3話
「それでね、お姉ちゃんこのアイドルなんだけど__」
葵と凛が仲良く廊下を歩いていた。
「あ…葵じゃん。おはよう一緒に教室行こう」
突如葵と同じクラスの子が来た。
「あ…うん。じゃあまたねお姉ちゃん!今日の夕ご飯はカレーがいいな!!」
「はいはい。早く帰ってきてねじゃあ。」
そういって葵は言ってしまった。
葵の後ろ姿が見えなくなったので凛は振っていた手を下した。その時の凛の目はとても悲しそうだった。
すると後ろから、男女の声がいした。とても明るく話している二人だ。凛のクラスでとても人気のある、丸山陸と森崎美咲だった。
そんな明るい二人を見ながら凛は教室に入っていった。
凛の席は窓側の一番端。とても気持ちのいい場所で窓から運動場も見れる。という良い席である。しかし良い点ばかりではない。そのわけは、隣の席の人が問題だ。
『ああ、また丸山君の周りにたくさん人が集まっている…。全然小説家久野に集中できない…。
でも、少しだけ丸山君がうらやましいと思う。私と全然違うから』
そんなことを思いながら、凛は必死で小説を書いた。
「~でさ、聞いてよ。今日朝から母さんにはおこられて父さんにはあきれられてもう大変だったんだぜ~。」
「ははは。でもそれは陸の自業自得だと思うよ。」
「そうだな~!」
「おっと、みんなもうそろそろ自分の席に戻りなよ。授業始まるよ。」
陸がそういうと周りにいた人たちが「お前って変なところが真面目だよな」と言いながら戻っていった。
陸がちらっと横を見た。すると凛が黙々とないかを書いていた。
「おぃ、お前何書いてんの?」
陸が身を乗り出して凛が書いている紙を覗き込んだ。その時
「っきゃ」
凛の顔が真っ赤になって急いでその紙を伏せた。陸は戸惑ってしまった。
「あ…ごめん__」
キーンコーンカーコーン授業が始まった
そして放課後
凛は荷物を整えて教室を出た。廊下にはたくさんの男女が話していた。凛はこの雰囲気に慣れてなく急いで帰ろうと少し小走りなった。
その中に葵もいた
「あ・・・葵」
凛は言いかけてやめた。なぜなら葵と話していたのが丸山だったからだ