのだ。

食事の後は、そのまま5人で次の授業のある『第1魔法訓練場』まで歩きながら談笑する。鷺宮魔法学園の敷地はとてつもなく広い。普通の授業のある校舎と、各種鍛錬場や、魔法訓練場。野外実習場など場合によっては10分近く歩く事になる。私は、とりあえず暇な時間を見つけては、学園中を隈なく探検している。普段は体力増強を兼ねて歩いて移動しているが、咄嗟の際に空間転移テレポート出来るようにしているのだ。ヒカリさんにも止められているしね。

12:30【戦闘実技】

毎日行われる戦闘訓練。この時間で学ぶのは、武器術、体術、魔法実技の3つです。武器術は日替わりで、剣術、槍術、棒術、弓術、鞭術を学んでいます。体術は、今上流格闘術を中心として、様々な体術を学んでいます。魔法実技は、2年生になってから本格的に学んでいく予定です。

学年が上がるにつれて、より実践的な訓練になっていきます。1年生である私たちは、まだ基礎技術の段階だけど、それでもハードなのは変わりない。この授業だけは、1学年全ての生徒が一堂に集まって行われます。各生徒、魔力量や体力等個々で違うのだが、そんな事は当たり前という事で何1つ考慮されません。当たり前ですね。

今日から取り入れられるのは、体力と魔力を限界まで搾り取られてから行う訓練だ。どうも武闘大会で、私たちの対戦相手があまりにも不甲斐なかったらしい。

ヒカリさん曰く、「たかが魔力と体力を限界まで搾り取られた程度で、戦意を喪失するなんてなっていない」らしい。「その状態になった後に、魔物の大群が襲ってきたらどうするつもりなのか?」とも言っていた。

たしかにその通りなのだけど、じゃあ、どうするのかと言う話だ。それが今回の追加される訓練に繋がっている。体力も魔力も底をついた状態から始まる訓練。昨日私たちヒカリさんの弟子は、その訓練をしてみたのだけど、普段以上にヘロヘロになってしまった。訓練が終わった後は、暫く動く事も出来なかったのだ。ヒカリさんとサトミさん他、講師陣も同じことをしていたけれど、Sランク冒険者の資格を持っている人は、フラフラながらも歩いていた。ヒカリさんとサトミさんなんかは、その後、剣を交えて模擬戦闘をしていたほどだ。

訓練は容赦なく始まる。第1魔法訓練場の扉を潜った瞬間、体の中からごっそりと何かが抜けていく感覚に襲われる。訓練場の入り口で、体力と魔力を根こそぎ奪われたのだ。私たち1年は、その状態でいつも通りの訓練(武器術と体術)をやらされた。今日の武器術は剣技での模擬戦闘。訓練後、訓練場の床の上には、死屍累々と生徒が寝っ転がっていた。

「お前たち、こんな所で寝ていると、何時まで経っても魔力も体力も回復しないぞ。横になるのなら、訓練場を出てからにしろ。」

私たちと共に一緒に訓練をしている講師のスレイブさんが、フラフラになりながらも私たちに発破をかけます。たしかにその通りです。この第1魔法訓練場の建物には、『中に入る』だけで、『根こそぎ魔力と体力を奪っていく』魔法が昨日、ヒカリさんの手によってかけられました。魔力と体力の自然回復を待つのなら、建物の外に出なければいけません。私は、限界まで絞り取られた体力で、入り口まで歩いていきます。他の人たちも同様に、フラフラになりながらも外に向かって歩き出しました。

14:00【学園下校】

結局学園の門を出れたのは、15:00を少し廻ろうかという時間。それでもまだやっと普通に歩ける程度の回復です。お友達とワイワイはしゃぎながら、中央市場で夕飯の買い出しをした私は、鷺宮家に戻ると、夕食の下ごしらえをしながら予習復習をします。

夕食の後、自由時間となり、22:00に就寝となり1日が終わります。自由時間は、何をしていても許されています。私は、自室を軽く掃除をしてお風呂に入ります。鷺宮家のお風呂は、温泉でとても大きく広々としています。鷺宮家で暮らしている人すべてが利用しているため、時々侍女さんたちとご一緒する事もあります。その時は、いろいろな話で盛り上がり、ついつい長湯をしてしまう事もあります。

お風呂から上がると、私は自室のベッドの上で、体をほぐしながら柔軟をします。ゆっくりと体中の筋肉をほぐします。これをしないと翌日筋肉痛で死ぬことになるので、1日最後の日課として欠かす事は出来ません。

とある1日をレポートしてみましたが、どうでしたか?

結構ハードな1日を過ごしているでしょ。

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