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魔性の娘
よく妻に「まったく、娘ばっかり贔屓して!!」と怒られる。そんなつもりは無いのだが、やはり父親は娘に弱い。
人懐っこく、私が仕事から帰ればギュッと抱き付いてくる娘に思わず頬が緩む事はしばしばだ。
「とーちゃん かたぐるまー」と言われれば肩車をし、「とーちゃんおんぶー」と言われればおんぶする。スベスベでムチムチな脚が最高な娘だ。
寝るときにも手を握ってあげる。妻は「離れなさい!!」と口煩いが、そのうち大きくなったら言わずとも娘の方から離れていくだろうから小さい時くらいはイチャイチャさせて欲しい……。
「とーちゃんと寝るー」
この日も娘の隣に寝転がり、娘の手を握りながら寝かしつけていたが、妻が来ると「かーちゃんと寝るー」と私を布団から押した。
「えっ? とーちゃんとは?」と聞くと「いらないー」とバッサリ…………娘よ、そりゃないぜ(笑)
やはり三歳と言えど既に娘は『女』を使いこなし始めている。父親は雑に扱っても直ぐにデレるチョロい奴と思われているのだろうか……(笑)