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episode:8

皆さんは友達が喧嘩しているときどうやってその場を落ち着かせようとしますか?


先生に助けを求める?


それとも無視する?


私の場合…こうするの!



「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!やめてぇえ”え”!!!!!」


そう…私は喉がはち切れるぐらい叫んだのだ。



結果、収まりました!



「紗綾ちゃん…?」


「雫!私も前々から思ってたけど口悪すぎ!抑えて!!あと…瑠夏と大雅!なんでいちいち話に乗っかるかな〜?!そんな必要ないよね〜???それに春舞は既に謝ってくれたから!その話掘り返さないでくれる??次に西門くん!アドバイスに関してはありがとう〜…でも正直言って別に優勝は狙ってないの〜!だから自分の意見を私に押し付けるのはやめてね〜?」



「…………。」



(マジでスッキリした…。)


「紗綾って意外と自分の意見は言う人なんだね?」

「あっ…あはは…まぁね?っていうか見てたなら雪音も止めてよね〜」

「ふふ…ごめんね(笑)面白くて…。」

「面白い…?あ…そうなんだ…あはは…。」


(人が喧嘩してるところが面白いって…こいつ何言ってるんだ…馬鹿だろ…。)


その時授業終了のチャイムが鳴りみんな何事もなかったように更衣室へ行ってしまった。


(マジでこのクラス仲悪すぎだろ…これまじで武術大会で戦争とか起きないよね?……ね?)



ーーーーー武術大会当日ーーーーー



「生徒の皆さん、今日までこの武術大会に向けて必死に練習してきたと思います。今日はその練習の成果を発揮できるよう全力で頑張ってください!ではこれより武術大会を開会させていただきます!」



校長先生の開会宣言でいよいよ武術大会が始まった。今日から5日間ずっと体育である。


私はとても憂鬱である。


「始まったね〜紗綾ちゃん!1日目は剣術と武術!僕のこと応援してね〜!」

「うん!もちろん!でも…やっぱり…一番最初に応援したいのは…」


私はそう言いながら三影先輩がいる方向を見つめた。


「はぁ〜やれやれ…紗綾ちゃん本当に三影先輩ラブだね〜(笑)。いいよぉ〜…僕は三影先輩の次で。」

「えへへ…ごめんね(笑)あっ!でもちゃんと雫も…雪音、瑠夏、大雅のことも応援するから!」

「ありがとう〜(笑)ついででいいからね〜。」


(はぁ〜三影先輩お美しいですねぇ〜…)


「ほ〜らっ…そんなに見とれてないで早く控え席に行って!」

「あっ…うん!頑張ってね!雪音たちも頑張って!」


開会式が終わったあと私は控え席に座り、最初に行われる剣術を見た。


(さてと最初は1年生からだよねぇ〜)


「では…五十嵐海斗 対 高橋雪音…構え!!………始めっ!!!!」



キーン…!



そう審査員の先生が言うと一瞬にして竜巻が起こった。



「は…?」



「それまで!!勝者、高橋雪音!」


私には何が起こったのか全くわからなかった。

始まったばかりなのに五十嵐くんは気を失っており、雪音は優雅に笑っていた。


「ほへ…?何今の…。始まって数秒しか経ってないのに終わったの…??」



「次、久保星夜 対 葵木瑠夏…構え!!………始めっ!!!」


私が戸惑っていると第2試合が始まってしまった。でも同じく一瞬で終わった。

その後の第3試合と第4試合も一瞬で終わり30分もかからずに1年生の試合が終了した。


「次は2年生の試合です!準備してください!」


その時、私は放心状態過ぎて何も考えることが出来なかった。


「はぁ〜疲れた〜雪音くん強すぎるよぉ〜!もうちょっとやれると思ったんだけどな〜…。紗綾ちゃん今の見てた〜?僕ぅ〜西門に勝ったよ〜!!すごいでしょ!!」

「う…うん…すごかったね…あはは…。」

「新島さん?大丈夫ですか?」

「え…?うん!大丈夫…全然大丈夫!」



(いやおかしい…なんで小学1年生があんなに慣れた手つきで剣なんて握れるの???もう…何でもありじゃん…この世界…。)



「あっ…ほら!紗綾ちゃん、三影先輩だよ!」

「えっ…あ〜うん!」


(一旦落ち着いて推しを見よう!まぁ〜1年でこの感じなら…2年もこの感じで一瞬でしょう…集中してみよう!)



「では…三影夜兎 対 白崎涼真…構え!!…………始め!!!」




「…………。」




(ん…?試合が始まったのにどっちも動かない…。なんで?)


次の瞬間三影先輩の対戦相手である白崎先輩が白目をむき、泡を吹いて倒れた。


「え?!倒れた…。なんで…体調不良…気絶?」

「違うよ紗綾ちゃん…今の見えなかった…?あの人の首を見てみなよ…。」


そう雫に言われ白﨑先輩の首を見たら、首の後ろらへんが緑色に変色していた。


「腐食だよ…。今の一瞬で三影先輩はあの人の後ろにまわり加護を発動させたんだよ…。」

「加護……。でも…目に見えなかった…。」

「戦女神セレナ様の加護をもらってるからね…先輩の身体能力は僕達よりも遥かに上だよ…。流石…昨年の生徒会長としか言えないね…圧倒的な実力だよ…。」



(すごい…今の一瞬で…しかも目に見えない速さで…。やばすぎるっ…!)



「流石ですよね…私も三影先輩を尊敬します。」

「同じく僕も…悪の先輩としても尊敬するね。」

「瑠夏ち〜…大雅ちん…だよね…僕もそう思う…。先輩に勝てる気がしないけど勝てるといいね!頑張ろ!」


(そうじゃん…雫たちって小学1年生の時点で生徒会に入ってるから…あの三影先輩を倒したってことになるよね…?エグすぎる…。そう考えると三影先輩よりお前らの方がこえぇ〜よ…。)



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