表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

キツネに会いました。

「っはぁ、っはぁ、っ…………」

走った。

走って走って…………。

迷子になった。

いや、あの施設から離れる予定だったし、好都合と言ったら好都合なんだけど…………。

自分自身がこんなに遠くまで走れるとは思ってなかったから。

…………でも。

これからどうしよう。

野宿するわけにはいかないし…………。

…………あそこにあるのってなに?

なんか赤い柱が交わってるんだけど。

あ、鳥居ってやつ?

あまり見たことないから何かと思った。

まぁ、いいや。

どうせ何もないし、行ってもなにも変わらないでしょ。


…………へぇ、ここが神社、ねぇ。

石の階段。そこらへんは雑草だらけだし。

なんか……思ったより地味…………。

と。その時。


フミャオ!


肩が反応してビクンと跳ねる。

な、何?

猫の鳴き声(?)がした方を見ると。


フミャァァウ!

ヴヴヴヴっ!


動物二匹が取っ組み合っていた。

一匹は猫。

もう一匹は…………猫、じゃなないな。

しっぽは小麦色でぶわりと膨れ上がっているし、耳は同じ小麦色で、こちらも猫と比べると一回り大きい。

なんだ?この生き物は?

…………キツネ…………か?

いや、ここ都会っていえば都会だよ?

そんなところにキツネなんて。


ヴヴヴう。

フミィァオ!


喧嘩エスカレートしてない?

今にも鋭い爪でひっかきそうな勢いで喧嘩をする猫とキツネ(?)

ちょっと、待ちなさい待ちなさい。

そんなんじゃどっちかが怪我しちゃうでしょ?

私はそろそろと近づいて叫んだ。

「こ、こらー-!」

…………もっと効率的な止め方はないのか私…………。

でも私も焦ってたからこんなのしかできない…………。

と思っていたら。

 

タタッ。


猫がしっぽを悔しそうに揺らして、どこかへ行ってしまった。

猫はどこかへいってしまったけど、キツネは大丈夫かな………。

私が、ふ。と視線を下に下げたら。

きらきらキラー!

そんな音が聞こえそうなぐらいに目を輝かせて、キツネが見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