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交差する赤と白

台風は颯爽と去っていった。


「びっくりした」

「すいません。ちょっと言い方はきつい方ですが、基本いい人なんで」

「うん。それはわかったから大丈夫」


両手を広い空に向かって突き上げて大きく伸びる。青い空、青い海、赤茶色な古いレンガ道に緑の芝生。そのままゴロンと寝転がる。


「いい天気」

「そうですね」


「ここってさ、随分静かだから不思議。波の音とか聞こえる」

「ヴェネツィア内の喧騒もいいですけど、こういう場所も素敵ですよね」

「なんか、オブジェとかあるし。異国ー!って感じ?」

「そうですね。あ、でも昔来たときは荒れてました。ここ、再開発の結果なんです」

「そうなんだ。荒れていると近づきたくなくなるから、余計に人が来なくなるよね」

「まあ、わざわざ危険な場所に行きませんよね」


たむくんと芝生でゴロゴロ。俺までポメラニアンになったみたい。


「明日は移動だよね」

「はい。イタリア内をゆっくり自動車で回ろうと思っています」

「なら今夜は深酒できないね」

残念だなー、と言えば。

「大丈夫です!日報のご褒美アイテムにアルコール分解ドリンクをもらっています!」


大変素晴らしい笑顔の田村さんはくろねこ印のマジックアイテムらしい栄養ドリンクを突きつけてくる。グッジョブマークのくろねこがさらに煽ってくる。


「なんで、なんなら今からビールで」

「いや、昼から飲酒はしたくないんだ」

「せっかくのいい天気ですが、そうですか?なら頂いたガヴィにバローロとバルバレスコを追加して、合わせて食事もテイクアウェイして夕飯はどうですか?」


酒乱確定のたむくん。部屋飲みは必須だろう。だけど、バーも捨てがたい。


「ちょっとだけバーで飲んでから部屋飲みしよっか」

「いいですね。今日は朝も早かったから早目に戻りましょうか」

「いいね。のんびりしたい」


左手の時計を見れば14時回ったところ。

この時計は成人式に親から貰ったんだった。


銀色の時計を空にかざす。うん。

「あ、せっかくなんでアマローネも飲みましょう!あとバーならカルネ・クルーダ・バットゥータとかも。白トリュフが終わってるのが悔しいですね」

「なにそれ?なんか魔法とか?」

「牛肉のたたきです」

「日本語だと普通!?」


あーあ、楽しい。

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