1.マリリン
マリリンは、スレンダーで引き締まった肉体の女性魔法使いだった。
高校を卒業すると、すぐに冒険者向けの専門学校に通い、期待の新人となる。
20歳にして、一人でベンガル虎を追い払ったことがあるほど、魔法を使いこなすことができた。
また、美しい容姿を持つこともあり、「花のマリリン」と呼ばれ、他の冒険者からも有名であった。
専門学校のミスコンテストで、ファイナリストに残ったほどである。
そのマリリンが怪物を倒しに行くことになったので、冒険者ギルドは安心した。彼女なら、一人でも大丈夫だろうと。
マリリンは短パンのようなスカートをはき、二の腕を出した服装で、地下に下りて行った。
女性の冒険者がよく着るような服装である。
そして、地下3階までの魔物を軽々と倒していき、4階に下りた。
そこで、マリリンは、シロモソと呼ばれる怪物に出会ったのだ。
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シロモソは、まるまると透き通った瞳で、真っ直ぐにマリリンを見つめてきた。
(こんなに可愛らしい怪物を、倒さなければならないなんて)
実際に、シロモソはまるまると太った白ウサギのような身体で、凶悪にはとても見えなかった。
あまり痛めつけたくないので、早く決着をつけようと、両手で火の玉を作り出し、怪物に投げつけたのである。
しかし、怪物がぶるぶるっと肉を震わすと、火が燃え移る前にかき消されてしまった。
そして、次の瞬間、耳を羽ばたかせ、マリリンの目の前に飛んでくると、まるまるとした拳で、マリリンの腹を殴りつけたのである。
「うっ!」
たった一撃だった。
怪物の一撃で、彼女は全身から力が抜け、皮の鎧が砕けたかと思うと、足がガクガクと震え、その場に倒れてしまったのである。
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気がつくと、マリリンは天井から釣り下げられたクサリで、両腕を縛られていた。
下半身がむき出しにされている。
そして、背後から白い怪物に腰をつかまれ、尻を突き上げられているのだ。
「あうっ!」
思わず、悲鳴が出ていた。
まるまると太ったシロモソは、繰り返し繰り返し突き上げてくる。
「やめて、いやよぅ! あぅっ!」
しかし、止められることはなかった。やがて、彼女の全身はケイレンし、首を大きく前後に揺らしたかと思うと、気を失ってしまったのである。
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『何か、言い残すことはない?』
床に倒れたマリリンは、白い怪物から言われた。
両腕と両足を縛られ、まるまるとした怪物から見下ろされている。
「助けて……助けて……」
しかし、シロモソという怪物は無情にも『それはできない』と言い放ち、これからキミを食べないといけないと伝えてきた。
まだ20歳なのに。好きな人もいて、これから結婚する予定だったのに、このような怪物に犯され、食べられてしまうなんて。
マリリンは自分が惨めになり、泣き出してしまった。
だが、シロモソにとって、そのようなことは関係なかった。
マリリンのノドに食らいつき、歯を立てて絶命させると、彼女の肉を食らっていったのである……。