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第4話 うけついだもの

風邪だよ熱だよ誰か助けて←


ハーイ皆様おはこんにちばんは!ハイテンションな私千嶋桂華(38℃)でっす★

あれですね、うん。

笑子マジ暗い!もう書きたくないよベイベー!!((

なんでだろうねーなんでこんなに暗くなったんだろうねー

打ち切りにしたろうかこの話。ていうかしちゃえ


「もう、6年たったのよ。」


窓の傍で新幹線を眺めていた私に届いたその声は、私を産んだ女の人の声だった。


「あぁ? 何がだよ。」

「ほら、あれが出来てから6年くらいじゃない?」


あれ――私を示すその固有名詞。親が共にこの部屋に居るときいつも耳にする単語。


「あ? 俺が知るわけねぇじゃねーか。んな昔のこと。」

「何よ、あんたの娘でしょ……まあ6年なのよ、6年。」

「だからどうした。まさか入学資金なんかを出せってんじゃないだろーな。」

「当たり前でしょ。学校なんて面倒なとこ行きたくもないわ。」

「ならいいけどよぉ……ぶっちゃけお前、“あれ”どうするつもりなんだよ。」


どうするつもり、そういえばこれも最近よく聞く言葉だ。言葉の意味は分からないけど、お父さんやお母さんの言い方を聞く限り、良い意味の言葉じゃないんだろうってことは分かる。


「どうするって……どうしようもないじゃない。」


「だから産んだときに殺しときゃよかったんだって。」


「今更言ってもしょうがないでしょ、第一殺してたら私今頃警察行きじゃない。」

「はっ、今だって育児放棄で十分捕まるだろ。」

「何よ、食事だってちゃんとあげてるし、屋根のある立派な家だってあげてるじゃない。」


その答えを聞いた男は突然、窓を見つめていた私の襟を掴んで引き寄せた。


「ま、こいつが将来お前を恨んで死なないように気をつけとけよ。」



私を覗き込んだ“おとうさん”の瞳は、日本人では無いかのような明るい色をしていた。“おかあさんの”の髪は、染められたものではない綺麗な栗色だった。

この顔は知ってる。窓ガラスに映る私の瞳と髪、まるで混血児のような無駄に高飛車な顔立ち。


受け継いでしまった。あの二人から私は血を受け継いでしまった。


その事実に気づいた私は、突然目の前の二人の人間がおぞましく思えて、叫び声をあげながら男の傍から離れた。




何かを殴る音や罵声がしばらく聞こえたけど、私が何も言わなかったらそのうち男と女は居なくなった。



体中の痛みも気にならないほどにほっとした私は、また窓の外を眺めだした。






それから一ヶ月ぐらい後、私は捨てられ、おにいさんがやってきた。

 


暗いよベイベーーー!!!!((黙

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