表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

世間を嗤う

作者: 朱々

今日も今日とて人間は忙しない。


笑って嘆いて浮かれて沈む。


それを一匹の猫又が、水煙草燻らし高みの見物。


「今日はどんな馬鹿が見れるかねぃ」


嫌味な笑みを浮かべて人間観察。


目に付いたのは痴話喧嘩。浮気をした、していないと大騒ぎ。


「やれ、これは愉快な事で。人間様は1人の相手に依存するかと思えば、1度に複数の女に気をやる事も出来るのかえ。変に器用な事だねぃ」


かんらかんらと嗤いながら眺めるうちに、女は男の元を離れて行った。


「あの性分は変わりゃせんだろうね。また違う女に手を出しては、同じ轍を踏むだけさね。」


残された男の顔には、うすら笑みが浮かんでいた。


「今日の味は、吸えたモンじゃないねぃ。明日はマシな味になる馬鹿が居ればいいんだがねぃ」


猫又は表情を変えず、すぅっと煙を吐き出して消えてしまった。


人間はいつまで経っても馬鹿ばかり。


それを肴に、明日も水煙草を味わおう。


かんらかんらと嗤いながら...





初投稿です。


世間を冷ややかに眺める猫又の話でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