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商人3
草原の中を歩く二人の男女がいる。その男女に、会話はなく沈黙が続いていた。
話すことがない、なんとも気まずいものだ。先に禁を破ったのはケイトだった。
「向こうでは、何をやっていたんですか?」
「向こうじゃ、普通に会社員をやっていた」そんな素気のない返事をした。
「そうか、あと1、2時間くらいで森までつくけど、途中どこかによっていくか?」
「なにがあるんだ?」せっかくなら、テントでも買っていきたいんだが。
「湖とか、あんたと同じ商人とかがいるバザーがあるぞ」
「バザーのほうにいかないか?」
「情報も集めたいし」そんなことはない、テントがほしいのだ。
「そうだな、地図もほしいしな」地図なしで入ろうとしていたのか。
こいつは、こういうとこがだめだな私がちゃんとしないと。