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私達、『パーティ鷺宮』です。番外編  作者: ai-emu
ケイコの奴隷日記
1/13

奴隷にされた日

枷をはめられるタイミングを変更しました。

2月3日(この日付は、ヒカリさんに教えられて書き直した。)

今日この日、私たちのクラスは、袂を分けた。バスに残って私たちと、バスを出ていった今宮さんたちに。この日を境に、この2つのグループは、全く違う道を歩くのだろう。どちらが正しいのか、今の私では解らない。願わくは、私たち、バスに残ったグループが正しくありますように…。

私たちは早速、今宮さんが残していった食料を確認した。食料と言っても、クラスのみんなが持ち寄っていたのは、1食分の弁当と、菓子類、バスに積まれていた飲料水が数十本のみ。これではどう頑張っても1日しか持たない量だった。

今宮さんたちは、たしか、食料を集めながら街道を探すと言っていた。こんな何処かもわからない場所で、うまく食料を集められるのだろうか。そんな疑問を持ちながら私は、少し後悔していた。一時の感情で、分岐点を間違った方向に進んでしまったのかもしれない。

今ここに残っている女子たちは、今宮さんのグループと仲の悪いグループだからだ。というか、今宮家に敵対心を抱いている一族の子がリーダーになっている。私は、どちらにもついていなかったが、このグループに仲の良い友達がいたので残ったまで。

まあ、なるようになるだろう。その日私は、そんなことを考えながら眠りについた。

2月4日

唯一のまともな食事である弁当を、朝に食べきってしまった私。あとは、お菓子と水だけで救助を待つしかない。しかし、本当に救助は来るのだろか?そんな疑問を抱きながら、1日を終えた。なるべく動かないように、椅子にずっと座っている。なんせ、食べる物は今日1日ですべて底をついてしまったのだから。

2月5日

今日の朝、とうとう飲み物まで底をついてしまった。あとは、気力だけで救助を待つしかない。

昼頃に数十人の男たちがバスを取り囲んだ。「やっと救助が…」と思い、男たちを見ると、手には、刃こぼれを起こした剣やハンマーなど、どう見ても救助をする感じではない。しいて言えば姿かたちは、小説などでおなじみの『盗賊』。その見解は、すぐに『あたり』と分かった。ハンマーを持った男が、フロントガラスを叩き割ったのだ。あっさりと侵入を許した盗賊たちによって、バスの中が蹂躙されていく。

抵抗らしい抵抗も出来ずに、男子たちがすべて殺されていく。殺された男子から飛び散った血飛沫が、私の制服にかかった。鷺宮学園の制服であるセーラー服、私は結構気に入っていた。中学校ではブレザーだったので、高校では、セーラー服が制服のこの学校をわざわざ選んだのだ。

私たち女子は、盗賊たちに腕を掴まれて、無理やりバスの外に連れ出される。そして、逃げられないように後ろ手に荒縄で縛られていった。私を縛って余った縄は、たまたま私の隣に座らされていた友達である玉木紀子の胸あたりの縄に結わえられた。私の胸あたりの縄には、前にいる秋津早奈恵の縄尻が結わえられていた。私たちは、1本の縄でつなげられる様に地べたに座らされていたのだ。

特に酷い状態で縛られたいたのは、ここの女子たちのリーダー格である寺門聖子さんだ。彼女は、バスから引きずり出される際、盗賊に一番抵抗していた。その見せしめの為なのか、身に着けていたすべての衣服を剥ぎ取られ、全裸にされて後ろ手に縛られている。さらに腰から回された股縄が股間を締め上げたその状態で、近くにあった木の枝に吊るされた。その後、尻を数十回鞭打ちにされた。今は木に吊るされたまま、鞭打ちで傷ついた尻をそのままに、ぐったりと項垂れている。

