草原での出会い
翌朝日記を見てみると???について、返信が来ていた。
『しっかり日記を書いて偉いですねー。ところで???についてですがあれは鑑定というスキルを取れば内容がわかるようになりますよ。しっかり日記を書いてくれたお礼にスキルを習得しておきましたよ。さぁさぁ私を崇めるのです!!…じゃあこの辺で。あなたの可愛い創造主より』
…うざすぎる。まぁスキルを習得しといてくれたり親切ではあるけど。さっそくアイテム欄を見てみるとアイテムの名前が読めるようになっていた。
「ふぁぁぁ。そういえば昨日レベルが上がったんだ。スキルに振っとくか。」
レベルが3上がったのに対しSPは9P手に入った。
昨日の狩りは体力がやばかったから《スタミナ増強》でも取っとくか。あと手に入れたスキルを全部Lv2に上げてっと。残りは6Pか。あとは手堅く剣術をLv5まで上げて、残りは残しておくか。
残り3P
スキル《剣術》Lv5-回転切り、パリィ、クロスエッジ、居合切り、天牙 《筋力増加》Lv2 《氷属性魔法》Lv2-フリーズ、アイスショット 《鑑定》Lv1-アイテム鑑定
これで良し。ギルドに行くか。今日受けた依頼はオークの討伐だ。ちなみに本当に倒したかどうかはマジックカードに記録されているから嘘はつけない。街の西門から出てすぐの森にオークがいるらしい。
「そういえば受付の人がギルド加入二日目でオークは異例だって言ってたな。確かこれを達成すればZランクからYランクに上がるって言ってたな。」
ギルドにはランクがあってZからSを飛ばしAまで行きS、SS、そして最後がSSSらしいが千人いるこのギルドにSSSは五人しかいないらしい。最終的には俺もSSSに行きたい。
「今日は初心者講習があるからさっさと終わらせるか。」
西門を出ようとすると門番が話しかけてきた。
「おまえってあのシンだろ?」
「なんで知ってるんだ?」
「ギルドの中はおまえの話題で持ちきりだぞ?一日目で野兎討伐達成をした奴はたいていSランク以上だからな。」
「そうか。じゃあ行ってくる。」
「あぁ。オークは野兎の倍以上に強いから気を付けろよ。」
その声を背中に受け森へと進む。
そういえば鍛冶についてまだ何も調べてないな。自分で武器を作るとかかなりロマンだ。そういう点では異世界に感謝すべきかもしれない。
「キュルァァァァァ!!」
「また野兎か?違う色だ…っ!亜種かっ!!」
ギルドでも野兎討伐を受けた時に説明があった。
~「亜種を見かけても絶対に挑まないでくださいね?絶対負けますから。 亜種は色が違うのですぐに見分けられます。わかりました?」~
でもあれからスキルも上げたしいけるかもしれない。挑むだけ挑んでみるか。
さっき習得したスキル《居合切り》を発動し構える。敵が剣の届く範囲に入った瞬間叩き落とす。
「キュルゥゥゥゥ」
しばらく睨み合っていたが奴が飛び上がった。
バンッ!!
垂直に飛んだ後空気を蹴り飛んでもない速度でこっちとの距離を詰めてきた。てか空気蹴るとかチートだろ!!
「《居合切り》!!」
「キュラァァァ!!」
奴は地面を転がっていったが一瞬で体制を立て直し飛んできた今度はひっかこうとしているのか腕を構えている。剣で弾き返すとそれに合わせて反対の腕で返してきた。その攻防が何度も行われたのは一瞬だということにシンは気が付いていなかった。
『連続切りを習得しました。』
そんなことはどうだっていい。一瞬でも気を抜くとやられる。
「《パリィ》」
弾いたはいいが解決策は…そうだ魔法だ。慣れないからつい忘れてしまう。
「新魔法をお見舞いしてやる!!《アイスショット》」
空中に氷の塊ができ奴に向かって飛んでいく。避けようとしたが腹に命中し貫通した。しばらくピクピクしていたがそのうち倒れて動かなくなった。
「いちいち回収すんのめんどいな。」
回収してメニューに仕舞い込む。森までにこんな大物に出会うとは思わなかった。
これからの事も考えて《索敵》とか習得すべきか?そんなことを考えながら森へと向かう。