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35話 アリーセのステータス

「この若さで不敬罪で、花と散りたくないでござりますーーー!」


「だから違うって言ってんだろうがーー!」


 この後、尻の上がった変な土下座をするアリーセをなだめるのに、小一時間掛かってしまった。

 俺が寄付を払い過ぎた教会でのシスターの反応とかを見てると、お金と言うものは有り過ぎると怖い物でもあるし、俺自身が皆金目当てで接近死てくるのではないかと人間不信になりそうだから、チートツールの事と合わせて言うのが怖い。

 そこだけは避けてある程度本当の事を打ち明けよう。


「俺が居た所では、旧王国金貨も魔晶石もそんなに価値は無かったんだよ」


 リアル金貨ならともかくゲーム内通貨など、チートをしなくてもカンストさせようと思えば出来たわけだし、魔晶石も1個120円で纏めて200個買えば1万円で少しお買い得で買えたりした。


「そ、そんなに価値が無いって言っても、もし1割程度の価値だったとしたって手が出る値段じゃないわよ」


「いや、庶民がその気になれば買えるくらいだったんだよ」


 1ナールで1個買えると言っても信じて貰えそうにはなさそうだから、具体的な値段は言わない。

 日本で普通に暮らしていた一般庶民だということや、どういう世界なのかをかいつまんで説明した。

  VRゲームのことをどう説明したものか悩んだが、様々なことを疑似体験出来る魔法みたいなものと説明した。


「……というわけなんだ」


「にわかには信じられないわね、記憶喪失の暗殺者で元同僚に追われるって方がまだ信じられるわ」


「その話引っ張りすぎだ! その話もこっちの世界の娯楽作品の話だよ!」


 とりあえず、信じ難いけど否定する材料もないと言うことで、一応納得はしてくれた。

 チートツールについては言えないが解析ツールの方は言っても良いか? 解析ツールのウインドウが見えてしまうのかどうかも確認できるしな。


「あと、結構たくさんスキルは持ってると思う、使えるかどうかは別だけどな。多分この世界には無い鑑定の上位版みたいなスキルも使えるぞ」


 そう言って、解析ツールを起動して4枚のインターフェースを呼び出す。


「その光る板みたいなので鑑定するの? 私の知らないスキルなんていっぱいあるから、この世界に無いとか分からないわよ」


 解析ツールは残念ながら俺だけでなくアリーセにも見えてしまうようだ。

 あ、今ならチートツールの方もこの解析ツールの一部って事にして起動しておけるな。

 立て続けにチートツールのシンプルな画面も呼び出すが、こちらは見えないのか特にアリーセの反応は無かった。

 試しにチートツールの画面をアリーセの目の前に持っていって視界を塞いでみたが、目線も首も一切動かない所を見るとチートツールの方はゲーム同様、俺にしか見えないようだ。

 つくづく、この解析ツールは胡散臭い。使うけど……。


「何か鑑定して欲しい物があれば鑑定するよ?」


「んー、じゃあ私の弓はどう?」


「あいよ、えーとアリーセの弓はーっと」


 ウインドウに十字のついた、ターゲットウインドウをアリーセの弓に合わせる。

 一緒に鑑定も併用して詳しく見てみて結果を伝える。


《質の良い金属弓》

:ミスリルと銀で作られた金属弓、威力は高いが弦が硬く使い手を選ぶ。貫通力を強化するエンチャントが施されている。魔力との親和性が良く魔法の発動体としても使える。

---------------------------------

白銀の弓

攻撃力 527

強度 342

耐久 576/618

品質 B

---------------------------------


 やはりというか、なかなかに良いもののようだ


「強さが数字で分かるって言うのは便利ね、でもこれって強いのかしら?」


「強いと思うぞ、因みにゴブリンの持ってた剣は攻撃力たったの5だったからな」


「あ、前使ってた弓も持ってるから、そっちも鑑定してみて」


「アイアイマム」


 アリーセがアイテムボックスから出した弓も鑑定と解析をする

 

《金属弓》

:軟鉄で作られた丈夫な金属弓、弦が硬く使い手を選ぶ。

---------------------------------

鉄の弓

攻撃力 242

強度 176

耐久 120/361

品質 C

---------------------------------


「こんなに差があったのね、良い弓を手に入れられたって事がはっきりわかって良かったわ」


 面白がったアリーセにこの後も、矢だとか石だとか木だとか解析させられた。

 散々そこら辺の物を解析して、気持ち的に疲れて来た頃、流れでアリーセの防具も解析する事になったのだが、ちょっとずれてしまってアリーセ本人を解析してしまった。


------------------------------------------------------------

名前:アリーセ・ベルガー

性別:女性

種族:鴟梟族

年齢:16歳

身長:155cm

体重:48kg

B:83

W:57

H:89


ジョブ:レンジャー

レベル:39


HP:372

MP:128

スタミナ:316


筋力:327

敏捷:354

知力:232

器用:386

体力:321

魔力:187

頑健:219

精神:176


物理攻撃力:181

魔法攻撃力:76

物理防御力:217

魔法防御力:67


称号:英雄の娘


スキル

 パッシブ:警戒 LV3

     :危険感知 LV3

     :夜目 LV2

     :気配察知 LV3

     :アイテムボックス(x4)

 アクティブ:弓術 LV4

       ファストドロウ LV3

       ファストショット LV4

       マルチショット LV2

       エイムショット LV4

       チャージショット LV3

       ロングショット LV2

       アクロバット LV4

       登攀 LV3

       忍び足 LV3

       追跡 LV3

       捜索 LV4

       身体強化 LV2

       身体制御 LV3

       集中 LV1


各種コード〜

………

……

------------------------------------------------------------


「身長155、体重48、バスト83、ウエスト57、ヒップ89……」


「え? それってもしかして……」


 アリーセの顔がみるみる赤くなり、毛が逆だっていく。


「きゃあああああ、今すぐ忘れて!」


「へぶしっ!」


 身体強化からのえぐり込むアッパーカットが顎にクリティカルヒットする。

 薄れく意識の横で、アリーセのスキルに『拳闘 LV1』が表れたのを見た気がした。

読んでいただきありがとうございます。


ユニーク4000PVありがとうございます!


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