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魔女の住処へ

そろそろ終盤に近づいてきました。

魔女には会えるのでしょうか?

「羅美、今日は本番だ。準備しろ。」

目が覚めると厳重装備の弥生が立っていた。本番とは?今まで魔獣を倒してきていたが、本番というと…魔女?!そんな突然言われてもあたしはまだ1年少ししか戦いの経験はない。魔女がどんなものかも分からないし、ましてやまだ完全に弓の使い方に慣れてはいない。しかし、弥生が言うにはもう魔獣がこれ以上増えると街が被害に合うのも遅くはないという。

「あ、あのさ、魔女ってどこにおるん?」

弥生は静かに答えた。森を抜け、隣国の魔術師に結界を開いてもらうしかない。隣国の魔術師はカトタル・キルナードというらしく、弥生は隣国への入国権を持っているらしく、弥生が先にカトタルを隣国とルネシアの間にあるあの、草原に呼び出してくれるという。そこで2人で魔女の住処に行き、倒すというのだ。まずはルナルドのとこで武器をまとめて、レニアンに応急薬を貰っていくらしい。また、弥生はカブを飛ばした。

「ルナルド、今日が本番になる」

武器屋について入るなり弥生はそう告げた。ルナルドはうむと言うと少し腕を組み考えた後、良いものがあると倉庫に行ってしまった。正直、あたしにはまだ実感はない。魔女さえ倒せば平和にこの街で暮らせると思っていたからだ。この時羅美は「死のうとしたらここに来た」ことを忘れ、平和になった街でみんなと暮らしたいと思っていた。ルナルドが戻ってきた。

「魔女も元は人間だ。焼けばその体と呪いは消える。火炎放射器を持っていくんだ。油なら弥生はあの自動で動く荷台のようなものに使っているものでいいだろう。」

自動で動く荷台のようなもの…原付のことか。にしても、魔女は元は人間だったとは驚いた。

「それとこれはカテヤカタに輸出するために作っていた銃だ。致命傷を負わせるにはもってこいだろう。そしてナイフ、ただのサバイバルナイフじゃあダメだ、これのナイフのギザギザした部分はノコギリの役目がある。骨も力があれば切れるだろう。」

弥生は少し笑顔になり、ありがとうと言い武器屋を先に出てしまった。するとルナルドが声をかけてきた。

「2人は、同じ境遇でこの世界に来た。きっと何かの力が働いて勇者を召喚したんだと思う。君たちならやってくれると思ってるよ…死ぬなよ。」

フラグ立ててくるのやめてくんない?!まぁ、でも本当に死んで欲しくないと思われるのは嬉しい事だ。人から嫌われて育った羅美にとって、人の役に立つ事をして生きる意味を得ることが出来るのは嬉しかった。ルナルドに別れを告げ、弥生はレニアンに会いに行っていると思い武器屋を出ると、弥生は待っていてくれていた。

「さ、ラビー家に薬を貰いに行くぞ。」

広い街だが、原付で走るとそんなに時間はかからない。レニアンは元気にしてるだろうか?ラビー家の薬屋に着き、ドアを開けた。

「羅美!それに弥生じゃない!最近はあまり街で見かけないから心配してたのよ…怪我でもしたの?!大丈夫?」

元気に飛び出てきたレニアンだが、少し不安そうだったから、怪我はしていないがこれから魔女を退治しに行くために薬をもらいに来たことを話すと、棚からたくさんの瓶をかき集めて布袋に詰めてくれた。

「これは切り傷のために包帯と、治癒力を高めるスヤの葉よ、これを貼り付けてから包帯を巻いてね。この青い薬の瓶は、全体の傷の痛みを消してくれるかわり、自分の限界がわからなくなってしまうから、大怪我を負っても、死にそうになっても気づかない。本当に大変な時に飲んで。力を増量させる効力もあるから。」

泣きながらレニアンと母に見送られ、隣国まで弥生と行くことにした。途中弥生は話した。もし私がやられても戦い続けろと。弥生がやられる程強いとは、そんなものがあたしに倒せるのか不安で仕方なかった。

「入国許可証を。」

「まて、この方は弥生という、魔獣退治をしている少女だ。」

奥から偉そうな人が出てきて部下にそう言っていた。やっぱりあたしは入れないみたく、国の大きな門の前で警備隊と待つこと30分。お年寄りと戻ってきた弥生がいた。このお年寄りは例の魔術師で、カトタルらしい。カトタルは、いいのか、帰ってこれるかわからないのだぞ。と言っていたがあたしも弥生も気持ちは同じだった。

「命をかけて街の平和を守るんだ。」

流石に3人も原付には乗れないので、歩いて、弥生は原付を押しながら草原へ向かった。街や国に被害の出ないよう離れた場所に着くと、カトタルは魔法陣のようなものが書かれた大きな紙を開いて謎の呪文を唱えた。すると魔法陣の上にぼんやりと黒いモヤが出来て、ハッキリと見えた時は、真っ黒の鍾乳洞のような所だった。恐る恐る弥生と入る。カトタルは何も言わずに後ろから見守っていた。

「来るっ!!」

弥生がそう叫んだ時目の前から魔獣が走ってきていた。弥生のとっさの判断で魔獣の目を貫いた矢からは血がボタボタと垂れていた。あたしには注意力がない。それを身にしみて感じた。

その後何度も色んなところから魔獣は襲ってくるが、矢は大量に持ってきている。なんとか魔女の住処の扉に着いた。

次回、魔女との対決の始まりです。

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