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幼女が保護者な男の話  作者: やまき
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新生活始ま…らず転生することになる



[行ってきます]

誰もいなくなったまだ不慣れな家に別れを告げ俺は出勤した。

俺の名前は田中智也。この春から社会人になる。いや、今日から社会人として始まるといってもいい。そんな俺はまだ真新しいスーツに着らされながら会社に向かった。





高校生までの俺は友達を作れず、いじめられているわけではなかったが教室に居場所がなく学校にいる授業の無い間は基本人目につかないような場所で本読んでばかりだった。


家でも高校に入った辺りから家族と話さなくなり逃げ込むように部屋に籠っていた。学校でも、家でも自分の居場所が無いように感じるようになった俺は本の世界に居場所を求めるようになった。


本を読んでいる間は本の中の登場人物と一緒に冒険しているようで楽しく本の中の登場人物と一緒に笑いあったり泣きあったりしていれるような気がした。だが、それも本を読んでいる間だけで読み終わるといきなり自分だけ取り残されるようで寂しかった。



そんな俺だったからこそ社会人になり働くことに不安があったがそれ以上にここでなら俺の居場所が出来るかもしれないそんな期待に見に溢れていた。



昔のこと、(といっても最近のことだが)を思い出していると建設中の建物の前の道路に差し掛かった

「にしても高いな」


ふと見上げると上に建設に必要な荷物を持ち上げている最中だった。何気なくそれを見ていると突然クレーンのワイヤーが外れ荷物が落ちてきた。

「やばっ」

そう思いこの場を離れようと前を向くと荷物が落下すると思われる場所の近くに通学中の子供がいた。

それに気づいた後は頭で考える前に体が動き走り出していた。

[ガシャーン!!]


とても大きなおとが辺りに響いた。俺の前には突き飛ばされて驚いている子供がいる。

[よかった…]

そう言葉では出てきたが何一つ良くはない。俺の上には落ちてきた荷物がのっているのがわかった。俺はそれ以上なにも言葉にできず、思考もまとまらず、ゆっくりと目を閉じた。


田中智也は18歳の若さでこの世をたった。




もう目覚めることのない眠りについた気がする。そう思った俺だが目に写っているのは見たこともないような20歳ほどの銀髪の美女だった。


俺は失礼だとは思ったがその美女の顔から目が離せなかった、完全にみとれていた。

[ありがとうございます]

いきなりお礼を言われてしまった。俺と彼女は初対面だ。訳がわからん…。


[すいません、いきなりじゃなにも判らないですよね、貴方の今の状況や私のお礼の理由を説明しますね]

俺が言葉を返せないでいると彼女がそう言い説明したくれた。

[まず、最初に貴方は先程亡くなりました。]

彼女はそう言った。


[えっ…]

とっさにそう声はでたがすぐに思い出した、俺はさっきの落ちてきた荷物潰され死んだんだと理解できた。その瞬間新生活を夢見ていた俺は酷く悲しくなり憤りを覚えた。だが、死んでしまったってことはもうどうしよもないと言うことだそれにまえの彼女に八つ当たりしても意味がないと切り替えた。

[そうでしたね、あのならなおさらなんですが貴女はいったい誰なんですか?]

俺はそう質問すると彼女は答えた。


「そうでした、自己紹介もまだでしたね、私は女神のアイアスといいます。で、なぜ女神の私が貴方にこうして話しかけているかというと貴方に特別に転生するチャンスを貰えたからです。」

と言った。いきなり転生だとい言われても全く現実感なかった。


[無理なことをお願いしているかも知れないんですが田中智也としめ生き返ったりは無理…ですよね?]

と聞いてみたが

[すいません流石にそれは…無理でしょうねもしするとなるとあの1日を無かったことにするぐらいのことが必要になりますので…。]

[そうですよね、無理をいってすいません]

と謝った。転生出来るだけでも嬉しく思おう。そして次の疑問も聞いてみた。


[なぜ俺を選んだんですか?]

別に誰かより優れていたなんて思ってもいないし、自分が女神までも同情されるほど不運だったとも思っていない。死に際に人を助けたからだとかだろうか…。


[それが私が最初に貴方にお礼をいった理由になります。実は貴方が助けた子供って私のお気に入りの娘なんです。]

と言った。あっていた。あの子はこの女神様のお気に入りだったのか…

[なにか特別な子なんですか?]


[そうですね特別と言うか珍しいですかね?普通の女の子ですが貴方の世界では数少ない私と夢の中で会うことができる子なんです。と言っても、私からあの子に話すことしか出来ませんし話しても今はまだあの子は起きたらほとんど忘れているんですけどね。でもでも生まれたときから見ているととても可愛いんです!だんだん自分の妹のように愛着がわくようになって。この世界が私の管理する世界ならあんな怖い目に会わせたりしないのに…。]

といった。


[とても気に入っているのですね。]

[はい!なのであの子を助けてくれた貴方には感謝しています。私がお願いして貴方の世界の神様に転生する許可をいただきました!ちなみに転生する世界は私の管理する世界です。とまぁこれが貴方の今の状況と私のお礼の理由ですね。]

続けて彼女は

[一様ですが転生後は記憶や顔はそのままです。転生より転移に近い感覚ですかね。何かご要望や質問はありますか?]


と聞かれたが特にないと俺が答えると女神は頷き手を合わせなにかを唱え準備を始めた。すると俺を中心に魔方陣が組み上がり女神が

[あっ私の管理する世界は貴方の世界とは大分違うので貴方にいろいろおまけをしておきました、ではよい2度目の人生を楽しんでください。]

と言いきると同時に何かに包まれた感覚とゆっくりと落下する感覚がした。




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