その後、盗賊たちは、私たちの体をなぜ繰り回して、手荷物が剥ぎ取っていった。その際、胸や尻を念入りに揉まれたが、誰も寺門さんのようにななりたくないので、抵抗もせずに成すがままを受け入れていた。もちろん、バスに残したかばんは、既に盗賊の手の中だ。こうしてすべての手荷物を剥ぎ取られた後、私たちは、草原を歩かされた。後ろ手に縛られ、尚且つ縄尻を後ろの子に結ばれた私たちは、1列に並んで盗賊たちに周りを囲まれながら、盗賊の馬車まで連行されていく。そして、窓のない馬車の中に押し込められた。その際、それぞれの右足と左足を2人3脚のように縛られる。入り口を閉めると中は真っ暗になり、不安になっていく。

程なくして馬車は、どこかに向かって走り出した。

2月6日

馬車は、途中休憩のために何度か停車したが、私たちは、外に出る事は出来なかった。激しい揺れで、隣同士ぶつかり合いながら、時間の感覚がなくなった頃、やっと馬車が停車した。

外に出されると、朝日が昇り始めていた。つまり、感覚が正しければ、夜通し馬車は走り続けていたことになる。そこからは、また歩かされた。

後ろ手に縛られたまま、歩くのは案外体力を使う。ましてや、1列に繋がれているのだ。自分のペースを保てずに歩く為、さらに余分な体力を使う。私たちは、この状態でかれこれ2日間、飲まず食わずなのだ。フラフラになりながら私たちは、盗賊に追い立てられるように連行されていく。途中、せせらぎが流れる場所で休憩が入る。私たちは、1列に並んでせせらぎに直接顔を付けて、水を貪り飲んだ。なんせ2日ぶりに口にした水だ。とてもおいしかった。しかし、水は飲ませてもらったが、食事は与えられなかった。

まだ私たちはいい方だ。先頭を歩かされている寺門さんは、あれ以来、全裸のままなのだ。さらに酷いのは、鞭で背中や尻を叩かれながら歩かされている。当然、後ろ手でに縛られている腕にも、容赦なく鞭が飛んでくるので、背中側は、鞭打ちによって傷だらけだ。

私たちの目の前で、焼いた肉を貪り食う盗賊たち。私たちは、腹の虫がなくのを聴きながら、盗賊たちの食事を見る事しかできなかった。その後、数時間、休憩なしに歩かされ、盗賊たちの隠れ家に着く。そのまま一番奥にある洞窟まで連行されると、まとめて牢に入れられた。私たちは歩き疲れたのか、牢に入れられるとすぐに、後ろ手に縛ら得たまま、横になって硬い石の上で眠ってしまった。

何時間経過したのだろう。うとうとと眠る私たちの前に、盗賊がやってきて、一人ずつ牢から出していく。牢から出ていった者は、2度と帰ってこない。どこに連れていかれたのだろうか?そんな疑問を持っていると、盗賊が、私の縛っている縄尻を掴んで牢から引きずるように私を出す。牢の前で私を立たせると、そのまま背中を押して追い立てた。

私は、ふらつきながらも連行されていく。とある建物の前まで来ると、私から靴を取り上げ靴下を脱がして裸足にさせると、足枷をはめた。足枷ははめ殺しタイプらしく、一度つけられると、自力では二度と取る事が出来ないみたいだ。鉄でできた足枷を足首にはめると、肩幅くらいの長さの鎖を挟んで真っ赤に焼けたリベットを、穴に通してハンマーで叩いて鉸めてしまったのだ。足枷をはめられた後、私は、盗賊に連行されて建物の中に入っていった。

建物の中は、中央に直径2メートルほどの丸いステージがあり、そこまで花道が作られている。私は、ふぃらつきながら花道を歩くと、ステージの上に立たされた。

「これより9人目の競りを開始いたします。さあ、どんどんご参加ください。」

私は、この状況ですべてを理解した。私は今、競りにかけられているのだ。これは、この中の誰かの奴隷になるための競りだった。今まで連れていかれた子たちは、こうやって競り落とされていったのだろう。

