食べ物と記憶
次は揚げ物。
普通に考えたら別に普通なはず。
カラマリフライから先に食べる。
ころもが薄いからイカの食感がダイレクトにくる。
噛みちぎるのが大変。薄皮が付いていてころもごと剥がれてしまう。もう少し下拵えを丁寧にして欲しいな。
イカ自体は旨味たっぷりなのに、ころもが浸っていた黄色いおかゆには味がない。せっかくのころもが勿体ない。
「この黄色いペーストはいらないかも」
「ん?ポレンタのこと?」
「ポレンタ?」
「そうそう。ポレンタ。とうもろこしとか小麦粉を練ったやつ。ドイツとかだとじゃがいもを練ったのもあるよ」
「こっちの四角い焼いたやつもポレンタです。まあ、イタリア版お弁当のスパゲッティです。油を吸わせて、最後に食べたり混ぜて食べたりします。腹持ちがよくて乾燥した粉をふやかすだけで食べれるのでご家庭のランチとかで食べます」
「夏場の素麺みたいな?」
「そんな感じですね。なので味がないのが前提です。コッテリが好きなら小魚のフライとタルタルソースをポレンタと混ぜて食べれば一食ですし、フライにモルトビネガーとかバルサミコ酢をかけて混ぜて食べるとさっぱり食べれます」
「学生さん向けの食べ方ねd(^_^o)」
タラのペーストにオリーブオイルをスプーンで垂らしてみる。白が緑色から透けてみえて綺麗なコントラスト。
「から!?」
「あら?辛口タイプのオリーブオイルは初めて?」
「オリーブオイルもいろいろと種類があります。このペーストは普通、オリーブオイルでスパイス感とか味変するんで胡椒とかケッパーとか使わないんです」
「なに?微妙にdisられた気がo(>_< *)(* >_<)o 」
「気のせいです」
「あ、でも慣れると美味しい。もったりしたオリーブオイルとこのペースト相性いいね」
「白ワインとも、よ☆〜(ゝ。∂)」
コーラを飲みながらいくつか気になったことを伝える。
「結構食べたね」
「油は腹に溜まりますからね」
「あら、まだいいでしょ?これ、御礼。白ワインとサラミ、とびっきり辛いヤツ☆〜(ゝ。∂)」
結局、勝負には負けてしまった。
おすすめの白ワインに揚げ物。白身魚のペーストにポレンタは薄めに焼いたやつにしてもらった。
「これだとトルティーヤですね」
「お米もそうだけど、穀物は千変万化だね」
「タコスならミラノ駅前とかに美味しいお店があります。個人的には栄駅近くにあるタコス屋が好きです」
「たむくんおすすめか。俺さ、名古屋って仕事ぐらいしか行ったことないんだよね」
「なら来た際は声かけてください。安くて朝まで飲める店あります」
「ごめん。そんな元気ないから、美味しくてちょこっとで。あと綺麗なお店をよろしく」
「綺麗なお姉さんのお店は知らないん」「違うから。そういうのはノーセンキュー」
もうすぐ、お昼どき。
お店も混んできた。観光客相手だからイマイチとかの声もあるけど、お店の人も真剣に働いている人もいる。
そういうことも、ポメラニアンさんのお店探しの嗅覚は抜群だった。




