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三年後離縁予定の妻ですが夫が離してくれません。何故?  作者: もも


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よろしくお願いします

 「君を愛することはない」と言ったのは 結婚式を挙げたばかりの三歳年下で金髪碧眼の美形の夫十八歳。

没落寸前のハワード公爵家 嫡男オリバー様。


対する私は大金持ちノーフォーク伯爵家の令嬢。見た目は茶色の髪に黒い瞳で地味。

だが実家は金がある。どれくらい金持ちかと言うと 王家の次の次 くらいだ。


私は結婚せずにのんびり暮らすつもりだったのだ。お金持ちだからね。

家族も認めてくれていたのに公爵家から縁談が来てお父様が欲を出した。


そんな 夫に「白い結婚で構いません。 三年間我慢してください 、そうすれば離縁しますわ 」と言った私は転生者。

ここは前世 読んでいた Web 小説の世界。


夫はこれから三年後 ヒロインと出会い「 真実の愛」とやらを見つけ 妻と離婚し 愛する人の手を取るというストーリーだった。


いずれ 浮気する夫に尽くすつもりはないが 友達 ぐらいにはなりたい。

三年間も ギスギスして暮らすのは嫌だ。


 前世では持たなかった地位と財力 、魔法と 「美男子 の夫」を持つという権力を楽しませていただくつもりですわ。


十八歳 なんて 前世では高校生ですものね。 自分の美しさに比べ嫁が地味で気に入らないのは分かるけど ここは 現実。 政略結婚の意味が分かってないのね。

嫌なら没落すればいいのよ。




「本当に三年間でいいのか?」


「はい私はお飾りで十分です。 でも私を邪険に扱わないでくださいね。 使用人 や 社交界で侮られるのは嫌です」


「そんなことはしない」


結婚したからと言って本当の夫婦にならなくてもいいと知って安心する夫。

女性としてのプライドが傷ついたけどまあいいわ。


「そのためには 初夜を偽装 いたしませんと。 さあ これからベッドの上で転がりますので 見ないでくださいね」


「あっ、ああ」



ごろごろとベッドの上で数回転がる。皺も寄せた方が良いのかしら。 さあこの上に指を切って血を滴らせれれば出来上がり。


ベッドサイドの机の上に置いてあるペーパーナイフに手を伸ばした時


「な、何をしている?」


「血が必要なので傷を付けようかと」


「私が切る。女性の 指に傷をつけるなんて…」


「こんな傷直ぐに治りますわ」


「それでも君に傷をつけさせるわけにはいかない」


そう言うと指を切り血を垂らした。あら少しは女性だと思ってくれたみたい。

ベッドの上で転がるのもやってもらえば良かった。恥ずかしかったのに。


指に治癒魔法をかけてあげたら驚いていた。傷くらいは治せる力はありますの。転生チートですわ。


「休む前に約束していただきたいことがございます」


「約束?」


「はい、約束です。オリバー様は魔力が多いので子供は出来にくくても疑われません。私もそこそこ魔力がありますので口を挟まれることはないと思いますの。良かったですわ」


「まあそうだな。私は強大な火と水の魔法の属性を持っているからな」

胸を張るオリバー様。お子ちゃまか。


「ですが社交界に出る時は仲良く見せる必要がありますので必ず私をエスコートしてくださいね。屋敷でもですわ」


「もちろんだ」


 前世のWeb小説でよくいたのよね。 奥さんじゃない人を連れて出るクズ夫。愛人を伴って夜会に出るとか常識ないの?と読んでて思ってた。必ず破滅してたから良いけど。


「お互いを名前で呼ぶこと。三年で離縁すること。別れるときは持参金は返していただくこと。表面上は夫婦の振りをすること。この三年で公爵家を立て直すこと」


持参金があれば一生食べるのに困らないだろう。こちらではお嬢様だが前世では庶民だ。一人でも生きていけると思う。でも無くならないように手助けはしようかなと思う。ここにいる間だけでも。減るの嫌じゃない?


まあ私に甘いお父様が離縁されたことに黙っているとは思えないけど。


「良いだろう」


「ではそういうことで契約書を作りましょう。三年間よろしくお願いしますね。オリバー様」


「ああ、よろしく頼む」



「さあ寝ましょうか?私はソファーで寝ますのでベッドでお休みくださいませ」


「いや、君がベッドで寝てくれ。女性をソファーで寝かすなんて考えられない」


「ではベッドの端と端で眠りましょう。こんなに大きいのですから落ちないと思いますわ」


ベッドは数人寝ても大丈夫そうな大きさだった。


「じゃあ、そうしようか」



こうして私達の初夜は平和に?終わったのだった。


読んでくださり、ありがとうございます!楽しんでいただければ嬉しいです。

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