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最後の闘争

 第十九話です。


 最大の敵、老兵が登場。


 今日もよろしくお願いいたします!

19


 足立区にある、風呂無しアパートの一室で老兵こと鈴木建は眠りこけていた。


 今日も何も起きないな・・・・・・


 京都の若木組の事務所に爆弾を仕掛けて、追手として来た、組員を返り討ちにして以降は平和な日々が続いている。


 ここまで、足が付かないのは組織のカモフラージュが上手く行ってるのだろうと、鈴木は感嘆としていた。


 自分は自他共に認める、単純な人間だ。


 学生時代に安保闘争にのめり込んだのも、それは善と悪の戦いだからだ。


 より良い、社会のためには全世界社会主義革命が必要だと言うのに、誰も何も理解しなかった。


 そして、世の中は腐り続けながら、変わっていく。


 今の社会のSNSとかもよく分からない・・・・・・あんなのがあるから、社会が悪くなると組織の人間の多くも言っている。


 かと言って、テレビもニュース番組以外は観ていない。


 まともな政府批判を行えるのが、テレビしかないのだが、バラエティはダメだ。


 タレントが早口過ぎて、年寄りを淘汰しているようにしか思えない。


 そして、くだらない。


 そんな風に若者に媚びてはいるのに若者はテレビを見ずにティックトックとかいう中国製の何か、動画のサイトしか観ていない・・・・・・


 皮肉としか、言いようが無いな。


 時代は変わり、自分も時代遅れの男なのかもしれないが、自分は若者が嫌いだ。


 頭の良い若いのは戦争を外交の手段としてしか、見ずに頭の悪い若者も外国人排斥を謳う政党などに票を入れる。


 なら、自分が今の世の中の全てを破壊して見せる。


 社会主義の勝たない世の中などはおかしいし、間違ってもいる。


 それが自分の生きる意味なのだとも思えてきた。


 すると、使い方の分からないスマホに連絡が入る。


 中核派の幹部からだ。


 こいつは嫌いだ・・・・・・


 年中、女の活動家にセクハラをして、かならず、電話をする時は若い女の活動家をレイプしている時なのだ。


 気に入らない・・・・・・


 自分はもう、六十歳を超えているので、性欲が無いに等しいのと、もう必要性を感じないから、何も処置を施していないのだが、この幹部はバイアグラやら、何やらの強壮剤に頼ってまで、まだ、性に執着しているのが気に入らない。


 出来れば、こいつも粛正したかった。


 そいつから、電話がかかっている。


 出ないとうるさいので、出ることにした。


「建・・・・・・」


 幹部は言葉を震わせながら、電話で語り掛ける。


 自分の名前を呼ぶのも気に入らなかったが、女を相手にしていない・・・・・・


 本当に深刻な状況らしい。


「・・・・・・どうした?」


「大変だ・・・・・・ヤクザが俺の家に攻めてきた・・・・・・女も殺された・・・・・・・どうすればいい?」


 知らない。


 死んでしまえばいい。


 だが、不思議とその言葉は口にしなかった。


 半世紀も共闘してきた、戦友とは言い難い程にこいつの腐った面は見てきた。


 だから、同情などはしないのだが・・・・・・


「お前の所にも来る・・・・・・誰かが俺たちの居住場所をバラしたんだ・・・・・・俺はダメだが・・・・・・建!」


「何だ?」


「死ぬなよ! 向かって来る敵は全て、消せ! 俺たちは革命の戦士であって、社会主義革命の行われていない、社会を全て、消すのが目的だ! 連中は資本主義の手先だ・・・・・・殺せ! 俺の遺言はそれだけだ! 殺せ!」


「分かった・・・・・・向かって来るヤクザを殺せば良いんだな?」


「あぁ・・・・・・」


 電話の向こう側から、ドアを蹴破る音が聞こえる。


 それを聞いた後に電話を切る。


 そして、区の放送がかかる。


(こちらは足立区役所です、付近でガス漏れが発生したためーー)


 警察がどうやら、自分を殺す為だけにこの一帯を閉鎖したか・・・・・・


 そして、来るのはヤクザか?


 最高に腐敗した、敵じゃないか!


 こいつらをなぶり殺しにするというのは何という、褒美なんだ!


「あっははははははははははははははは! くくくくくくくうい!」


鈴木の中で笑いが止まらなかった。


 最高だ・・・・・・


 装備は何を持っていけば良いだろうか?


 戸棚から、旧ソ連製のマカロフを取り出す。


 アパートの階段を駆け上がる音が聞こえる。


 さぁ、来い・・・・・・


 警察であろうと、ヤクザであろうと、私の最後の戦いに相応しい、強さと腐敗を見せてくれ!


 鈴木は装備を決めると、ドアを出て、すぐに銃弾を放った。


 特殊部隊員だろうか?


 すぐに倒れて、応戦の銃撃が十倍以上は降り注がれる。


「あはああぁっぁぁぁぁぁははっははははははは!」


 鈴木は狂喜乱舞していた。


 時刻は午前一〇時二分。


 足立区の木造アパートが戦場と化していった。


 続く。


 次回、第二十一話 戦闘マシーンの本能


 最終決戦が始まる・・・・・・


 乞うご期待!

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