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episode:9

ーーーーー数時間後ーーーーー



(私、新島紗綾はこの状況に慣れました…すごく慣れましたわ。だって…みんな一瞬で終わるんだもん!見応えないし…見すぎて飽きたわ…!中等部とか高等部の人たちはめちゃくちゃ盛り上がってるけど正直私は飽きた…。)



「よし!じゃあ僕行ってくるね!」

「あ…うん!頑張って雫!」


現在、中等部の人たちは全員負けてしまい、高等部の数名と初等部の数名が生き残っていた。


攻略対象を始め、昨年の生徒会である三影先輩などが生き残っている。次の試合は春舞と三影先輩の対戦だ。残念ながら三影先輩はここで負けてしまうのだろう…。


(はぁ〜三影先輩勝ってほしかったなぁ〜…)



「では、相葉春舞 対 三影夜兎 構え!!………始め!!」



その合図で先手を打ったのが春舞だった。だが三影先輩も耐えている。


「おっ〜〜〜!!すごい!!流石善の攻略対象!強い!でも三影先輩も負けてない!これ本当に負けるの??」


(この戦いなんか良いっ!!ちょっとどっちが勝つのかわからない!!もしかして三影先輩が勝つの?!)



その後も春舞は攻撃に集中し三影先輩は防御に集中している。


(三影先輩が攻撃に回ったら…チャンスあるかもしれないのに…!)




「はっ…!!!」

「くっ…!」




春舞の勢いに押され、三影先輩は体制を崩してしまい攻撃を真正面から食らってしまった。その時私は無意識に叫んでしまった。まるでオリンピック選手を応援しているオタクのように叫んでしまったのだ。




「三影先ぱーーーーーーーい!!!!!!頑張ってぇーーーーー!!!!」




マジで声がデカかったのかすごく響いた。そのせいで全員の視線が私に向かった。



(………恥ずかし……!)



次の瞬間、三影先輩は攻撃側にまわり一気に決着をつけた。春舞はその速さと強さに負け、避けきれなかったのか思いっきり攻撃を食らってしまい気絶してしまった。



「それまで!勝者、三影夜兎!!!」



「ほえ…?!三影先輩勝っちゃった?!?!」


私が驚いていると三影先輩は私に向かってこう言った。


「誰だか知らないけど…ありがとう!君の応援のお陰で勝てたよ!(笑)」


(ずっきゅーん!!!!!!!!何今の笑顔…ファンサもらっちゃった?!?!?やばい尊い!!!!)


「やだ〜!萌え〜!!!雫っ今の見た??すっごい笑顔で私にありがとうだってぇ〜!!えへへぇ〜(照)。」


「マジで紗綾ちゃんオタク魂がすごい(笑)…そんなに好きなら話しかけなよぉ〜(笑)。」

「え〜無理だよ…だって…恥ずかしいじゃ〜ん…。」

「さっき叫んでたじゃ〜ん…隣りにいた僕のほうが恥ずかしかったよ〜(笑)。」


「あっ…ごめん(笑)。んじゃ〜さ!ついてきてくれない??1人で話しかけに行くのはちょっと…いや、結構ハードル高いからさぁ〜おねが〜い!」

「も〜う…わかったよぉ〜一緒にいってあげる(笑)。」

「ありがとぉ〜雫ぅ〜!!!!」



(よし!じゃあ、今日の終わりに先輩とのツーショット撮ってもらお〜っと!…でもおかしい…まさか剣術トップの春舞が負けるなんて…ゲームの内容と違う…どういうこと?私が応援したから?それでシナリオが変わったの?だとしたら私の影響力強すぎん??私ってモブだよね?ん〜…)



「何もわからない...ってことで…放置!今はぁ〜試合に集中しよう!このまま三影先輩が生徒会長になったりして!」



ーーーーー1時間後ーーーーー



「さぁ〜皆さん!剣術でのトップ8が決まりました!!」


あの後も何試合か行い剣術での順位が決まった。結果はこうだ…




*剣術順位*

○初等部1〜6 □中等部7〜9 △高等部10〜12


1位 ○2箕口光 2位 ○1高橋雪音

3位 ○2三影夜兎 4位 ○1相葉春舞

5位 ○1久保星夜 6位 ○1天野雫

7位 ○1西園寺大雅 8位 △11九条宗四郎(くじょうそうしろう)




となっている。

攻略対象がランクインするのは納得なのだが…箕口光、三影夜兎、九条宗四郎…この人たちがどうしてランクインしているのかわからない。


(今はランクインしてるけど他の競技で負けるのかな…?どうなるんだろう…)



そんなことを考えていると次の種目である武術が始まろうとしていた。



「では!続きまして、第2種目、武術です!初等部1年生は準備してください!」


校長先生の合図で私以外の1年生が準備し始めた。



「雫頑張って〜…。」

「ありがとぉ〜頑張る!」



正直応援するのも疲れてしまっていた。

武術大会自体、朝の7時から始まった。


(はえ〜よ…普通9時ぐらいなんじゃないの?)


そして8時から始まった剣術の部は13時過ぎまで行われた。約5時間…私は応援し続けた。


十分疲れるンゴ…。


叫びすぎて喉が痛くなってしまっている。私は椅子に座って応援しているだけだが、勿論他のみんなは競技に参加しているため私の倍は疲れているだろう…。



(マジRespect…。真似しようとは思わないけど…。)



初等部の1年生から高等部の12年生までほとんど全員が参加しているため勝ち続けていてランクインしている人たちは、少なくとも20何回も戦っているはずだ。どうやらこの学院には沢山の化け物がいるらしいです。



ちなみに剣術の部と武術の部の間に休憩時間はたったの10分である。理由としては10分で十分だかららしい。

頭イッちゃってるよね。


でも流石に3日目のマラソンと選択種目の間には1時間休憩がある。

だが60kmを走った後、たった1時間の休憩で回復し選択種目が出来るのだろうか?いやはや…この世界はおかしいことばかりだね…。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




あれから約6時間ほど経過し武術の部も終わった。

もう時刻は19時半を超えており、既に日も落ちて真っ暗になっていた。まあ…全然明かりがたくさんあるから暗くはないのだけれども。



「皆様お待たせいたしました!武術でのトップ8が決まりました!!」


私は結果を見なくても大体予想が出来ていた…



*武術順位*

○初等部1〜6 □中等部7〜9 △高等部10〜12


1位 ○2三影夜兎 2位 ○2箕口光

3位 ○1高橋雪音 4位 ○1相葉春舞

5位 △11九条宗四郎 6位 ○1天野雫

7位 ○1五十嵐快斗 8位 ○1西門圭太



結果はこうなりました。


(おかしい…何かがおかしい…。)


ゲームでは雪音と春舞は圧倒的な実力で生徒会長になっている。だが武術の部での2人は三影先輩と箕口先輩に全くダメージを与えられていなかった。

先輩を強者と表すなら雪音と春舞はまさに弱者の状態だった。

この状態では絶対に射撃術やマラソン…選択種目ですら勝てる可能性は低い。



(どういうことなの…?シナリオと違うじゃん…。何…ここ本当にエクリプの世界?それとも…別の世界…?)




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