「100。これ以上はございませんか?この女は、100テラで、ドメイク様が競り落とされました。」

こうして私は、ドメイクという男に100テラで競り落とされた。この瞬間から私は、ドメイクの奴隷にされたのだ。あとで光莉さんに聞いたのだが、私の値段である100テラ、日本円で言うと、100円らしい。私は、自販機でジュースすら買えない値段で売られたのだ。

ドメイクに競り落とされた私は、別棟に作られた牢屋の中にた。そこで盗賊に後ろ手に縛っている荒縄を解かれ、新たに首輪と手枷とつけられた。まずは首輪を付ける。背中側で合わさった首輪に、真っ赤に焼けたリベット入れられ、ハンマーで叩いて鉸められた。これで首輪を取ることが出来なくなる。この首輪には、胸元まで伸びる鎖が取り付けられており、鎖の端には、肩幅程度に左右に伸びた鎖が取り付けられていた。

次に、手枷が両方の手首にはめられ、首輪から延びた鎖にリベットで鉸めて固定された。足枷に続いて、鎖により首輪と手枷が固定され、二度と外せないよう嵌め殺しにされたのだ。私の両手は、手枷と鎖によって、体の正面、それも頭の先から腰のあたりまでしか動かすことが出来ない状態にされた。もう背中に手を回すことはできない。さらに、今着ている服を脱ぐことも着替えることも出来なくなってしまった。

私はその状態でまま土下座をして、ドメイクを待っていた。いや待たされていたという方が正解か。土下座は、盗賊に強制されてやらされたのだ。盗賊は、土下座をしている私の後ろで、首輪につけられた犬用の鎖を持って立っている。

この建物は、鉄格子を挟んで、部屋が2つ並んでいる。1つは、今私が土下座をしてる土間。私は、踏み固められた土間の上に直に土下座をしている。

もう1つは鉄格子の向こう側、一段高くなった石造りの床に豪華な絨毯が敷かれ、黒革のソファーと大理石の机が置かれた部屋。机の上には、高級なワインが置かれている。主人と奴隷の身分の差が、この部屋だけでも垣間見れていた。

その豪華な部屋に、ドメイクが従者を連れて入ってきた。ソファーに座ると、従者が私に向けて命令してきた。

「女、ドメイク様が、醜い貴様の顔を見られる。面を上げい。」

私は、従者の命令通りに体を起こしてドメイクを見据えた。ドメイクを私との距離は、鉄格子を挟んで約5メートル。そこには、ぶくぶく太った中年の男がワイン片手に座っていた。

(この男がドメイク。私のご主人様になる男)

そんなことを思いながらも、盗賊に教えられた口上を述べた。

「本日よりドメイク様の奴隷になりました。私には名はありません。どうぞ、ドメイク様のお好きな名をお付けください。」

私がそう言うと、ドメイクは薄気味悪い笑いをした。

「ほっ、ほっ、ほっ。貴様の名前を儂が付けてもよいのか。そうだな。貴様を『メス豚』と呼ぼう。」

「恐れながらドメイク様、『メス豚』はすでに何人か奴隷の中におりますが。」

従者の一人がドメイクに進言した。

「そんなにおるのか。だったら、今までの『メス豚』には、後ろに1号2号と番号を付けるように。この女は、『メス豚何号』だ?」

「この女は、『メス豚10号』でございます。」

「おい女。貴様はこれより『メス豚10号』だ。よい名だろう?」

ドメイクがケイコに名づけた名を面白そうに伝えた。どんなに嫌な名でも、ケイコは、肯定しなければいけない。それはドメイクの奴隷だからだ。奴隷は、名前すらも、主人が名づけたならば改名しなければいけないのだ。

「はい。この醜い奴隷に、とてもいい名前を付けてくださり、ありがとうございます。私はこの瞬間より、ドメイク様が名づけてくださった『メス豚10号』と名乗らせていただきます。」

そういって私は、額を土間の土に付けるように土下座をした。

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