正解のない世界
どうも。
門野兵隊です。
ド初心者ですので、不適切な表現、誤字脱字等あると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
この世界に正解なんてない。
かといって不正解もない。
質問、意見がない世界。
王国、『マルセリア』。王国というほどだから王がこの国を支配している。
そして少年は、この世界を変えたいと願うのだった。
『この国は今日をもって我が手中とする』
昔、この国を戦争によって取った国王の言った言葉だ。当然、国民は納得しない。するはずがない。
しかし。
反論は許されなかった。
それが、国王『エイリオ・デアン=アレクサンダー』の絶対的権力だった。
その日からこの国に正解はなくなった。かといって不正解もない。質問、ましてや意見すら許されない。そんな国になってしまった。
210年前のあの日からの仕来たりだ。
この王国は決して広くはない。大きさにしてバチカン市国程度。地図上にはない、隠れた王国だ。
最近では国王が『エイリア・デアン=アレクサンダー(アレクサンダー三世)』にかわり、仕来たりもよりひどいものとなった。
国のいたるところに隠しカメラ、盗聴器がしこまれた。国に対しての発言があれば、直ぐに処刑されるのだ。
「チ・・・。この国の王様は何考えてんだっーの。」
少年は苛立ちを隠しきれないという風に呟いた。
15歳くらいの、フードを被った少年だ。
ただ、右手には日光によって眩しい閃光をはなつ大きな剣が握られている、と、極めておかしな格好である。
今の発言も盗聴されているだろう。しかし、誰一人来ない。
理由は簡単だ。
少年が周りにいた兵士を全員薙ぎ倒したからだ。
次に兵士がくるまでは時間がかかるだろう。
「待ってろ・・・! 今この腐りきった世界を変えてやっから・・・!」
誓うように、誰かに話すように、独り言のように、呟くように、言うと、彼はその場を後にした。後には血の匂いと、無数の兵士の死体だけが残った。
初の投稿で緊張しましたが、なんとか一話を終えることができました。まだ読者は少ないかと思われますが、幸いにも読者になっていただいた方には、これからもお付き合いおねがいしたく思います。