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決闘

 第二十一話です。


 決戦!


 今日もよろしくお願いいたします!

21


 結鶴は燃え盛るアパートの前に立つ。


 即座に気配を感じて、壁際に立つと、前に立っていた場所に銃弾が撃ち込まれる。


 旧ソ連製の拳銃・・・・・・マカロフだ。


 すぐに燃え盛るアパートから、老兵こと鈴木建が飛び降りる。


 ガラスの割れる音がして、二階からの転落だが、本人は血をたらしながら、こちらに歩き出す。


 その表情は何故か、笑顔だった。


 結鶴はベレッタを構えるが、老兵は即座に走り出し、すぐに懐に入った。


 銃弾を跳ね除ける。


 そして、蹴り上げる。


 結鶴は思わず、悶絶するが、さらに膝蹴りが入り、鈴木は銃を突き付けるが、即座に頭突きをして、態勢を持ち直す。


 頭突きにより、鈴木の顔面は鼻血まみれだ。


 爺さんのくせに異常に強すぎるぞ・・・・・・


 結鶴はベレッタを探すが、すぐに無意味なことだと悟る。


 気が付けば、鈴木も拳銃を見失った。


 となると、残るは・・・・・・格闘戦!


 結鶴はサバイバルナイフを取り出す。


 老兵も同様の所作を行う。


 そして、動かない・・・・・・


 軍事の基本として、格闘戦では最初に動いた方が負ける。


 故に動けないのだ。


 燃え盛るアパートの外で、若者と老人がナイフを片手ににらみ合うという、殺伐とした光景が広がる中で、鈴木がナイフを投げつけてきた。


 飛び道具かよ!


 結鶴がナイフを避けると同時に鈴木が懐に入る


 そして、鈴木は結鶴の右手を脇で絡み、そのままホールドして、捩じ上げる。


 オーソドックス過ぎる関節技だ。


 すぐに靭帯が切れる音がして、骨まで折れた。


「うぁぁぁぁぁぁぁ!」


「はははははははははは!」


 こいつ・・・・・・俺の骨を折って、笑いやがった!


 利き腕がやられれば、十分な格闘戦は出来ない。


 気が付けば、老兵は背後に回り、結鶴の首に手をかける。


 首の骨を折るつもりだ。


 死ぬのか・・・・・・俺は。


 しかし、一発の銃声が聞こえる。


 狙撃?


 人が倒れる音が聞こえた。


 背後を見ると、鈴木が脳味噌をたらしながら、倒れていた。


 絶命だな・・・・・・


 だが、白昼堂々と狙撃などと・・・・・・


 すると、組員たちがやって来る。


「若ぁ!」


 柴田が泣きながら、走り寄ってくる。


「・・・・・・利き腕を折った。例の腕の良い闇医者のところへ連れていけ」


「若ぁ・・・・・・生きていて、良かったよぉ・・・・・・・」


「このクソジジイが! よくも、ウチの若を・・・・・・」


「もう、死んでいるよ、ずらかるぞ。清掃班を警察の鑑識が来るまでに用意しろ。連中とグルとは言え、証拠は一つも残すな」


「若ぁ・・・・・・良かった」


「いいから、腕を直すから、早く、車に乗せてくれ」


 そう言うと同時に急いで、車に乗る。


 気が付くと、清掃班が来る前に公安部の車両がやって来ていた。


「あぁ・・・・・・遅かったかぁ」


 そう言ったと同時にスマホに着信が入る。


 非通知設定だ。


「スピーカー」


 そう言って、組員がスマホをスピーカー設定にする。


「倒したそうね、老兵を」


 四条彩音だった。


「右腕が折れた」


「それだけで済んで、幸いよ。あなたのところの特殊部隊が連中の家を強襲して、最終的には小石川本人を殺すそうね」


「あぁ、だが、ある程度の幹部は残すさ。ウチを敵に回すことがどういうことかを知っている奴がいないと、恐怖を伝えることが出来ないだろう?」


 四条は笑い出す。


「あなた、生粋の悪党になれるわね・・・・・・その時、あなたと敵対関係でいるか、こうして、また、共闘できるかは分からないけどね」


 結鶴は四条の笑いが悪女そのものだと、思いながらも、気になっていたことを質問した。


「何故・・・・・・警察官のあんたが俺たちを利用した?」


「聞きたい?」


「まぁ、個人的な疑問だよ」


 四条は「ふふ」と笑い出す。


「それを話すのはまだ、早いわね、坊や・・・・・・とにかく、事件は乱暴に解決された。あなたがどんどんと最強の闇社会のドンへと駆け上る様子をじっくりと拝見させていただくわ。これから、数十年とね」


「そして、頃合いが来れば、逮捕するんだろう?」


 結鶴も笑っていたが、唇は片方の側にだけ、釣りあがっていた。


「じゃあね、未来のゴッドファーザーさん」


 そう言って、通話は切れた。


「恐ろしい女だ・・・・・・」


「若をゴッドファーザーと言うなんて・・・・・・」


 映画オタクの大村がそう言うが結鶴は「ファルコーネファミリーか・・・・・・そうだな・・・・・・それも面白い」とだけ言った。


 夏の蝉の声がうるさい昼下がりだった。


 腕が尋常じゃないほどに痛く、死にそうだった。


 続く。







 次回、第二十二話 因果応報


 真性人間のクズ、処刑。


 乞うご期待!

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