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episode:6

ーーーーー五時間目ーーーーー



「はい!では今からロングホームルームを始めます。」


そう涼宮先生が言うとみんな先生の方に注目した。


「では皆さんに早速質問ですが…約1ヶ月後には何があるでしょうか?」


そう先生が聞くと西門圭太がくっそでかい声でこう答えた。


「武術大会です!!!!!!!!!!!!!!」

「お…おう…元気のいい声だねっ!正解です!」


(武術大会…?え…もう?!え…でもそっか…春に行われるからそろそろか…でも待って…武術大会って普通の体育祭にはない競技があるんだよな…これ私…どうすればいいの…????)


そう私が考えているうちに先生は武術大会での種目を黒板に書き終わっていて、私以外の攻略対象たちはどれに出場するのか話し合っていた。


「はい!ではこの中から出場したいと思う競技を選んでくださいっ!みんな初めての武術大会だからってあんまり遠慮しないでやりたいものを選んでね!では20分間ぐらい時間を取るのでお友達と相談しながら決めてね!」


そう言われ私は一旦種目が書かれている黒板を見た。

そこにはこう書いてあった。




〜全員出場〜*生徒会を決めるための重要な種目だよ!

①剣術:トーナメント式。剣の腕前を競う

②武術:トーナメント式。空手や柔道などの腕前を競う

③射撃術:トーナメント式。命中率などの腕前を競う

④回避能力:個人で行う。様々な障害物(刃物や火)が飛んでくるのでいかに回避できるかを競う

⑤マラソン:全校生徒で一斉に始める。学院からおよそ60km離れている鬼山(きざん)という山の頂上から学院の校門の前まで走る。体力と忍耐力を競う

※学院の生徒会を決めるものなので自主練などを行うように!


〜選択種目〜*1人最低でも2つは出ること!

①綱引き ②100m走 ③障害物競走 ④全学年混合リレー ⑤ダンス

⑥応援合戦 ⑦玉入れ




(????????)




「え…全員…出場…??へけ…?」


全員出場と書かれているところには剣術や武術などの明らかに私がやったら死にそうなやつがずらずらと書かれており私は戸惑っていた。


(この学校は私に死ねと言っているのだろうか?いや…確実に死ねって言ってるよね…!?)


「紗綾ちゃ〜ん!!」

「うわっ!!」


そんなことを考えていると後ろから雫に抱きしめられた。


「おっと!驚かせてごめんねぇ〜!!(笑)紗綾ちゃんはなんの競技に出るか決めた〜??」

「へ…?」

「ほら!選択種目だよ!」

「あ〜…選択種目…えっと〜まだ迷ってるの…あはは(笑)」

「そっか〜ちなみに僕はダンスと綱引きにしたよ〜!」

「そうなんだ…!」


(さあ…新島紗綾…どうする…前世の私は超がつくほどの運動音痴だし…選択種目でできるやつは玉入れと応援合戦ぐらいしかない…。そして全員出場の種目は何一つできない…前世で剣道部とか柔道部とかだったらワンチャン剣術と武術はできたのかもしれないね…でも残念…我帰宅部…(泣)。この世界は転生者にとって厳しい世界だね…。)



「っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」


「紗綾ちゃん?!?!どっ…どうしたの!?」

「う〜雫ぅ〜どうしようぉ〜!!(泣)私運動苦手なのにぃ〜!!全員参加の種目なんてできないよ〜!!」

「え…?(笑)大丈夫だよ〜!紗綾ちゃんならできるって!」

「できないよぉおお!!!!嫌ぁあ”あ”あ”〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」


私は色々嫌すぎて教室から出て行ってしまった。


教室の方から雫や先生の声が聞こえてきたが私は構わずにトイレへ直行した。


(ごめんなさい!!今は一旦1人にしてぇ〜!!心を落ちつかせなければ!!!)


「はあ!はあ!はあ!はっ…!」




ドンっ……!




全力で廊下を走って曲がり角を曲がった瞬間誰かとぶつかってしまった。



「痛っ〜…はっ!ごめんなさい!だいじょ…うぶ…で…wow…。」



ぶつかった相手を見るとそこには絶世の美があった。

眩しすぎて目が潰れるかと思うほどに美しかった。



「…ごめんね…大丈夫…?」


「…………。」


「あの〜…」

「はっ!あっ!だ…大丈夫です!」


(やっゔぇ〜マジでイケメンすぎて見とれちゃってたわ…やばすぎる…!)


「怪我がなくて良かった…それじゃあね…。」


そう言って美しい彼は行ってしまった。


「何あの美少年っ〜めっちゃタイプなんだけど…見た目的に小学2か小学3年生だよね…攻略対象に負けないほどのイケメン…この世界はモブもイケメンなのかな…?」


「紗綾ちゃ〜ん!!!」

「へっ…雫?なんで…」

「なんでって…急に教室から出ていっちゃうんだもん心配になってっ…先生たちも心配してるよ!何してるのこんなところで!もうっ!」


雫はそう怒りながら少し泣いていた。


「あ…ごめんね…ちょっと武術大会が嫌にすぎて…。」

「そんなに嫌なの…?」

「うん…怖くて…。あはは…。」


「なら涼宮先生に相談して全員出場の種目だけでも辞退したらどう?」

「そんなことできるの?!」

「うん…毎年1人ぐらい辞退してる人がいるらしいよ。でもその代わりに選択種目は絶対に出ないといけないんだけどね〜…どう?」

「それ早く言ってよ〜!!な〜んだ悩んで損した〜!」

「そんなに嫌だったんだ(笑)」


(出場しなくてもいいのなら話が早いわ!私は応援側の人間になる!っていうか…生徒会になりたくないし…なれないし…出場できたとしてもしたくないわ!!ふぉーーーーー!!!!!!!あっ!そうだ…)


「ねえ…雫一つ聞いても良い?」

「ん?な〜にぃ〜?」


私はさっきぶつかったあの美少年の背中を指さした。


「あの人なんだけどさ〜…雫…知ってる?」

「ん…?あの人は…三影先輩だね...。昨年の生徒会長だった…。三影先輩がどうかしたの?」


「三影先輩…へ〜…生徒会長だったんだ…ふふ…。」


(ふ〜ん…三影先輩っていうんだ〜…)



「かっこいい〜…♡」


「嘘…紗綾ちゃんもしかして三影先輩が好きなの?!」

「え?!あっ…いや…そういうわけじゃないよ(笑)ただ…かっこいいな〜って…。あのさ〜…先輩って何年生??趣味とか何か知ってる…??」

「ふふふ!紗綾ちゃん落ち着いて!その質問は教室に戻ってから答えてあげる!今は一旦戻ろう…みんな心配してるし…ね!」

「あっ…うん!」


その後教室に戻り涼宮先生からのお叱りを受けたあと、クラス全員の出場する種目を決めた。

ちなみに私は全員参加の種目は辞退し、玉入れと応援合戦に出場することになった。


「紗綾ちゃん頑張ろうね!」

「うん!一緒に頑張ろうね!」



(まっ…私は足を引っ張ると思うけど…武術大会頑張るぞ!!)


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