蛇
その日彼女の本当の姿を初めて知った。
握られていたのは女の首。見覚えはある、昨日、僕に告白をしてきた女の子だ。あの時に「はい」と、返事をしてしまったからこうなったんだろう。彼女は笑いながらこちらに近づいてきた、「なんで逃げるの?いいことしたでしょ、いいことしたら頭撫でてよ」、そんな彼女の周りは赤く、どす黒い赤で染まっていた。純白のワンピースが赤く染まっているさまをみて、思わず吐いてしまう。そんな僕をみて、彼女は「大丈夫?袋あるよ?」と、駆け寄ってくる。なんで、そんなに用意周到なんだ、そう思いながら、奪うように取り吐きつくした。
気を失ってしまっていたのか、目を覚ますと見知らぬ天井。すぐに、我に返りここがどこかを確認しようと、あたりを見回す。すると笑顔な彼女が、料理しているのが見える。ああ、なんだ、いつも通りじゃないか。そう思いベットから降りよとしたとき、違和感を覚える。体が全く動かないのである、正確に言うと、締め付けられているような感覚だ。そして、物音をたててしまったのか、彼女がこちらに気づく。振り向いた彼女は蛇のような姿になっていた。ずるずると音をたてながらこちらに近づいてくる。頬にはうろこがびっしりと生え面影はほとんどない。「驚いた?イメチェンしたのかわいいでしょ」蛇に睨まれた蛙のように動けなくなっていた。




